ルタバガ(スウェーデンカブ、カブハボタン)の特徴・旬の時期まとめ|とても寒い地域で育つ色付きカブ

経済の国際化が進む現代では、外国人観光客の増加だけに留まらず、日本国内でも多国籍な料理や食文化に触れられる機会が多くなってきました。海外に行かずとも本格的な料理を楽しめるお店も増えたこともあり、今まで馴染みの無かった食材や調味料を取り扱うスーパーや専門店も増えています。

今回はそんな食材の中でも、ルタバガという欧米で中心に食べられている野菜について詳しく見ていきます。

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ルタバガ(スウェーデンかぶ、カブハボタン)ってどんなかぶ? 

読み方 るたばが
旬の時期 11月頃~12月頃
主な生産地 国内では北海道
種類 西洋カブ、国内では飼料用として栽培されている

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読み方

ルタバガと読みます。英語ではrutabaga(ルタバガ), swede(スウェーデンカブ), turnip(カブ)とも言われています。原産地がスウェーデンなため、ルタバガの語源はスウェーデン語のrotabaggeと言われています。

日本ではカブハボタン・スウィード・スウェーデンカブなどとも呼ばれ、ルタバガの種は西洋カブと表記されて販売されていること多くもあります。

特徴(サイズ、味、形状など)

ルタバガの形状は一般的なカブと同じく、切れ込みのない細長い楕円形をしています。葉部分も一般的なカブと同じように食べることが出来ます。表皮の色は一般的に、葉部分から上部までが紫色~その下が黄緑色~下部分は黄色ですが紫色~白色のものもあるそうです。

ルタバガの果肉は黄色をしていて断面は大根に似ていますが、肉質はずっと硬く締まっているため煮崩れしにくくシチューや煮込み料理に最適です。ルタバガを切ると独特の甘いような強い香りがします。味わいはほんのり甘みがあり一般的なカブとは全く違う風味があるので、日本人には好みが分かれる野菜と言われています。

他のかぶとの違い

外見が一般的なカブによく似ているためカブの1種と思われがちですが、分類上はカブよりも菜ばな(セイヨウアブラナ)の変種とされています。根菜類ですが、地上部分も食べることができます。

ターニップ・turnip(カブ)と呼ばれる事もあるためルタバガと混同されやすいですが、厳密に言えば別の品種です。ターニップの表面はツルツルしていますが、ルタバガはザラザラしており、大きさもルタバガの方が倍以上大きいのが特徴です。

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ルタバガ(スウェーデンかぶ、カブハボタン)の旬の時期と主な生産地

ここからは、ルタバガの旬の時期と主な生産地について詳しく見ていきます。ルタバガは、日本でも栽培されていますが食用で販売されていることはあまりありません。そのため、滅多に見かけることのない西洋野菜の1つです。一般的には家畜用に栽培されていることがほとんどのルタガバですが、その独特な甘みや味わいに魅せられて家庭菜園などで栽培されている方もいるようですよ。

旬の時期はいつ?

日本国内での旬の時期は、11月頃~12月頃と言われています。通年で栽培可能な品種ですが、寒さを耐えたルタバガはより甘みが強くなり美味しくなるようです。家庭菜園の際は成長過程で根が肥大する品種なので、必ず間引きを行います。種撒き後およそ1ヶ月後、根の直径が8~14cm程度に育っていれば収穫可能と言われています。

主な生産地はどこ?

日本国内では北海道で主に生産されています。ルタバガは寒さに強い特徴があるので、寒い地域での栽培が向いています。国内には北海道産のほか、オランダ・イングランドなどヨーロッパから輸入されたもの北米・カナダの輸入されたものが一部出回る程度です。そのため、国内の一般の市場にではほとんど見かけられません

北欧などの寒い地域で栽培される

原産地はスウェーデンとされていて、北欧からロシア、スコットランドをはじめイギリス各地、北米と栽培地域が徐々に広がったと言われています。ルタバガは非常に貯蔵性が高い野菜で、北欧などではイモ類や穀物が底をついた際に食べる食材として重宝されてきました。

特に第一次世界大戦時のドイツは、他国からの食料輸入が無くなったことと酷い凶作も重なり餓死者が数十万人にも昇りました。その際、栽培のしやすさと貯蔵性の高いルタバガの栽培を推奨され困難を乗り切ったとも言われています。今ではその当時のルタバガ以外の食べ物がなく飢えた時代のことを「ルタバガの冬」「かぶらの冬」とも呼ぶそうです。

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ルタバガ(スウェーデンかぶ、カブハボタン)の価格相場ってどのくらい?

