らっきょうの栄養と期待できる8つの効果|硫化アリル・サポニン・食物繊維が豊富

らっきょうと言えばカレーの付け合わせの漬物を想像する方も多いかもしれませんが、立派な野菜のうちのひとつです。らっきょうは独特の香りとシャキシャキとした食感が美味しいだけではなく、豊富に栄養を含んでいるのです。そこで今回はらっきょうに含まれる主な栄養素から期待できる効果までをまとめてみました。

画像引用:キッチンtips

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らっきょうってどんな野菜?

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分類 ヒガンバナ科ネギ属
原産地 中国ヒマラヤ山脈
由来 辛辣なニラ→辣韮(らっきょう)
日本への伝来 9世紀頃
英語で言うと Japanese leek
漢字で書くと 辣薤・薤・辣薑・辣韮

らっきょうの特徴・由来の解説

らっきょうの原産地は中国のヒマラヤ山脈とされています。日本でに伝来したのは平安時代の9世紀頃で、初めは便秘薬や冷えの痛みに効く生薬として用いられていました。

らっきょうの食べる部分は「鱗茎(りんけい)」と言い、「辛くて辛辣な韮(ニラ)」ということから「辣韮(らっきょう)」の名が付いたと言われています。

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らっきょうを外国語で言うと

らっきょうは外国語でなんと言うのでしょうか?英語は「Japanese leek」で日本のネギという意味です。フランス語やドイツ語も見てみましょう。

英語だと Japanese leek
フランス語だと échalote
ドイツ 語だと perlzwiebel
中国語だと

らっきょうの部位を画像付きで紹介

らっきょうの部位を見てみましょう。私たちが普段食べている場所は「鱗茎(りんけい)」と呼ばれる場所です。にんにくや玉ねぎと同じように、鱗茎は地中で成長し、目に見える地上には茎・花・葉が出ています。

ソース画像を表示球根 ソース画像を表示 ソース画像を表示 葉
ソース画像を表示茎・鱗茎 ソース画像を表示  

生のらっきょうを見ることはあまりないかと思いますので、是非それぞれの部位についてチェックしてみましょう!

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らっきょうの栄養成分表(100gあたり)

エネルギー 118kcal
水分 68.3g
たんぱく質 1.4g
炭水化物 29.3g
ナトリウム 2mg
カリウム 230mg
カルシウム 14mg
マグネシウム 14mg
リン 35mg
0.5mg
亜鉛 0.5mg
マンガン 0.45mg
ビタミンC 23mg
食物繊維総量 21.0g

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らっきょうの主な栄養成分

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栄養成分表を見てもらえば分かるようにらっきょうにはたくさんの栄養が含まれています。主な栄養成分について詳しくまとめてみました。

水溶性食物繊維(フルクタン)

食物繊維には不溶性と水溶性の二つの種類がありますが、らっきょうはそのうちの水溶性食物繊維を多く含んでいます。水溶性食物繊維は、発酵性、粘性、吸着性があることが特徴で、効果としては整腸作用、コレステロールの吸収と排泄、食後血糖値の急激な上昇を防ぐことなどが期待できます。ちなみに不溶性食物繊維は、保水性が高く発酵性があり、繊維状であることが特徴で、効果としては腸内環境改善、便通の促進、食べ過ぎの防止が期待できます。レタスなどに多く含まれている食物繊維がこの不溶性食物繊維です。

カリウム

らっきょうの中にはカリウムも含まれています。カリウムはナトリウムを体外へ排出してくれる作用があるので、高血圧の予防や治療にも役に立ちます。またカリウムは夏には汗と共に出てしまい体内から失われやすく、夏バテの原因となるので、夏にらっきょうを食べると夏バテ予防にもなります。

テストステロン

テストステロンとは男性ホルモンの一種で、男性の二次性徴や性欲と深く関わりのある成分です。男性としての機能を維持したり筋肉量を増やしたいときには必要不可欠な栄養であるだけではなく、集中力を高めたり判断能力を高める効果もある成分です。

