国産レモンの旬の時期は冬です。
レモンが一番美味しい時期には塩レモンを作る方もいると思いますが、塩レモンがしょっぱくなってしまったという失敗談をよく耳にします。そこで今回は…
- 塩レモンの特徴
- 塩レモンがしょっぱい原因
- 塩レモンの上手な作り方・保存方法
- 塩レモンの使い道・保存方法
是非一読頂き、美味しい塩レモンを作ってみてください。
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目次
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塩レモンの特徴
塩レモンとはどのようなものなのでしょうか?
塩レモンとは?
塩レモンとは、レモンを丸ごと塩漬けにして発酵させた北アフリカのモロッコ伝統的の調味料です。
塩にレモンを漬けて熟成させたもので、爽やかなレモン香りと、塩によって引き出された深みのある旨味、レモンがもたらすほのかな苦味が肉料理や鍋料理などの味をまとめ、いつもの料理を引き立ててくれる魔法の調味料です。
塩レモンの栄養成分
- ビタミンCやクエン酸が豊富
- カルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラルが微量に含まれる
- 塩化ナトリウムが多い
- 乳酸菌が含まれる
レモンにはビタミンCやクエン酸が豊富に含まれており、風邪予防や疲労回復、肌荒れなどに効果が期待できます。また、塩レモンは発酵させるので乳酸菌が含まれ、腸内環境を整える効果があります。
塩に含まれる「ミネラル」は体内で合成することができないので、食事から摂取する必要があり、ビタミン同様に体に必要不可欠な栄養素になります。そのような観点から塩レモンはとても合理的な食品になります。
塩レモンの健康効果・メリット
- 身体の基礎代謝を向上させてコレステロールを減らす効果
- 香りによるリラクゼーション効果
- ビタミンCによる肌を美しく保つ働きや免疫向上
- 乳酸を分解し疲労から早く回復する効果
- 腸内環境を整える効果
塩レモンが注目されているポイントは「発酵されている」という点です。
レモンを発酵させることにより、レモンに元々備わっているたんぱく質や糖質などの成分が発酵されることで消化吸収されやすくなり、元のものより栄養成分が得られやすくなるだけでなく、発酵により乳酸菌が豊富な状態になり、レモンの本来持っている効果がさらに高まります。
皮ごと漬ける理由は?
- ビタミンC
- ビタミンP
- カルシウム
- ペクチン
上記の栄養素が豊富に含まれているためです。
注目のビタミンP
レモンの皮には果汁と同じくらいビタミンCが多く含まれるのですが、ビタミンCの効果を補助するのがビタミンPです。
ビタミンPの効能はコレステロール値の改善などに作用、毛細血管の強化作用のほか、血流改善作用、血中中性脂肪の低下作用、血中コレステロール値の改善作用、抗アレルギー作用、リウマチ症状改善作用などの生理機能が報告されています。
あまり聞きなれないビタミンですが、実は柑橘系の果物や野菜に豊富に含まれています。柑橘系であるゆず、みかん、レモン、グレープフルーツの皮、袋、スジには多くのビタミンPが入っていますのでみかんのスジは取りすぎない方がよいでしょう。
ジャムにも使われてるペクチン
ペクチンとは食物繊維の一種で、レモンやオレンジなどの柑橘類やりんご、バナナに多く含まれています。天然の多糖類で、量的な違いはありますが、あらゆる果物や野菜に含まれています。
ペクチンは水に溶けるとゼリー状にかたまるため、便秘のときは、水分のなくなった便をやわらかくして排便をうながし、下痢のときは、ゼリー状の膜になって腸壁を守ります。 コレステロール値の上昇を抑え、動脈硬化の予防にも役立ちます。 さらに、乳酸菌などの腸内の善玉菌を増殖させます。
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塩レモンがしょっぱい原因
塩レモンを作っていると中にはしょっぱくって失敗したという経験をした方もいるのではないでしょうか。塩レモンがしょっぱくなってしまう原因はどのようなものなのでしょうか?
塩の比率が高い
数多くのレシピがありますが、塩の量はレモンの重量に対して塩の量はレモンの重量の10~20%とするレシピが多いようです。しょっぱくなりすぎている場合20%以上の塩分量ではないでしょうか?
しょっぱすぎるのは使えないのでレモンを足すなどの工夫が必要ですが、塩の使用量が多く、しっかり発酵させるモロッコの作り方に近い塩レモンは1年以上保存できる場合もあります。
なお塩分濃度により完成後の保存期間が変わってきます。
- 塩分濃度が低い(~10%程度):冷蔵保存で数日以内
- 塩分濃度が高い(10~20%程度):冷蔵保存で数か月~1年程度
塩とレモンの比率
上記でも述べた通り塩の量はレモンの重量に対して塩の量はレモンの重量の10~20%とするレシピが多いようです。
水分が出ない原因
塩レモンの水分は「浸透圧」の機構を使って出てきます。
レモンなどの細胞の中には水分がたくさん含まれており、細胞の外側が濃い塩水や砂糖水に触れると、細胞の内側も、外側の塩水や砂糖水と同じ濃度になろうとする性質を塩レモンも使っています。レモンからたくさんの水分が出てくるのはそのような理由があるのです。
水分が出ない理由としては塩レモンの塩分が少ない可能性がありますので塩を少し増やして様子をみてください。
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塩レモンの上手な作り方・保存方法
塩レモンを美味しく作ってみましょう!
