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昔から日本人の食卓に欠かせない梅干し。
その梅干しの種の中には、「天神様」がいることをご存じですか?
梅干しの種の中には天神様と呼ばれている、薄皮に包まれた白い実「仁」があります。その仁は食べても大丈夫なのでしょうか?今回は、
- 梅干しの種には毒がある?
- 種の中身は仁と呼ばれている
- 梅の種の活用法
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目次
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梅干しの種には毒がある?
毒がある場合も
青梅の仁には毒があり、大量に食べると、めまいや呼吸困難などの中毒症状を起こす恐れがあるので注意が必要です。
青梅の仁には、微量にアミグダリンとプルナシンという成分が入っています。これは、「青酸配糖体」と呼ばれるもので、人体に入り分解されると「シアン化水素」という物質が作り出されます。このシアン化水素は毒性が強く、人体にとっては大変危険なものです。
毒を食べたらどうなる?
青梅の毒を食べてしまった場合、初期症状として、頭痛やめまい、吐き気や嘔吐、呼吸促進、頻脈、紅潮などが現れます。症状が進行すると血圧低下、痙攣、意識障害や昏睡など神経系の症状が表れます。更に悪化すると、呼吸困難や心肺停止など・・・死に至るほどとても危険な状態になります。
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種の中身は仁と呼ばれている
仁と呼ばれる由来
「梅は食うとも核(さね)食うな」ということわざがあります。加工されていない青梅の「仁」には毒があることと、梅の種には天神様が宿っていることから、食べてはいけないという意味があったようです。仁は「天神様」とも呼ばれています。その理由は、学問の神として太宰府天満宮(福岡県・太宰府市)に祭られている菅原道真が梅好きだったことに由来しています。江戸時代、「天神様」がいる梅の種を粗末に扱ってはいけないとして、太宰府天満宮に「梅干しの種納め所」が設けられ、現在に至ります。
食べて大丈夫?
青梅の種には毒があるので絶対に食べないようにしましょう!
梅の果肉や種子に毒が一番多く含まれる時期は、梅の発育段階の頃でもあります。アミグダリンなどの有毒な成分を作ることによって、動物に食べられにくくする自己防衛機能でもあるのです。
この梅が完熟すると、仁のアミダグリンは、体内で「チオシアネート」という成分になり人体にとって効能を発揮します。梅干し、梅酒など完熟した梅は、毒性が無くなっているので食べても大丈夫です。
どんな味?
味はほろ苦く、プリプリとした少しやわらかい食感です。人によりますが、好んで仁を食べる人もいます。
効能は?
梅干しの種の「仁」には、
- 血流改善
- 老廃物の排出
- 鎮痛作用
- 解毒作用
- 喉の疾患改善
- 眼のかすみ
- 更年期による冷えやむくみ改善
- ガン予防
中でも、「仁」には果肉以上に強力なガン予防効果がある言われています。梅干の種から仁を取り出して酢に漬けると、梅のアミグダリン量が30倍以上に活性化し吸収しやすくなるとか。ただし、健康に良いからと言って、一度に大量に食べないようにしましょう。摂取目安は、1日1~2個程度です。
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梅の種の活用法
食べ方
1〜2週間干した梅干し(※青梅ではない)の種を、クルミ割り器などの専用器で割り、中身の「仁」を取り出します。その仁を酢に漬けて冷蔵庫で保存します。クルミ割り器がない場合は、トンカチを使って割ることもできます。梅干しの種は固いので、無理に歯で割ろうとするのは止めましょう。歯が欠けてしまったり、舌を噛んでしまう恐れがあります。また、そのまま食べる以外にも、梅干しの種の活用法があります。
おすすめ①【梅醤油】
醤油に梅干しの種を漬け込んだ梅醤油です。適度な酸味が白身魚の刺身によく合います。
おすすめ②【魚の臭み消し】
魚を煮るときに梅干しの種と生姜を入れます。梅干しに含まれるクエン酸などの効果により、魚の臭み消しとしても活用できます。
おすすめ③【ダシの味付け】
梅干の種を煮出した汁は、ほどよい酸味があり、鰹節との相性もGOOD!
夏のそうめんのつゆなどにもおすすめです。また、塩、日本酒を少し加えればお吸い物の出汁としても使えます。
食べない方がいい場合
繰り返しになりますが、青梅には毒があるので食べないようにしましょう。消化管内で腸内細菌のβ-グルコシダーゼで分解されて青酸(シアン化水素)を生じ、中毒を起こすことがあります。必ず、完熟した状態で食べるようにしてくださいね。
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まとめ
今回は、「梅干しの種の中身(仁)」についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
この記事をまとめると
- 梅干しの種の中には天神様と呼ばれる「仁」がある
- 青梅は毒があるので食べるのはNG!
- 完熟した梅は毒が無くなっているので食べてもOK!
- 仁には、血流改善、老廃物の排出、鎮痛作用、ガン予防などの効能がある
梅干しは果肉だけでなく、種の「仁」までも活用することができます。梅の酸味が唾液の分泌を促すので、食欲が低下しがちなこの時期にもおすすめの食材です。ぜひ、余すところなく活用してみてくださいね。
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