香辛料は、料理の味を引き立ててくれる大切な役割があります。特に、数年前からカレーブームが起き、スパイスの効いた辛いカレーが男性から女性までも人気となっています。
しかし、辛いカレーを食べた後、下痢や腹痛に苦しんだことはありませんか。
- スパイスを食べて腹痛になった!
- 下痢になる理由は?
- 敏感性腸症候群・香辛料アレルギー・ウェルシュ菌食中毒?
- ウェルシュ菌食中毒の対処法
- カレーは一晩放置しても大丈夫?
- 下痢の治し方
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目次
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スパイスを食べると毎回腹痛・下痢になる!
スパイスって好きな人ほど、ついつい食べ過ぎてしまいがちです。食欲をそそる香りやピリッとした味付けが出来、料理好きには欠かせない調味料です。
ですが、スパイスにおける強さには個人差があり、人によっては全く体が受け付けないという場合があります。辛味成分のカプサイシンが影響して腹痛だけでなく、下痢症状になってしまうことも。
特に、辛さを和らげるために 水を沢山飲む行為は逆効果 です。カプサイシンは水に溶けないので、口の中に辛さが広がり、また水を飲む…を繰り返して水分を摂り過ぎてしまい、下痢につながることがあります。
下痢するまでの時間
症状によっても様々ですが、スパイスが原因で下痢になる場合は「急性下痢」の可能性が高いです。この場合、食べてから 数時間〜次の日 に下痢症状が出ることが多いです。
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スパイスで下痢になる理由
先ほどお話しした、水分の取りすぎで下痢になる他、どのような作用で下痢になってしまうのでしょうか。考えられることを 3つ あげてみました。
過敏感性腸症候群
過敏感性腸症候群とは、 不安や緊張などのストレスや食事内容 などをきっかけに、腹痛・下痢・便秘・膨満感などの症状を起こす病気です。
腸の働きすぎや機能低下になると誰しも下痢になりやすいのですが、この過敏感性腸症候群の方は、その症状が重く、長引く傾向にあります。
消化管の機能は自律神経が大きく関わるため、 ストレスや過労、睡眠不足 などが一番の影響と考えられます。
ですが、辛味成分のカプサイシンを摂りすぎると、腸のぜん動運動を活発にさせ過ぎて、その刺激により胃腸にストレスを与え過敏感性腸症候群になることもあります。
症状は4つに分類されますが、その中の「下痢型」は男性に多く、急な腹痛や下痢によりライフスタイルや仕事に悪影響を与えストレスになりやすいです。
香辛料アレルギー
食物アレルギーとして、 香辛料(スパイス)にアレルギー症状を起こす 方もいます。
スパイスアレルギーには、蕁麻疹、呼吸器症状、消化器症状などのI型アレルギーと、手の湿疹などのIV型アレルギーがあります。
また、スパイスの抗原は加熱で失活しないため、全身症状になることも少なくありません。
日本のスパイスアレルギーとしては、ペパーミント・ターメリック・シナモン・クローブ・メントール・カレー粉・ワサビが頻繁ではないものの報告されています。
ウェルシュ菌食中毒
これは、スパイスが原因ではなくカレーについた菌が原因と考えられる場合、そのほとんどがウェルシュ菌食中毒です。ウェルシュ菌は、自然界や健康な人や動物の腸内に生息している身近な細菌です。
ウェルシュ菌は空気が苦手なため、酸素濃度が薄い鍋底から増殖していく傾向にあります。そのため、煮込み料理や鍋料理に発生しやすく、カレーには注意が必要となります。
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ウェルシュ菌食中毒の対処法
料理するときの基本的なことから、 手洗いや調理器具の除菌 をしっかり守りましょう。
また、ウェルシュ菌が嫌う空気を取り込むように、 調理中はよくかき混ぜる と予防できます。
加熱すれば大丈夫?
一般的な菌は、普通加熱をすると死滅ますが、ウェルシュ菌は 調理の加熱では死滅しません 。そのため、細菌の芽胞を作らないように予防することが大切です。
治るまでの時間
大体は、 発症から1~2日で回復 しますが、基礎疾患のある方やお子さん、ご年配の方は重症化しやすいので注意してください。
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カレーを一晩常温放置は危険?
冬場は特に涼しいからと、つい一晩お鍋のまま放置してしまいがちですが、それは危険です。
カレーの温度が下がっていくまでに、 菌が繁殖してしまう恐れ があります。調理後の残ったカレーは、出来るだけ早く冷めるように小分けに保存し、素早く冷蔵庫へ入れましょう。
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香辛料による下痢の治し方はある?
下痢の原因は様々ですが、下痢になった場合の 治療法は一貫 しています。
【安静にする】
症状が安定するまで、出来るだけ体を休めましょう。心身ともにストレスから離れるようにすると回復も早まります。
【水分をとる】
下痢が激しいほど脱水症状が起きやすいので、水分補給は大切です。普通の水よりもお水に塩か糖分を足した方がより吸収されます。
【胃腸を休める】
下痢によって異物を体内から排出している状態なので、加えて異物となるものを入れないように、脂質が少なく消化にいいものを食べましょう。
香辛料やカフェイン、アルコールなどの刺激物を控え、おかゆやうどん、お味噌汁、りんごのすりおろしなどがオススメです。
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まとめ
この記事をまとめると
- 辛いからといって水分を摂りすぎるのは逆効果!
- 過敏感性腸症候群は、ストレスや食事内容に影響し、症状も重くなる。
- 辛味成分のカプサイシンが胃腸にストレスを与えている。
- スパイスアレルギーは全身症状になることも少なくない。
- 煮込み料理に発生しやすいウェルシュ菌は、水溶性の下痢や軽い腹痛になる。
- ウェルシュ菌対策は、除菌と調理中はよくかき混ぜること。
- ウェルシュ菌は鍋底で増殖するため、小分けにしてすぐに冷蔵保存する。
- 下痢になったら、安静にする・水分をとる・胃腸を休める。
料理を美味しくしてくれるスパイスは、時に体に負担をかけてしまいます。 体の相性を見ながら上手に付き合いましょう。
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