ここからはルタバガのカブ価について詳しく見ていきます。日本には明治時代に北海道での栽培が始まったとされています。当時の日本人の味覚に合わなかったためか食用では普及せず、主に飼料用の栽培がされており今日まで至ります。

そのため現在でも、ルタバガの国内での栽培は少数であり、一般市場には流通していません食用のルタバガは輸入品もしくは家庭菜園が主流です。一般家庭で購入を希望する方は見つけるのが難しい野菜と言えるでしょう。

スーパーだと

北海道などの栽培の盛んな地域のスーパーなどでは並ぶ事もあるそうですが、大半は食用ではなく飼料用での販売がされているようです。そのため、食用で販売されていることは稀です。近年流行の、輸入野菜専門の八百屋さんなどでは見かけることもできるそうです。1個あたり約100円前後で販売されているようです。

ネット通販だと

近年、野菜専門の通販ネットや無農薬栽培・有機栽培などを専門に取り扱うショップなどでは、あまり多くはありませんが販売されているようです。しかし家庭菜園では、初心者にも簡単に栽培できる品種として知られているため、農家さん直売店・野菜マルシェ・道の駅などでは見かける機会もありそうです。

家庭菜園用の種も販売されています。1袋600円~から販売されています。

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かぶの主な栄養成分と期待できる6つの効果

根の部分だけではなく、葉も美味しく食べることができるかぶ。ただ後で調理しようと置いておいたら葉っぱがしなびてしまって使い物にならない、なんて勿体ないことにならいないようにきちんと保存しておきたいですよね。
かぶを美味しく食べられる保存方法と冷蔵・冷凍・常温の3種類の目安期間をお伝えしていきます。

かぶの主な栄養成分表(100g当たり)

エネルギー 20kcal
水分 93.9g
たんぱく質 0.7g
炭水化物 4.6g
灰分 0.6g
ナトリウム 5mg
カリウム 280mg
カルシウム 24mg
リン 28mg
0.3mg
亜鉛 0.1mg
ビタミンB1 0.03mg
ビタミンB2 0.03mg
ビタミンC 19mg
食物繊維総量 1.5g

食品成分表(可食部 100gあたり)

かぶの主な栄養素:根部分

  • ビタミンC:抗酸化作用があり、ビタミンEと協力して有害な活性酸素から体を守る働きがあります。また、コラーゲンの合成には必須で、鉄分やカルシウムなどのミネラル吸収を高める効果もあります。水溶性のため、汁物にすると効率よく摂ることができます。
  • 分解酵素アミラーゼ(ジアスターゼ):体が栄養を十分に吸収するために食べた物を消化する働きをする消化酵素の1つです。特に、炭水化物の1つであるデンプンの消化を行う働きをします。
  • イソチオシアネート:口にした時に感じる辛みのもとで、消化機能を高める働きがあります。殺菌作用があるので、発がん物質の毒性を解毒して排出するとも言われています。免疫力を高める効果もあります。

かぶの主な栄養素:葉

  • β-カロテン人間の体の酸化を防ぐ抗酸化作用が強く、免疫力を高めます。またビタミンAが足りない時には変換されることでビタミンAの働きも担います
  • カリウムナトリウムとともに、神経刺激の伝達や心臓機能や筋肉機能の調節、酵素反応の調節などの働きをします。必須ミネラルの1つで、体内にある余分な塩分を体外に排出する効果があります。
  • カルシウム:骨や歯などを作るだけでなく、筋肉収縮のコントロールや神経興奮の抑制、血液凝固作用の促進効果があります。
  • ビタミンB1ブドウ糖をエネルギーに変換する際に、必要な栄養素で疲労回復効果が高いです。
  • 葉酸「造血のビタミン」とも呼ばれ、ビタミンB12とともに血液の赤血球生産を助けたり、細胞の生まれ変わりに関わる働きがあります。特に胎児・乳幼児期・成長期の子どもの発育に必要不可欠な成分であるとされています。
  • 人間の血液を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの材料として使用されます。加えて、体内に存在する酵素の材料にもなりエネルギー代謝や肝臓での解毒の働きに関わっているミネラルです。
  • ビタミンE強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあります。