硫化アリル

らっきょうは硫化アリルを含んでいます。硫化アリルには様々な種類が存在しますが、その中でも有名なのがアリシンという成分です。アリシンはニンニクの主成分としても有名で、これは匂いのもとでもあります。もともとはアリインというアミノ酸の一種で、それが酵素の働きによって変化したのがアリシンです。このアリシンにはたくさんの薬効があり、免疫力のアップや殺菌作用、お通じや腸内環境の改善に至るまで様々な健康効果が期待できますまた、硫化アリルには血圧を下げる効果もあると言われています。硫化アリルは体内の赤血球と結びつくことで硫化水素に変わりますが、その硫化水素には血管を広げる働きがあるのです。

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サポニン

サポニンはらっきょうの苦みやえぐみの元でもある成分ですが、それと同時に栄養を豊富に含んでいる成分でもあります。体内の白血球やリンパ球の働きを助け免疫力を向上させたり、余分な脂肪貯蓄を防ぐ効果があります

ビタミンC

らっきょうの中にはビタミンも多く含まれています。ビタミンCは人間が自分で作りだすことのでいない栄養素で、健康のためには食事等の外から摂取する必要があります。ビタミンCは酵素の働きを下げ、コラーゲンを作ってくれたり免疫力を強めてくれるもので、体のサビを取ってくれるだけではなく美肌効果も期待できます。

ビタミンB6

ビタミンB6はタンパク質からエネルギーを作り出す働きや、筋肉の生成・造血の際に使われるビタミンです。皮膚や粘膜の健康を維持してくれる働きがあります。

カルシウム

らっきょうにはカルシウムも含まれています。カルシウムは知っている人も多いように、骨の密度を維持したり成長に必要な成分の一つです。

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期待できる効果・効能

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らっきょうに含まれる栄養成分をまとめてみましたが、実際にはどのような効果・効能があるかが気にありますよね。主な効果や効能をまとめてみました!

便秘解消

らっきょうに含まれる硫化アリル(アリシン)は胃や腸を刺激し消化を促進させてくれる働きがあります。また、食物繊維の効果でも腸内環境を整えることはもちろん、便通を促進してくれます。そのため適度にらっきょうを食べることによって便通がスムーズになり、ぽっこりおなかの解消に繋がるのです。

高血圧の予防・改善 ・むくみ解消

カリウムは体内のナトリウムを排出してくれる役割を持っているので、血圧上昇の防止が期待できます。また、カリウムを摂取することでむくみの改善、筋肉の動きを正常に保つ、などの効果もあります。

血液サラサラ

らっきょうに含まれるアリシンには血管を拡張させ血液の流れをスムーズにする働きがあります。そのためからだの隅々にまで血液が行きわたり冷え性の改善にも役立ちます。また、手足の末端の冷えを防ぐだけではなく、冷え性が原因となって起こる肩こりや頭痛も改善できるのです。

免疫力アップ・疲労回復

アリシンはサルモネラ菌やコレラ菌などの病原体から体を守る働きがあるとされていて、免疫力のアップが期待できます。実際に源氏物語では、らっきょうと同じ成分(アリシン)を含んだにんにくが風邪薬として使用されていたと記載されています。また、アリシンはビタミンB1と結びついて体を動かすエネルギーの生成を持続させたり、糖の代謝を促してくれるため、疲労回復効果が期待できます。

がん予防

アリシンは油につけることでジアリルトリスルフィドと呼ばれる成分に変わりますが、このジアリルトリスルフィドはがん細胞を壊したり増殖を防ぐ働きがあるといわれています。またアリシンは加熱するとアホエンという成分に変化しますが、この成分にも抗がん作用があるとされています。

美容・美肌

らっきょうには肌の健康を守るために必要なビタミンCやケイ素などの栄養成分が含まれていることに加え、アリシンや食物繊維によって腸内環境の改善も期待できます。まさに内からも外からも美容に最適な野菜なのです。

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まとめ

らっきょうの栄養はあまり知られていませんが、おいしいだけではなく私たちにたくさんの健康作用を与えてくれます。漬物だけではなく、らっきょうをいろんな調理方法でたくさん食べ、健康な体を目指しましょう!

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