ズッキーニがまずい・苦い!苦味成分ククルビタシンの見分け方・食中毒

ズッキーニは夏野菜の一つでクセのない味わいですが、”苦い・まずい”と感じることがあるようです。ズッキーニが持つ苦味の原因は、何によるものなのでしょうか?今回は、

  • ズッキーニが苦い・まずい原因
  • 苦味成分による食中毒とは?
  • 苦いズッキーニを見分ける方法

これらのテーマについて紹介いたします。

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ズッキーニってどんな野菜?

分類 ウリ科カボチャ属
原産地 メキシコ(諸説あり)
由来 イタリア語の「zucchina」から
英語でいうと zucchini
別名 蔓なしカボチャ
旬の時期 6月〜8月
主な生産地 宮崎、長野、千葉

ズッキーニは旬の時期が6~8月の夏野菜で、見た目と色合いからキュウリとよく間違われますが、実はカボチャの一種です。

イタリア語で「zucca」はカボチャを表し、そこに「小さい」を意味する接尾語が付いて「zucchina」となったそうです。「小さいカボチャ」という意味です。

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ズッキーニの味

ズッキーニの味は、きゅうりやナスに近いですがそれよりも淡白な味わいです。水分量が多いのでみずみずしく、クセもないので食べやすい夏野菜です。

ズッキーニの栄養・効果

栄養

ズッキーニには、βカロテンビタミンC・カリウムといった栄養成分が豊富に含まれています。強い抗酸化作用で美容効果も期待できる βカロテンやビタミンCは、冷凍しても壊れる量が少なく、残存率が高い 栄養成分です。

  • β-カロテン:β-カロテンは、人間の体内でビタミンAに変化し、細菌やウイルスの侵入を防ぐために必要な粘膜を丈夫にする作用があります。肌のシミの原因になる色素発生を抑制する抗酸化作用も持っています。緑黄色野菜では黄色の色素に多く含まれているビタミンです。
  • ビタミンC:ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。コラーゲンの生成やメラニン生成を抑えるため美肌効果が高いのも大きな特徴です。また、脳を落ち着かせる働きの脳内物質の生成や、ホルモン合成にも関わっています。
  • カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。

効果・効能

ズッキーニに含まれるカリウムは、血液中の塩分(ナトリウム)を排出するため高血圧を防いでくれます。βカロテンは抗酸化作用があり、体内でビタミンAに変わるので美肌効果が期待できるすぐれもの。ビタミンCには風邪などの病気から身を守る抵抗力を高め、老化を防止する効果があります。

効果効能
  • 高血圧予防・改善
  • 老化の抑制
  • 皮膚、粘膜の保護
  • 美肌効果 / アンチエイジング効果

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ズッキーニがまずい・苦い!

「ズッキーニを調理したけど何だか苦い…!」そんな経験をしたことはありませんか?ズッキーニは本来苦味のない野菜ですが、食べてみたら何となく苦いことや、個体によっては思い切り苦いことも。

苦味あるズッキーニの原因は何なのでしょうか?腐っているわけではなさそうですし、食べても問題ないものなのでしょうか?苦味のあるズッキーニについて詳しく見ていきましょう。

苦味の原因ククルビタシン

苦いズッキーニには、「ククルビタシン」という成分が原因となっています。ククルビタシンはステロイドの一種で、ズッキーニの他にもきゅうりやスイカ・メロンなどウリ科の野菜や果物に含まれています。

通常であれば含有量はごく少量なので苦味を感じることはないのですが、ククルビタシンが多いと苦みを感じるようになります。

ククルビタシンの原因

苦味の原因であるククルビタシンが増えるのには、栽培環境が影響しています。

ククルビタシンはなぜ増える?

栽培環境で水分不足や低温状態となると、野菜がストレスを感じてククルビタシンを多く生成する

ククルビタシンは基本的に栽培環境によって増えるものなので、購入時には既に苦味を持っていることが多いです。また、窒素を多く含んだ肥料を使うことによってもククルビタシンが増えることがわかっています。

ククルビタシンの解毒方法

ズッキーニに含まれるククルビタシンの解毒方法ですが、ククルビタシンは熱に強い成分なので、加熱しても取り除くことができません

しかし、 ククルビタシンは水溶性成分なので、水に浸けることで毒性分が水に溶け出し、苦味も取り除くことができます 

POINT

ククルビタシンの解毒方法は、水に30分ほどさらしてアク抜きすること!

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苦いズッキーニの見分け方

残念なことに、苦いズッキーニを外見で見分ける方法はありません!ズッキーニの大きさや皮の色で判別できないので、食べた時に分かるものです。

水にさらすことでズッキーニの苦味はある程度取り除くことができますが、できれば購入する時点で苦いズッキーニを選びたくないですよね。

そのため、調理前にヘタの近くをペロっと舐めて舌で判断するしかないのです。舐めてみて、苦味や渋み・舌にピリピリ感を感じたら、ククルビタシンが増えて苦味のあるズッキーニである可能性が高いです。

ククルビタシンは少量であれば食べても問題なく、症状を発症することはないので、あまり怖がらずに調理してみてくださいね。

ズッキーニによる食中毒

「ククルビタシンは食中毒になるの?」とびっくりした方も多いかもしれません。実は、ズッキーニに含まれるアク=ククルビタシンには毒性があるため、 過剰摂取すると食中毒症状を起こしてしまいます 

ズッキーニによる食中毒症状には、腹痛・嘔吐・下痢などがあり、食べてから数時間後に発症するケースが多いです。

死亡することはある?

ズッキーニによる食中毒の怖さですが、なんと2015年にはドイツでズッキーニを食べた人が死亡した例があります。その方は市販ではなくご自身の菜園で栽培・収穫したズッキーニを食べ、食中毒症状を起こして死亡したそうなのです。

ククルビタシンには抗癌作用も!

毒性のあるククルビタシンですが、 「抗癌作用」がある可能性がある として研究が進められています。死亡することもあるほど毒性の強い成分ですが、それがガンの予防になったらとても良いですよね。まだ研究段階とのことなので、将来ククルビタシンを使った特効薬ができるかもしれません。

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まとめ

この記事をまとめると

  • ズッキーニが苦い・まずい原因はククルビタシンという成分によるもの
  • ククルビタシンには少量の毒性あり!食べ過ぎで下痢・腹痛となることも
  • 苦いズッキーニを見分ける方法はない…!
  • 水にさらしてアク抜きすることで苦味を取る方法がある

ズッキーニは本来淡白な味わいでクセがないものですが、個体によっては苦味成分により苦いと感じることもあります。見た目で判断できないのが残念なところですが、アク抜きすることで苦味を軽減できるので、もし苦いズッキーニに当たった時は水にさらしてみてくださいね♩

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