日本人の文化に「お茶」がありますが、お茶は平安時代頃に伝来したと言われています。現代では日常的にどの家庭でも飲まれるお茶ですが、田伝来した当初は薬の役割があったそうです。
そんなお茶の実をモチーフにした「茶の実紋」という家紋があります。可愛らしいデザインで花のような紋なのです。
今回は、「茶の実紋」の由来・意味・種類や、よく似た「橘紋」についてご紹介いたします。
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茶の実紋の意味・由来とは?
読み方 | ちゃのみもん |
家紋の分類 | 植物紋 |
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茶の実は「高貴薬」として平安時代頃に伝来したお茶の長寿などの効能にあやかり、家紋になったと言われています。
武家社会で茶道が流行したことで家紋に用いる家が増えたものの、江戸時代以前の史料には見られません。
使用例が少ないと思われている茶の実紋ですが、兵庫県や京都府、宮城県や関東地方など様々な地域で用いられていました。鵜飼氏、三田氏、村田氏、土田氏などが主な使用者です。
また、茶の実紋は「橘紋(たちばな紋)」によく似ていますが、橘紋は花の後ろに3枚の葉があるのに対し、茶の実紋にはその葉がないのが特徴です。 記事の後半では「橘紋」と比較していますので、後ほど詳しく解説いたします。
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茶の実の家紋の種類解説
一つ茶の実 |
片葉折れ茶の実 |
向かい茶の実 |
陰向こう茶の実 |
枝茶の実 |
茶の実鶴 |
三つ盛り茶の実 |
重ね角に茶の実 |
茶の実紋はどれも可愛らしいデザインになっています。花に見える部分が「茶の実」で、葉とセットで描かれているものが多くあります。
モチーフはほとんど同じように描かれていますが、「枝茶の実」「茶の実鶴」のように珍しいデザインのものもあります。
また、複数の茶の実で描いた「向かい茶の実」「三つ盛茶の実」などもありバリエーションは豊富です。
実際の茶の実と比較してみると、家紋はより花のように描かれているのがわかりますね。それゆえ「橘紋」と間違えやすいのです。
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「茶の実紋」によく似た「橘紋」とは?
茶の実紋に似ている家紋に「橘(たちばな)紋」があります。橘は花の種類で、橘紋は日本十大家紋の一つでもあります。
茶の実紋によく似ていますが、茶の実紋にはない花の後ろの3枚の葉があるのが橘紋です。
橘紋は主に橘氏の代表紋として使用されており、現在では桃の節句に桃の花と共に飾る風習が残っています。
亀甲に橘 |
角立て井筒に橘 |
六つ鐶に橘 |
向こう橘 |
ごく一部ですが、橘紋をいくつかピックアップしてみました。「向こう橘」は、先ほどご紹介した茶の実紋の「陰向こう茶の実」によく似ていますよね。
橘紋と茶の実紋は、それぞれ花と実という別物をモチーフにした家紋ですが、非常によく似た紋となっています。
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まとめ
お茶文化から誕生した「茶の実紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
実をモチーフにしたものですが、花のような可愛らしいデザインの紋となっています。家紋の中では多く用いられたものではありませんが、全国あちこちで使用されていたのは、お茶を飲む習慣が日常にできたからではないでしょうか。
是非そっくりな「橘紋」についてもチェックしてみてくださいね。
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