皆さんはズッキーニで食中毒症状が引き起こされた事件をご存知ですか?知っている方はかなり少ないかもしれませんが、これから旬を迎えるズッキーニについての情報は知っておくに越した事はありません。
さらにズッキーニを使って野菜炒めなどを作ったことがある人ならわかると思いますが、たまに野菜炒め全体が苦くなってしまうことがあるんですよね。これも食中毒になってしまう可能性があるのでしょうか?
今回の記事では、
- ズッキーニとは?
- 苦すぎるのは危険?
- 食中毒症状はどれくらいで出るの?
- 一緒に炒めた野菜も危険?
- もし食べてしまった場合は?
これらについて解説していきたいと思います。
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目次
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ズッキーニってどんな野菜?
分類 | ウリ科カボチャ属 |
原産地 | メキシコ(諸説あり) |
由来 | イタリア語の「zucchina」から |
英語でいうと | zucchini |
別名 | 蔓なしカボチャ |
旬の時期 | 6月〜8月 |
主な生産地 | 宮崎、長野、千葉 |
ズッキーニは旬の時期が6~8月の夏野菜で、見た目と色合いからキュウリとよく間違われますが、実はカボチャの一種です。
イタリア語で「zucca」はカボチャを表し、そこに「小さい」を意味する接尾語が付いて「zucchina」となったそうです。「小さいカボチャ」という意味です。
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苦すぎるのは危険?
非常に優秀な栄養素を豊富に含むズッキーニですが実は過去に食中毒を引き起こしてしまったという前例があります。夏になると人気食材であるズッキーニで食中毒を引き起こしたと言うと、気をつけなければならないなと感じますよね。
以前飲食店で会食したある会社の20代から60代の男女14人が下痢や腹痛の食中毒を訴えたという事件があります。この原因として挙げられたのがズッキーニに含まれる苦味成分の「ククルビタシン」が原因とみられています。
ククルビタシンとは?
ククルビタシンはメロンやカボチャなどのウリ科の植物に広く含まれる成分で、通常であれば微量のため苦味を少し感じる程度で治まりますが、何らかの理由で含有量が多い例があるといいます。
基本的にはズッキーニを食べたことによる食中毒というのはこの例しかありませんが、時々ククルビタシンが過剰な量分泌されていしまったズッキーニが世に出回ることがあるようです。
ククルビタシンが過剰な量分泌されているズッキーニというのは明らかに「おかしな量の苦み」を感じるということなので、もしズッキーニを食べる時に明らかに苦味が強すぎるのであればそれ以上は食べないようにしたほうが賢明です。
食中毒症状はどれくらいで出るの?
ククルビタシンを大量に摂取することで生じる食中毒は非常に短時間に症状が出ます。潜伏期間などはほとんどないと考えていただいて構いません。食べてから30分~数時間以内に症状が出た場合はククルビタシンによる食中毒だと考えて間違いないでしょう。
食べた時に舌がしびれたり、吐き気や下痢、腹痛などの症状が出た場合は様子を見て悪化しそうなら迷わずに医療機関に相談するようにしましょう。ただし基本的にはウリ科の野菜に含まれるククルビタシンは非常に微量なので、絶対に症状が生じるというわけではありませんので安心してください。
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苦いズッキーニと一緒に炒めた野菜も危険?
ズッキーニの苦味成分ククルビタシンは、油に溶ける性質がありますのでククルビタシンを持つ苦いズッキーニと一緒に野菜炒めをした野菜も全て苦くなってしまいます。
こうしたズッキーニと一緒に炒めた野菜も食べない方が良いとされています。ククルビタシンは火を通したとしても、食中毒を引き起こしてしまう可能性がありますのであまりに苦い場合は破棄したほうが安全です。
もし食べてしまったらどうすればいいの?
もしククルビタシンを多く含む苦いズッキーニを食べてしまった場合はたくさんの水分を摂る方が良いとされています。少し苦い程度であれば全く体に影響は出ませんが、念のために苦味が気になるズッキーニを食べた場合は水分を多めにとって排出を促してください。
基本的に舌がしびれるレベルの苦味でなければ、そこまで大きな食中毒症状が引き起こされるということはないとのことなので安心してくださいね。
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ズッキーニはとても栄養価が高い
ここまではズッキーニの怖い一面について紹介してきましたが、ズッキーニはとても栄養価に優れた素晴らしい野菜です。スーパーで販売されているものに関しては基本的にそこまで苦味が強くないものばかりなので、安心して食べるようにしてくださいね!
最後にズッキーニに含まれる栄養価について紹介していきます。
ズッキーニに含まれる栄養価
ズッキーニはβ-カロテンやビタミンCなどのビタミン類や、カリウムなどが豊富に含まれている上に、低カロリーの食材です。
- β-カロテン:β-カロテンは、人間の体内でビタミンAに変化し、細菌やウイルスの侵入を防ぐために必要な粘膜を丈夫にする作用があります。肌のシミの原因になる色素発生を抑制する抗酸化作用も持っています。緑黄色野菜では黄色の色素に多く含まれているビタミンです。
- ビタミンC:ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。コラーゲンの生成やメラニン生成を抑えるため美肌効果が高いのも大きな特徴です。また、脳を落ち着かせる働きの脳内物質の生成や、ホルモン合成にも関わっています。
- ビタミンE:ビタミンEは、強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあるビタミンです。
- 葉酸:葉酸は、細胞分裂の核酸合成に不可欠であり、胎児の発育や妊婦において重要なビタミンです。胎児の場合は、脊椎の正常な分化を促進し先天性の奇形リスクを減らします。赤血球の分化に特に関わっており、貧血予防に効果があります。アミノ酸代謝にも関わるビタミンです。
- カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?今回の記事をまとめると、
この記事をまとめると
- ズッキーニは夏が旬の野菜
- 時々とてつもなく苦味が強いズッキーニがある
- 苦味が強いズッキーニは食中毒症状を引き起こすククルビタシンという成分が多い
- 食べてしまうと吐き気や下痢などを引き起こしてしまうため、明らかに強い苦みを感じたらすぐに食べるのをやめよう
- 苦いズッキーニと一緒に炒めた野菜も食中毒を引き起こす可能性があるので注意
- もしククルビタシンを多く含むズッキーニを食べた場合はたくさんの水を飲もう
- 舌がしびれるレベルでなければそこまで影響はない
- 食中毒が怖いズッキーニ葉が栄養価がとても高く優秀な食材である!
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
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