日本人なら誰でも大好きな寿司。新鮮な魚介類をそのまま食べることが出来るのは寿司ならではですよね。しかし生の魚介を使用するということは、常に食中毒が起こる可能性があるとも言えます。
- 寿司の食中毒の特徴は?
- 様々な寿司屋に潜む危険性
- 食中毒になりやすいネタはある?
今回は、こちらについて詳しく解説していきます。
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目次
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寿司は食中毒に気を付ける
衛生的な環境で握られた寿司を食べれば、原則として食中毒の危険性はありません。しかし、万が一寿司を食べて食中毒を発症してしまった場合はどうすればいいのでしょうか。
症状
食中毒には、必ず特定の菌やウィルスが原因として存在します。寿司の中に潜みやすい食中毒菌とその症状について解説します。
腸炎ビブリオ
寿司や刺身など、生の魚介類が原因となって発症する食中毒菌です。塩のある場所を好む特徴を持っており、真水でしっかりと洗い流すことが大切です。
腸炎ビブリオは熱に弱い性質を持っています。そのため、加熱によって死滅させることが出来ますが寿司には加熱工程が一切ないため、腸炎ビブリオのリスクがどうしても残りやすくなります。
症状としては、激しい下痢や腹痛などが特徴的です。
サルモネラ菌
加熱が不足している食材に付着している食中毒菌で、ほとんどが糞便による汚染になります。しっかりと加熱することで死滅が可能ですが、やはり生で食材を食べる寿司では、リスクが残ります。
症状としては、吐き気や腹痛、微熱に頭痛など様々です。
ノロウィルス
主に冬季に発症しやすいウィルスで、発生源は2枚貝などで知られています。河川に流れ出た糞便内のウィルスを2枚貝が栄養として体内に溜め込んでしまいそれを人間が食べることで発症します。
他の食中毒菌と比べてごく少量のウィルスで爆発的に感染が拡大するため、最も注意が必要な食中毒菌と言えます。
症状は、激しい下痢と嘔吐が特徴的です。
食べてどのくらいで症状がでる?
食中毒菌には、それぞれ潜伏期間が存在します。先程解説した食中毒菌ごとの潜伏期間は以下の通りです。
食中毒菌 | 腸炎ビブリオ | サルモネラ菌 | ノロウィルス |
潜伏期間(目安) | 食後4時間〜96時間 | 食後6時間〜48時間 | 食後24時間〜48時間 |
対処法は?
寿司を食べる上で行える食中毒対策は、実は消費者目線から見た場合あまりありません。
自身の手指に付着した食中毒菌を口に入れることを避けるため、食事に前にはしっかりと手を洗うことを心がけましょう。
その一方で、寿司を提供する側の対策としては、
- 魚介類をしっかりと真水で洗い流す
- 提供する直前まで食材は冷蔵庫で保管する
- 調理従事者の手洗い徹底や健康状態の把握
などが非常に重要になります。
もし上記のような食中毒症状を発症してしまった場合は、個人での判断は避けて速やかに病院で医師の診察を受けるようにして下さい。
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どこのお寿司が危ない?
スーパーは?
スーパーで購入できる寿司は、しっかりとパッキングされているだけでなく長期間の保存が可能になるよう食品添加物などが使用されています。
美味しさは寿司屋には劣るものの、安全面は最も高い寿司と言えます。
回転ずしは?
不特定多数が来店して食べる回転寿司は、スーパーの寿司よりも食中毒のリスクが高くなります。また、混雑時などは従業員の衛生状況がおろそかになりやすい(適切なタイミングでの手洗いが未実施になるなど)です。
くら寿司で発生
過去、回転寿司チェーン店である「くら寿司」において、ノロウィルスによる集団食中毒が発生したことがあります。
くら寿司と言えば、鮮度くんと呼ばれる寿司カバーを使用していることで有名ですよね。しかし、ノロウィルスの爆発的な感染力はこれらの対策を行っていてもなお発症してしまいました。
ノロウィルスの感染力の強さが非常によく判りますね。
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食中毒になりやすいネタは?
寿司ネタには、様々な魚介類が使用されますが、食中毒の危険が高くなりやすいネタはあるのかを解説します。
養殖魚
養殖された魚は、生育環境がはっきりとしているため食中毒菌が付着する可能性が低いネタであると考えても良いでしょう。
海に生息する寄生虫として、アニサキスなどが特に有名ですが、養殖魚は食べる餌も定められているため寄生虫が体内に入り込むことはありません。
淡水のカニ・エビ
カニやエビを食べることで、腸炎ビブリオが発症しやすくなるリスクがあります。腸炎ビブリオは、特に夏季に増加しやすい特徴があるため、この期間にカニやエビを食べるときには注意が必要です。
貝類
冬季に食べる2枚貝からは、ノロウィルス発症のリスクがあります。特に感染力の高いウィルスであるため、大量に食品を製造する食品工場では冬季の2枚貝摂取を禁止している企業もあるほどです。
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まとめ
この記事をまとめると
- 寿司ネタを原因として発症する食中毒菌にはいろいろな種類が存在する
- 食中毒菌は加熱に弱い特徴を持っているが、寿司ネタは加熱工程がないためリスクが高い
- 寿司による食中毒が発生したら速やかに病院に行き医師の診断を仰ぐことが大切
いかがだったでしょうか。
寿司を原因とする食中毒に対する知識をしっかりと持っておくと、万が一のときに発生源を特定出来るため非常に役立ちますよ。
この記事がみなさんの参考になれば幸いです。
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