夏はもちろん、1年中私たちの生活になくてはならない氷。実は一般的な氷には、「天然氷、純氷、製氷」の3種類があります。
それぞれ使われる原水・製造方法などに違いがあるのですが、今回はかき氷に使われる天然氷について深掘りしていきたいと思います。
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そこで今回は、
- 天然氷とは何?
- 天然氷の衛生面が気になる
- 天然氷で作るかき氷は美味しいの?
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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天然氷とは何?
(引用:sapporobeer)
氷にはいくつか種類があり、私たちの生活に馴染みのあるものは、「天然氷、純氷、製氷」の3種類です。
その内の天然氷は、山奥に池を造り、水を注いで水をゆっくりと凍らせて作ります。気温や自然環境の条件が厳しく管理に手間もかかるため、作れる場所が限られています。
日本国内で天然氷を保管する蔵元はわずか7軒しかなく、製造に2〜3週間と時間がかかることも特徴です。
天然氷と普通の氷の違いは?
主にかき氷に使われ、製氷会社の管理のもと作られる「天然氷、純氷」と、冷蔵庫で簡単に作ることができ、主に飲み物を冷やすために使われる「製氷」があります。それぞれの違いをみてみましょう。
- 天然氷:一般的にかき氷を作る際に使われる氷。自然に湧き出た水を使用し、自然の寒さだけで作られているため高価な氷。
- 純氷:コンビニやスーパーで購入できる、ロックアイス。人工的に作られるため、天然氷よりも安価でかき氷屋さんで使われることもある。
- 製氷:自宅の冷蔵庫の製氷機で作ることのできる氷。
天然氷の歴史
天然氷の歴史は、奈良時代まで遡ります。
現在のように整備された道や交通手段等がない状況で、真夏に山奥で保管されている天然氷を運んでいたため、とても貴重で価値のあるものでした。
その為、一般庶民には手の届かない贅沢品でした。
天然氷に関する昔の資料は「日本書記」から始まり、「枕草子」や「源氏物語」に、当時の貴族や宮中の女房が、夏場に天然氷を使って涼をとっていたという内容が記されています。
天然氷には蔵元がある?
不純物の少ない天然氷を作るのは職人技のため、現在日本国内の蔵元はわずか7軒しかありません。蔵元は、日光に3ヶ所、秩父、八ヶ岳、軽井沢、山中湖の計7ヶ所です。
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天然氷の衛生面が気になる
天然氷は山奥で空気にさらされた状態で製造されているけど、衛生的に大丈夫なの?と疑問に思いますよね。そこで、天然氷の衛生面に関する疑問を解いていきます。
ばい菌は入らないの?
天然氷は徹底された温度管理・環境で製造されており、ゆっくりと時間をかけて作られるため、不純物のない純度の高い氷です。
また保健所の管理のもと、都道府県の定める衛生基準もクリアしています。
ピロリ菌は大丈夫?
ピロリ菌とは、胃の粘膜に生息している細菌のことを言います。不衛生な水道水等がピロリ菌の感染源になる可能性がありますが、天然氷は徹底した衛生管理のもと作られているため心配ありません。
ゴミやほこりは入らないの?
天然氷は普通の氷に比べ、長時間かけて作られるため、水に含まれる不純物を押し出すことができます。
一方、製氷機で作られる一般的な氷は、-18℃と低い温度で急速冷凍されるため、不純物を押し出し作業をゆっくりと行なうことができません。
そのため、氷の中にはミネラルや空気などの不純物が残ってしまいます。
氷の中に不純物が入り込むことで、氷が溶けやすくなり、かき氷など氷を細かく削って提供する場合には、すぐに溶け出してしまうため不向きだと言えるでしょう。
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天然氷で作るかき氷は美味しいの?
(引用:sapporobeer)
市販の純氷や製氷に比べ、高価でなかなか手に入らない天然氷。
私たちの生活の中では、天然氷はかき氷屋さんでしか食べる機会がありませんが、安全性や味、食感の違いはあるのでしょうか?
天然氷と普通の氷どちらが安全?
自然環境で作られる「天然氷」と人工的に作られる「純氷」は、どちらが安全なのでしょうか?
結論、どちらも不純物の入っていない、透明な氷で作られており、製氷会社の管理のもと作られているため、安全だと言えるでしょう。
「製氷」の場合、冷蔵庫の製氷機の衛生状況や、使用する水によっては、異臭を感じることもあります。自宅で氷を作る場合には、定期的に清掃し、清潔に保つことが大切です。
味や食感に違いはある?
それぞれ使われている原水や製造環境、製法が異なる氷ですが、味や食感に違いはあるのでしょうか?
- 天然氷:天然のミネラルを含んでいるため、ほんのり甘くまろやかな味わい。細かく削ると、口溶けの良いふわふわとした食感になる。食べても頭が痛くならない。
- 純氷:スッキリした味わい。天然氷同様、綺麗に透き通った色合い。
- 製氷:特別な味はしない。製氷機の衛生環境が悪いと、雑菌が繁殖し異臭を感じることも。
美味しい天然氷かき氷が食べられる場所は?
近年デザートとして人気を呼んでいるかき氷。その土地によって異なる製法で作られた天然氷を使用し、シロップやトッピングなど、様々な工夫がされています。
自然の中で手間暇かけて育てられた天然氷を、ぜひ一度ご賞味ください。これからの暑い時期にお勧めの、天然氷かき氷が食べられるお店をご紹介します。
- 松月氷室 …日光
- 四代目氷屋徳次郎 …日光
- 三つ星氷室 …日光
- 日光天然氷 碧…品川
- 中村藤吉本店 …銀座 等
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まとめ
「天然氷は本当に汚いのか?天然氷かき氷と普通のかき氷は何が違うの?」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
この記事をまとめると
- 一般的な氷には「天然氷、純氷、製氷」の3種類がある
- 天然氷は、山奥に池を造り水を注いで水をゆっくりと凍らせて作られる
- 天然氷には長い歴史があり、奈良時代から夏場に涼をとるために使われていた
- 天然氷の蔵元は日本でたったの7カ所
- 天然氷には不純物が含まれていないため、溶けにくくかき氷に最適
今では自宅の冷蔵庫で簡単に製氷が作れたり、コンビニなどで純氷を一年中手に入れることができますが、昔から天然氷は貴重なもので、高級品でした。
これからの暑い時期、天然氷を使った氷のスイーツが沢山出てくるので、美味しく召し上がってくださいね。
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