皆さんは「ユキノシタ」という植物を知っていますか?「聞いたことがない」「見たことがない」という人、「聞いたことはあるけど分からない」という方、様々だと思います。実は、ユキノシタはただの植物ではなく、様々なパワーを持ったすごい植物なんです。そこで今回は、
- ユキノシタの特徴、味、使い方、効果効能
- ユキノシタの食べ方
- ユキノシタに毒性があるのか
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目次
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ユキノシタとは
特徴
ユキノシタは、ユキノシタ科ユキノシタ属に分類される、常緑多年草です。北海道以外の日本全国に分布していて、湿った場所を好むため渓谷の斜面にある岩陰や雑木林、民家の裏庭でも見られる身近な植物です。
開花時期は5~7月で白い花が咲きます。花びらは5枚あり、花びらの上3枚は小さく、下の2枚は大きいという特徴があるため、「大」の漢字のような花の形をしています。葉は3~8cmほどの大きさで丸い形をしています。葉の表面は緑色をしていて、葉脈に沿って白い筋が入っています。葉の裏側は赤みがかっているのが特徴です。
ジャガイモやサツマイモのように、茎を伸ばして繁殖していきます。
味
加熱調理すれば、苦みはほんのりする程度で、えぐみ、クセがないため、子どもでも食べられます。
使い方
ユキノシタは食用としてはもちろん、昔から民間薬としても使われてきました。火傷や中耳炎、にきびなどの炎症を抑えるために、ユキノシタの葉の絞り汁を患部に塗ったり、葉を直接患部に貼ったりするなど塗り薬や湿布のような使い方をしてきました。
また、熱を下げたり咳を鎮めるために、ユキノシタを煎じて飲むなど、今のようにドラッグストアがない時代は人々にとって身近な植物として使われていました。近年ではユキノシタに含まれる美容成分が着目され、化粧水や入浴剤に使われています。
効果効能
むくみの予防・改善
ユキノシタには、カリウムが含まれています。カリウムには利尿作用があり、体内の余分な水分や老廃物を体外へ排出します。ユキノシタの葉を乾燥させて、ハーブティーとして飲むと、むくみの予防や改善に役立ちます。
美肌、美白効果
ユキノシタには、「アルブチン」という成分が含まれています。アルブチンはシミや肝斑の予防に効果があると言われています。アルブチンが、酵素「チロシナーゼ」を阻害することで、シミの原因となるメラニンの生成を抑え、シミや肝斑ができるのを予防すると言われています。
また、肌のくすみやそばかす、ニキビ跡にも効果があるとされていて、肌の透明感もアップする美白効果も期待できるそうです。アルブチンは、女性に嬉しい成分ですね。
風邪の諸症状を緩和する効果
ユキノシタには、解熱作用や抗炎症作用がある成分が含まれていて、風邪による発熱や扁桃腺の腫れ、気管支炎などの風邪の諸症状を緩和するとされています。ユキノシタの絞り汁や乾燥させた葉を煎じて飲みます。
中耳炎に対する効果
ユキノシタには抗菌作用があり、中耳炎に対する効果があると言われています。耳の炎症に聞くことから、「ミミダレグサ」とも呼ばれています。
皮膚の炎症を抑える効果
ユキノシタは切り傷や軽いやけど、しもやけ、虫刺され、ニキビなどの皮膚の炎症に効果があるとされています。葉の絞り汁を患部に塗ったり、絞り汁を染みこませた湿布を直接患部に貼ると効果的なそうです。
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ユキノシタはどうやって食べる?
下処理
ユキノシタの葉には細かい毛が生えていて、汚れやゴミがたまっていることがあります。調理する前に、水で綺麗に洗いましょう。
おひたし
塩茹でしたあとに水にさらして、水気を切り、だし汁や醤油をかけて食べると美味しく食べられます。塩茹でしたあとに、辛子醤油で和えても、ごま和えにしても美味しく食べられますよ。
天ぷら
ユキノシタを天ぷらにするときは、柔らかい葉を使いましょう。揚げるときは、葉の片側だけに薄く衣をつけて油で揚げる「白雪揚げ」がオススメです。ユキノシタの葉は肉厚で水分が多く含んでいますから、両面に衣をつけてしまうと水分が蒸発しにくく、べたっとした仕上がりになってしまいます。
また、揚げすぎは焦げてしまうので、160~170℃ほどの温度で素早くさっと揚げるようにしましょうね。
生で食べられる?
寄生虫の感染の危険性があるため、ユキノシタなどの野草を生で食べるのは避けましょう。
ユキノシタの毒性は?
以前までは、毒性のあるアジサイと同じ科に分類されていたこともあり、毒性があるのではないかと心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、ユキノシタ自体には毒性がないため、安心して食べることができます。
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まとめ
「ユキノシタの特徴や効能、生で食べられるのか、毒性があるのか」などについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
この記事をまとめると
- ユキノシタは食用としてはもちろん、民間薬としても使われてきた
- むくみの予防や改善、美肌や美白効果、風邪の諸症状を緩和する効果、中耳炎に対する効果、皮膚の炎症を抑える効果があるとされている
- ユキノシタの生食は寄生虫の感染リスクがあるため、調理して食べる
- 調理するなら、天ぷらやお浸しがオススメ
今は医療が充実して、ドラックストアでも簡単に薬を手に入れることができるようになりましたが、昔はユキノシタなどの植物が人々の身体を守っていました。調理して食べても良いですし、ハーブティーや化粧品など健康・美容のアイテムとしても利用されています。
ユキノシタの効果を是非、試してみてはいかがでしょうか。
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