うなぎが美味しい時期になると、食卓によく登場するのが「山椒」です。その山椒とよく似たスパイスで「花椒」というものをご存知でしょうか?花椒は中華料理には欠かせないスパイスとして有名です。今回の記事では、この山椒と花椒のそれぞれの特徴を詳しく解説していきます。
先に記事内容の一覧を見てみましょう。
- 山椒とは一体何?
- 花椒ってどんなスパイス?
- 山椒や花椒の代用品ってあるの?
こんな内容になっています。記事を最後まで読んで、山椒や花椒の特徴を徹底理解してしまいましょう。
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山椒とは
まずは、ジャパニーズペッパーとも呼ばれる「山椒」とはどんな物なのかを解説していきます。
特徴
山椒とは、日本もしくは東アジア原産の植物です。山椒は「木の芽」だけではなく、葉っぱ、花、実など、全ての部分をスパイスとして使用することが出来るのが特徴。それぞれの部位でちょっとだけ違いがあるので、簡単に表にまとめてみました。
葉山椒 | 山椒の若芽の事。スーパーでは「木の芽」として販売されている。爽やかな香りはあるが、辛味は殆ど無い |
花山椒 | 山椒の雄の花のつぼみを摘み取って乾燥させたもの。香りは強いが辛味はない |
実山椒 | 山椒の雌株に着いた実を収穫し、乾燥させたもの。強い香りと辛味があるのが特徴。5月に1度収穫でき、秋口にもう一度収穫できる |
このように、山椒は色々な部位をスパイスとして活用できる優れものなのです。捨てるところがない植物としても有名です。
味
山椒は、爽やかな香りと「ピリッとした」独特な辛味が特徴のスパイスです。日本では、うなぎのかば焼きやタレの焼き鳥などにかけて食べるのが一般的ですね。前述した通り、採れる部位によって辛さの度合いは異なり、葉山椒や花山椒は香りの割に辛味は殆どありません。
実山椒は香りも辛味も強いので、スパイスとして使われるだけではなく、つくだ煮や醤油煮などの具材としても使われます。ちなみに、うなぎのかば焼きなどに使う、粉山椒はこの実をすりつぶしたものです。
使い方
山椒は主にスパイスとして使われる植物です。また、魚や肉の臭みを消すのにも効果的。山椒の爽やかな香りは、お肉特有の臭みを緩和する効果があるのです。和食には非常に合いやすいスパイスだと言っていいでしょう。特有の香りが、味に深みを出してくれます。
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花椒とは
一方、中華料理によく使われる「花椒」というスパイスについても、詳しく見ていきましょう。
特徴
花椒とは「中国原産の植物」です。ミカン科サンショウ属に属していて、漢の時代から漢方薬としても活用されていた歴史の深い植物になります。中国では主に四川省、河北省、河南省で栽培されていて、花椒になる「実の皮」を乾燥させて使います。
日本の山椒は、葉っぱなども使えますが、花椒は果皮のみを使うという事で、ちょっとだけ山椒とは特徴が異なりますね。
味
花椒の味はなんといっても「辛味が強い」という特徴があります。イメージしやすいのは四川料理の代表格、「麻婆豆腐」の辛味でしょう。しびれるようなピリッとした辛味は、花椒から出ている辛味。麻婆豆腐などの四川料理には、花椒は絶対に欠かせないのです。
また、花椒特有の香りは、食欲を増してくれる効果もあります。中華料理特有の香りで美味しそうに感じるのは、花椒の効果だったのですね。
使い方
花椒は木になった「実の皮」を使って作られます。花椒の実を摘み取り、その皮を取って乾燥させ、粉にして料理に加えられます。四川料理、貴州料理、雲南料理、西北料理などの料理で使われ、煮込み料理、炒め物、蒸し料理、揚げ物など、どんな調理方法にも対応してくれる万能スパイスなのです。
辛味が強いため、辛味をうりにしている料理には、欠かせないスパイスです。
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代用品は?
では、山椒や花椒が手に入らなかった場合、どんなスパイスで代用が出来るのか?ちょっと詳しく見ていきましょう。
山椒
山椒が手に入らなかった場合、代用しやすいのは「七味唐辛子」です。七味唐辛子は山椒とは若干香りが異なりますが、ピリッとした辛味や爽やかな香りはかなり似ています。また、お肉や魚などの臭みを取ってくれる効果も同じため、山椒の代用に考えてもいいでしょう。
注意しなければいけないのは、山椒よりも辛味が強いということ。あまり沢山かけすぎてしまうと、辛くて食べられなくなるので、少量ずつかけるようにしましょう。
花椒
次に花椒の代用品ですが、残念ながら花椒に代用品はありません。山椒を代用品に使ってもいいですが、中華料理特有の香りが消えてしまうので、あまりおすすめは出来ません。無理に山椒で代用しようとするよりも、代用品を全く加えずに料理を仕上げた方が、美味しくなるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は山椒と花椒のそれぞれの特徴や、代用品などについて詳しく解説してきました。最後に記事内容をまとめてみたので振り返っておきましょう。
この記事をまとめると
- 山椒は香りは強いが辛味はあまりないスパイス
- 花椒は中伽料理には欠かせないスパイスで、特有のピリッとした辛味が特徴
- 山椒は七味唐辛子で代用しやすい
こんな内容になっていました。山椒と花椒のそれぞれの特徴を良く生かして、それぞれのスパイスを使った料理に早速チャレンジしてみましょう!
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