うどんを寝かせるのはなぜ?おいしく食べるための理由や方法とは?

家で自家製のうどんを作ろうと思ってもなんとなく作り方や材料はわかっても、どのくらい捏ねたらいいのかや、どのくらい寝かせたらいいのか、よくわからないですよね。コシのあるうどんを作りたいけれど、どうすればいい?という方に向けて、今回は

  • うどんを寝かせる理由は?
  • 最適なうどんの寝かせ方
  • 熟成が大切!冷蔵庫でも大丈夫?

こちらをご紹介いたします。

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うどんを寝かせる理由は?

ふっくらとした柔らかさにするため

うどんを力強く捏ねたあとにしっかりと生地を休ませる工程が、ふっくら柔らかい生地を作るのに大切です。理由としては、粉と水分を馴染みやすくするためと捏ねた際にできたひずみを緩和することで生地の弾力を増し、粘りを与えてふっくらとした柔らかさになります。

生地がダレてしまうのを防ぐため

生地を休ませ熟成させることによりタンパク質分解酵素の働きを抑えて生地がダレてしまうのを防ぎます。この寝かすという工程をしっかりやらないと、うどんの生地が固くて伸ばすのが大変になります。またダレてしまうのを防ぐために大切なのがコシのもとになるのがグルテンです。

小麦粉には10%前後のたんぱく質が含まれていて、これが水と一緒になることによって、小麦粉特有のチューインガムのようなグルテンが生まれます。生地を力強く捏ねることにより、このグルテンが縦横無尽に網の目状に広がります。

そして、塩にはこのグルテンを強く引き締める性質があります。つまり気温の高い夏は生地がだれやすくなるので塩を多くし、冬場は生地が硬くなるので捏ねやすいように塩を減らします。

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最適なうどんの寝かせ方

時間

夏 1時間

冬 3時間

春、秋 1~2時間
季節ごとに休ませる時間が変わるので、わかりやすく表にまとめてみました。熟成は気温が高いと早く進み、低いと遅くなります。熟成期間が短いとおいしいうどんができません。5℃以下になると発酵自体しないこともあるため冬は注意が必要です。

冷蔵庫を使う場合

冷蔵庫を使う場合は野菜室を使うといいと思います。先ほどお伝えした通り5℃以下になると熟成自体しなくなってしまいます。

熟成は時間をかければ良いというものではなく、温度が密接に関係します。夏場の暑い時期は熟成が速く進むので熟成時間は短くてもよく、逆に寒い冬期においては長めの熟成時間が必要になります。

温度による熟成の変化を理解すれば、大量に作った生地を小分けにして作業することができます。多くの生地を仕込んでおいて、使用しないものは冷蔵庫に保存すれば熟成を止めることができます。後日作業をする際に取り出し、常温にもどしてから作業を再開することができます。生地が冷たいままでは固くて捏ねられないので、必ず生地が常温に戻すようにしてください。

また寝かしすぎると頑張って捏ねた生地のコシが弱くなってしまいます。おいしく食べるには、生地をのして切るところまでやってしまい冷蔵庫か冷凍庫で一食ずつ保存するのがおすすめです。

熟成できたか確認する方法

熟成を確認する際は、粉をつけた指で押し1/3ほど生地が戻るくらいがちょうどいいと思います。指で押しても跡がン歩こらない場合は、熟成がまだ足りない証拠なのでもう少し寝かせましょう。

うどんの味が薄く感じるときは熟成不足の可能性があるので、固さがちょうどよくても何度か食べて調整してみてください。

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うどんを寝かせないとどうなる?

ゆでた時に失敗しやすくなる

手打ちうどんをおいしく作るコツは麺の太さを同じに切ることと、茹でた時の時のぬめりを完全に取ることです。少し硬く茹でてゴシゴシと手のひらで揉み洗いし、うどん表面のヌメリを取ると喉こしがよくおいしくなります。

余談ですが塩をたくさん入れるとうどんの茹で上がりが早くなります。お湯がうどんの中に入り込み、でんぷん質が糊化してうどんが膨れるので塩を多く含んでいれば、それだけ早く塩がお湯の中に溶け出し、お湯を吸収しやすくなり、早くゆであがります。

コシがなくなる

捏ね方が足りずにグルテンの形成がうまくいかないと、麺を茹でてもコシが弱くちぎれやすいうどんになってしまいます。生地に小麦粉をかけながら捏ねる事で、くっつきの防止とグルテンの補充になります。生地を折りたたむむように、何回も力を入れて捏ねて下さい。

コシのある生地を作るには生地をちゃんと寝かすことが大切です。熟成させることで生地全体に水分がまわり、次の行程で効率的にグルテンが生成されるからです、グルテンは弾性と粘性の効果を持つので、グルテンの生成がうどんのコシと柔らかさを生み出します。

まとめ

この記事をまとめると

  • 季節、部屋の温度によって寝かせる時間が変わる
  • 生地を寝かせれるのは、捏ねてできたひずみを緩和して全体に水分を行きわたらせるため
  • 冷蔵庫で熟成させた場合は、常温にもどしてから本捏ねを始めること
  • しっかり寝かすと本捏ねの際にグルテン形成がしやすくなる

いかがでしたでしょうか?自家製で作るうどんはおいしいですよね。素材がシンプルがゆえに麺の固さやコシに作り手の好みがでるので、是非あなたのオリジナルのうどんをご家庭でも作ってみてください。ちなみに、硬水よりも軟水のほうがうどん作りに向いてるので、こだわりたい方は水にもこだわってみてください。

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