 カブを食べて期待できる6つの効果・効能

実際にかぶを食べるとどのような効果が期待できるのでしょうか。代表的なものをまとめてみました。

  1. 高血圧の予防
  2. 便秘の予防・改善
  3. 老化の抑制
  4. 貧血の予防・改善
  5. 骨粗鬆症予防
  6. 抗がん作用

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かぶの保存方法|冷蔵・冷凍・常温の保存期間の目安

根の部分だけではなく、葉も美味しく食べることができるかぶ。ただ後で調理しようと置いておいたら葉っぱがしなびてしまって使い物にならない、なんて勿体ないことにならいないようにきちんと保存しておきたいですよね。

かぶは腐るとどうなる?どこまで食べられる?

かぶを見極める上で大切なポイントはコチラです。腐っているのかセーフなのか、臭いや見た目・感触などをよくチェックしてみてくださいね。

このかぶ腐ってる?見分け方

食べても大丈夫な状態

  1. 触感:多少柔らかくなっている程度であればOK
  2. 見た目:少しだけ萎んでいる程度ならOK

腐っているので食べるとダメな状態

  1. 臭いで判断:腐った臭いがする
  2. 見た目で判断:茶色・黒・青色に変色している
  3. 感触で判断:ぶよぶよして柔らかくなっている

カブの保存期間の目安を解説

かぶを美味しく食べられる保存方法と冷蔵・冷凍・常温の3種類の目安期間をお伝えしていきます。

  • 冷蔵での保存期間の目安:根は1週間、葉は2〜3日間
  • 冷凍での保存方法の目安:1ヶ月
  • 常温での保存方法の目安:1ヶ月

もちろん保存期間は、あくまでも目安になるのでできるだけ早く食べると美味しいです。上手に保存して根の部分も葉の部分も美味しくいただきましょう。

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おすすめの食べ方

ここからは、ルタバガのおススメの食べ方を詳しく見ていきます。あまり馴染みのない西洋野菜ですが、カブの見た目なのにジャガイモのように使えるルタバガは煮込み料理にぴったりですよ。寒さを耐えて育ったルタバガは甘みも強くなり、冬の冷えた体を内側から温めてくれる優しい野菜です。 

サラダ

ルタバガは生食も可能ですが、甘みと食感などから加熱調理した方が格段食べやすくなります。蒸したり、蒸した後にマッシュしたり、茹でたりと加熱することで甘みと旨みが増し、どこか懐かしい味わいになります。ジャガイモを使って調理するような感覚で、ルタバガも使ってくださいね。

  • マッシュド ルタバガ(マッシュポテトのルタバガ使用)
  • さいの目のルタバガのバター炒めサラダ(さいの目に切ったルタバガのバター炒めサラダ)
  • ポテトとルタバガの蒸しサラダ(蒸した後にお好みの味付けで)

スープ

ルタバガは寒い地域で広く栽培されていることもあり、温かいお料理にぴったりの食材です。ぜひ、ジャガイモのような調理方法でルタバガを使ってみてくださいね。

  • ルタバガのコンソメスープ(ルタバガをお好みの大きさに切って、柔らかくなるまで煮込んでくださいね)
  • ルタバガのシチュー(煮崩れしにくいので、じっくり煮込んでも大丈夫ですよ)
  • ルタバガのボルシチ(ルタバガを使うと更に本格的になりますよ)

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まとめ

今回は、西洋野菜の1つルタバガについて詳しく見ていきました。日本では別名カブハボタン・スウィード・スウェーデンカブなどとも呼ばれ、西洋カブと表記されて販売されていることもあります。ルタバガは菜ばな(セイヨウアブラナ)の変種とされている根菜類です。ルタバガは国内では北海道で栽培されていますが、食用ではなく飼料用が殆どであまり流通していません。

そのため食用は、家庭菜園・輸入野菜が多いです。ルタバガの果肉は黄色をしていて断面は大根に似ていますが、肉質はずっと硬く締まっており煮崩れしにくいため煮込み料理に最適です。味わいは独特の甘みがあり、調理方法はジャガイモの扱いとほぼ同じで大丈夫なので使いやすいです。

ぜひ一度、貯蔵性の高さでも知られるルタバガを食べてみてくださいね。

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