食べ物には「発酵」という現象がありますが、梅シロップ作りにおいても発酵することがあることをご存知ですか?
梅シロップは梅と砂糖を漬けて梅のエキスを抽出し、水や炭酸水で割ると美味しい梅ジュースになるものです。この抽出中に発酵して泡がぶくぶく出ることがあるのです。
私は年に1度の梅仕事を毎年とても楽しみにしているのですが、この発酵には気を漬けて準備するようにしています。できるだけ綺麗な梅シロップを作りたいと思っているのですが、どうすれば良いのでしょうか?
今回は、梅シロップ作りでの発酵の原因・発酵した時の対処法・発酵しても飲めるのか?など、「発酵」にフォーカスしてご紹介したいと思います。
画像引用:レシピブログ
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目次
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梅シロップの作り方
引用:梅のある生活
容器の殺菌・乾燥が終わったら、いざ梅の準備です!
1.梅を洗ってあく抜きする
まず流水で梅を洗います。ゴシゴシ擦らず丁寧に洗いましょう。表面の汚れが取れたら、たっぷりめの水に1〜2時間程度漬けてアク抜きをします。
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2.水気をしっかりとる
アク抜きができたら水気をしっかりと拭き取ります。キッチンペーパーや柔らかい布でよく拭き取ってください。容器同様、水気を残さないことが重要ポイントです。
3.青梅のヘタをとる
梅にはヘタが付いていますので、串や爪楊枝を使って一つ一つ取っていきましょう。ヘタはえぐみの原因となりますので、残さないことが大切です。ポロポロと取っていく作業は気持ち良いですよ。
4.容器に梅と砂糖を入れる
梅の下準備が終わったら、いよいよ容器に入れていきます。ここでポイントなのが、梅と砂糖を交互に入れることです。
容器の一番したに梅を並べ、敷き詰めたら砂糖を入れます。これを満タンになるまで繰り返してください。
5.冷暗所で1週間保存
飲み頃まで冷暗所で1週間ほど寝かせてください。
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6.弱火で煮てアクがとれたら完成!
アク抜きしても漬けている間にアクが出てきますので、鍋に移して弱火で15分程煮立たせます。出てきたアクを取れば完成です!
梅シロップの発酵と原因は?
引用:白ごはん.com
泡やにごりが出る
梅シロップを漬けている間、泡やにごりが出ることがあります。これが発酵しているサインです。泡は梅の周りにぶくぶくと立ち、砂糖が溶けて液体となったシロップに濁りが見られます。
発酵させないためには、できるだけ早く梅からエキスを抽出する必要があるのですが、どうしても発酵してしまう場合があるのです。その原因はなんなのでしょうか?
発酵する原因は梅の常在菌
梅シロップの発酵原因となっているのは、梅にある「常在菌」によるものです。準備段階で綺麗に洗っても、果肉に含まれているものまで流しきることはできません。
この常在菌を利用して「酵素ドリンク」を作る時もありますが、本来梅シロップに発酵は不要なものです。常在菌を完全なゼロにすることは難しいのですが、いくつか方法がありますので後ほどご紹介させていただきます。
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発酵した梅シロップは飲める?
引用:日々のコラム
せっかく作ったけれど発酵して泡が出てしまった!そんなことになったらショックですよね。けれど発酵してもがっかりしないでください。飲むのに問題はありませんよ。
変な匂いがしなければ問題ない
発酵して泡が立ったりシロップが濁ったりすると心配になるかもしれませんが、変な匂いがしていなければ通常通り飲むことができます。
ただ発酵している時は「発酵臭」、腐ってしまっている時は「腐敗臭」がしますので、よく匂いを嗅いでチェックしてみてください。
発酵したときの対処法
引用:白ごはん.com
丁寧に漬けたけれど発酵してまった時は、こちらの対処法を試してみてください。漬けてからの日数によって違いがあります。
漬けてから日が浅い場合
漬けてからまだ日数が経っていない場合の対処法です。まず、容器から梅を取り出します。できているシロップだけを鍋に移して弱火にかけてください。
煮立ってくるとアクが浮いてくるので、取り除きながらそのまま弱火で煮続けます。アクが出なくなったらシロップと梅を元の容器に戻し、冷暗所で保管します。
再び漬けることで梅のエキスが抽出されますので、十分にシロップになるまで待ちましょう。
漬けてから10日ほど経った場合
漬けてから10日ほど経ってたいぶシロップになっている場合の対処法です。梅を取り出し、シロップだけを鍋に移して弱火で煮ながらアクを取り除くところまでは日が浅い場合と一緒です。
この先が異なるのですが、梅自体は戻さず、シロップだけを容器に戻して冷暗所で保管してください。梅からは十分にエキスが出た後ですので、戻す必要はありません。
取り出した梅は梅ジャムなどにして上手いこと活用してみてくださいね。
発酵を事前に防ぐには
引用:FISH&CO.
発酵しても対処法があることがわかりましたが、できるだけ発酵は避けたいものです。準備段階でできる「発酵対策」を3種類ご紹介します。
容器をしっかり殺菌する
瓶やタッパーなどお好みの容器でできる梅シロップですが、とにかく容器の殺菌が大切です!見た目は綺麗でも目に見えない菌が付着しています。
熱湯でしっかりと殺菌することで、発酵のリスクを抑えられます。殺菌後の感想も大事ですので、容器に水気を残さないようにしてください。
冷凍梅を使う
引用:キナリノ
発酵を防ぐ2つ目の方法として、冷凍した梅を使う方法があります。冷凍すると梅の組織が壊れ、漬けた時より早くエキスが出るようになります。
冷凍すると若干風味が落ちてしまうデメリットはありますが、発酵予防になりますよ。準備段階で1度冷凍し、解答するだけなのであまり手間もかかりません。
砂糖を一度に加えない
3つ目は、砂糖を一度に加えないことです。梅シロップ作りで発酵させないためには、できるだけ早く梅からエキスを抽出して砂糖を早く溶かすことが必要となります。
砂糖を1度で加えず4つに分け、3日後、4日後、5日後と日が経つごとに加えていきます。こうして少しずつ加えると、1度にまとめて入れるよりも早いスピードで砂糖を溶かすことができますよ。
異臭がする場合
引用:FISH&CO.
万が一異臭がする場合は、腐敗していないかどうか確認してみてください。酸っぱいような変な匂いでなければ問題ありませんので、よくチェックしてみてください。
腐ったものを飲んでしまうと下痢などお腹にも影響がでますので要注意です!
まとめ
梅シロップの発酵についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?発酵を事前に防ぐ方法もいくつかありますし、発酵してしまっても対処する方法もあります。
年に1度の梅仕事として楽しみながら自家製の梅シロップを作ってみてください。1日1日変化しますので、観察しているととても面白いですよ。
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