わらびでアレルギー症状は出る?毒があるって本当?安全に食べるには?

みなさんは「わらび」という山菜は食べたことはありますか?わらびは都心の方に住んでいる方ではあまり見たことも聞いたこともないという人も少なくないと思いますが、地方の方にお住まいの方は近所にたくさん自生していて、収穫して食べているというかたも多いみたいですね。

今回の記事ではわらびってどんな食材なのか、栄養価、わらびを食べるとアレルギーがでるのか、毒があるというのは本当なのかについて解説していきたいと思います。

スポンサードリンク

わらびってどんな食材?

わらびは、日本全国の山などに自生している山菜の一つです。長い茎は地中にも伸びており、根っこは「わらび餅」の原料として使われています。

先端はくるくると巻いているのが特徴で、葉は柔らかく緑色をしています。わらびには強いアクが含まれており、生のまま食べると食中毒を起こしてしまうほどと言われています。春の時期を旬とする季節の野菜です。

スポンサードリンク

わらびの栄養がすごい!

わらびには、山菜ならではの食物繊維を多く含んでいます。妊婦さんにとって嬉しい栄養素には、葉酸・βカロテンがあります。また、美容ビタミンと呼ばれるビタミンB2を多く含んでいます。

  • 食物繊維:食物繊維は、植物の細胞壁を構成する、人間の消化酵素では消化できない成分とされています。食物繊維は、植物しか作り出すことしか出来ず、水に溶けるか溶けないかで種類が分かれます。人間の腸内環境を整える免疫力改善等の働きがあります。
  • 葉酸:葉酸は、細胞分裂の核酸合成に不可欠であり、胎児の発育や妊婦において重要なビタミンです。胎児の場合は、脊椎の正常な分化を促進し先天性の奇形リスクを減らします。赤血球の分化に特に関わっており、貧血予防に効果があります。アミノ酸代謝にも関わるビタミンです。
  • β-カロテン:β-カロテンは、人間の体内でビタミンAに変化し、細菌やウイルスの侵入を防ぐために必要な粘膜を丈夫にする作用があります。肌のシミの原因になる色素発生を抑制する抗酸化作用も持っています。緑黄色野菜では黄色の色素に多く含まれているビタミンです。
  • ナイアシン:ナイアシンは、糖代謝、脂質代謝の補酵素としての働きで、エネルギー生成のサポートします。ナイアシン一つで複数の代謝工程をサポートするのが大きな特徴です。他にも肝臓におけるアルコール代謝の二日酔いの原因になるアセトアルデヒドの分解を助けます。
  • ビタミンB2:ビタミンB2は、たんぱく質、脂質、炭水化物の代謝で、酵素に近い補酵素としての働きます。ビタミンB2は単独では酵素としての働きは持たないものの、体内で特定の分子がつくことで代謝の働きを担います。三大エネルギーの分解の他、体内の活性酸素の除去作用も持っています。

スポンサードリンク

わらびはアレルギーを引き起こす?

わらびにはたくさんの栄養素が含まれており、非常に健康効果が高い食材ではあるもののやはりわらびを食べると体の調子が悪くなってしまう人も少なからずいるようです。

わらびによってアレルギー症状が引き起こされるといった情報はごく稀ですが、どんな食材でもアレルギー症状を引き起こしてしまう可能性がありますのでわらびにはアレルギー症状がないということは一概に言えません。

それよりもわらびを食べる時に気をつけなければならないものがあります。それが「わらびに含まれる天然毒」です。 

わらび中毒とは

わらびには『プタキロサイド』という天然毒が含まれています。これが”わらびには毒性がある”と言われる原因成分です。

プタキロサイド=アク“なのですが、あくは植物が虫などの外敵から身を守るために生成している天然の毒性分です。

プタキロサイドは、調理前の下処理(あく抜き)によって取り除くことが可能ですが、そのまま食べると食中毒症状を起こしてしまいます。通常の食用わらびであれば問題はないとされています。

わらびに含まれるアクによる食中毒症状には、このようなものがあります。

わらびのアクによる食中毒は?

下痢

腹痛

嘔吐

倦怠感

死亡(大量摂取した場合)

わらびのアクには、主に下痢や嘔吐・腹痛といった食中毒症状を起こす危険性があります。

わらびの生食はやめよう!

わらびは山菜の中でも特にアクが強く、生のまま食べると食中毒を起こしてしまうほどと言われています。そのため、わらびは生で食べることができません。わらびを食べる際は下処理をし、加熱調理して食べるのが基本です。

また、生のままだとビタミンB1を破壊する酵素「チアミナーゼ(別名:アノイリナーゼ)」という成分も含まれています。チアミナーゼによって引き起こされる症状には、下記のようなものがあります。

チアミナーゼは…

精神症状

神経症状

運動器症状

ウェルニッケ脳症(→目の震え/ふらつき/意識障害など)

脚気(→手のしびれ/食欲不振/倦怠感/むくみなど)

しっかりと加熱調理すれば問題ない、けど食べ過ぎ注意

わらびは下処理し調理すれば、毒性による体への影響はないとされています。しかし、大量に食べ過ぎるとリスクが伴います。わらびを食べる時はしっかりと加熱調理をしてから、あまり食べ過ぎないような意識で食べる必要がありそうです。

スポンサードリンク

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回の記事をまとめると、

この記事をまとめると

  • わらびは、日本全国の山などに自生している山菜の一つ
  • 根っこは「わらび餅」の原料として使われる
  • 生のまま食べると食中毒を起こしてしまう
  • アレルギー症状がでるのは稀
  • プタキロサイドという天然毒が含まれる
  • しっかりと下処理をすれば問題なく食べられる

今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。 

スポンサードリンク