材料・用意するもの
材料
- レモン:5個
- 塩(粗塩がおすすめです):75~100g(レモンの15~20%)
- 瓶:750mlのもの1個(清潔なものを使用してください。)
瓶とその蓋はあらかじめ熱湯消毒をしておいてください。レモンは国産でワックスのかかっていないものを選ぶようにしましょう!
作り方の手順
- レモンはよく洗い、ペーパーやふきんなどで水気をよく拭き取ります
- 輪切りレモンは5mm厚の薄切り、乱切りレモンは縦半分に切り1個を8~10等分の乱切りにします
- 瓶に塩を入れ、次にレモンを数個、そして塩…といった感じで重ね入れ、最後に塩を入れて蓋をします
- 直射日光の当たらない冷暗所か冷蔵庫で1週間以上置き、1日1回くらい瓶を振ってレモン汁、塩、レモンが混ざるようにします
- 1週間以上かけて、レモンから出てきたレモン液を瓶全体になじませるようにして熟成させます。レモン液がとろっとしてきたら完成です
熟成期間の目安
塩レモンは瓶に詰めて完成ではなく、瓶の中で塩とレモンをじっくりと熟成させる必要があります。冷蔵庫に入れてしまうと熟成が進まず塩レモンが完成しません。
塩レモンを仕込んだら、直射日光の当たらない涼しい場所で熟成させましょう!レモンから染み出たレモン液がとろとろになったら熟成完了の合図です。
その後は冷蔵庫で保存してください。
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塩レモンの使い道・保存方法
塩レモンはどのような料理に合うのでしょうか?
塩レモンの使い道
塩レモンは発酵食品ですのでお肉との相性が特に抜群です!発酵の力でお肉を柔らかく仕上げてくれるだけでなくレモンのさっぱりとした風味が食欲をそそり、酸味がお肉の脂を食べやすくしてくれます。
漬けこんで焼くのも良いですし、ソテーした肉にソースとしてかける・添えるでも簡単で美味しいです。サラダやカルパッチョソースとしての副菜にも使えます。
蜂蜜とお水や炭酸を加えれば夏の脱水予防にもなる簡単スポーツドリンクにも!本当に使い勝手が良い調味料なので、ぜひ冬に仕込んで夏場にも使ってみてください。
保存方法・長持ちさせるポイント
- 塩レモンを作る時は、皮をよく洗ったうえで水分を優しく拭き取り、煮沸消毒した清潔な密閉容器に保存するようにしましょう
- 完成したら冷蔵保存にしてください
- 長期保存するなら塩レモンの塩分濃度はレモン重量に対して塩は10~20%にしてください
- 取り分ける時は必ず清潔な取り箸やスプーンを使用しましょう
上記の内容を守るだけで塩レモンはとても長持ちします!
まとめ
この記事をまとめると
- 塩レモンとは、レモンを丸ごと塩漬けにして発酵させた北アフリカのモロッコ伝統的の調味料です
- レモンに含まれるビタミンCやクエン酸は風邪予防や疲労回復・肌荒れなどに効果があり、塩レモンは発酵させるので乳酸菌が含まれ、腸内環境を整える効果、塩に含まれるミネラルは体内で合成することができないので食事から摂取する必要があり、ビタミン同様に体に不可欠な栄養素です
- 塩レモンがしょっぱくなる理由として塩分濃度が20%以上になっている可能性があります、塩の量はレモンの重量に対して塩の量はレモンの重量の10~20%とするレシピが多いようです
- 水分が出ない理由としては塩レモンの塩分が少ない可能性がありますので塩を少し増やして様子をみてください
- 塩レモンを作る際はあらかじめ瓶とその蓋は熱湯消毒をし、レモンは国産でワックスのかかっていないものを選ぶようにしましょう!
- 塩レモンは瓶の中で塩とレモンをじっくりと熟成させる必要があり、冷蔵庫に入れてしまうと熟成が進まないので直射日光の当たらない涼しい場所で熟成させましょう
- レモンから染み出たレモン液がとろとろになったら熟成完了の合図です、完成後は冷蔵庫で保存してください
- 完成した塩レモンは調味料としてお肉を漬け込んでも、ソースとして使っても美味しいですし、ドリンクやサラダのドレッシングとしても使用できます
- 塩レモンは冷蔵保存し、清潔な取り箸を使うなどで長持ちさせることができます
いかがでしたでしょうか。ぜひレモンが旬のこの時期に万能調味料の塩レモンを作ってみてください!
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