鯖を食べると気持ち悪くなったり蕁麻疹が出たり、アレルギーのような症状を発症することがあります。実はこれ、ヒスタミン食中毒かもしれません。
ヒスタミン食中毒はアレルギーと非常によく似ていて、症状にはいくつかの種類があります。今回は、
- 鯖にはアレルギーがある?症状は?
- ヒスタミン中毒の症状や対処法は?
こちらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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鯖にはアレルギーがある?
アレルギー性を持つ食品には色々なものがありますが、「鯖にもアレルギーがあります」!魚の中でも鯖アレルギーは有名で、魚の筋肉に含まれる「パルブアルブミン」という成分に体が反応することで起こります。
パルブアルブミンは赤みの多い魚には少ないため、マグロやカツオでアレルギー症状が出ることは少ないと言われています。自分が鯖アレルギーを持っているかどうかは、アレルギー検査によって調べることができます。
ちなみに、しめ鯖は鯖を酢締めした加工品ですが、しめ鯖を食べた場合も蕁麻疹などのアレルギー症状を発症することがあります。鯖アレルギーをお持ちの方は、鯖食品全般で症状が出る可能性が高いので注意しましょう。
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鯖アレルギーの症状<大人も子供も>
鯖アレルギーの症状には、どのようなものがあるのでしょうか?鯖を食べたことでアレルギーを発症する方の多くは、 「蕁麻疹」 と 「口腔アレルギー症候群」 を発症しています。
蕁麻疹
じんましんは食品アレルギーで最も起こりやすい症状と言われています。皮膚にぷつぷつが出たり、全体的に赤くなったりするほか、むくみが見られることもあります。
ちなみに、皮膚反応はその対象である食品を摂取してから最短で1時間で症状が現れると言われています。また遅くとも4時間以内に症状が体に現れるようです。
ちなみに、 魚アレルギーを持っている人は、アトピー性皮膚炎や手湿疹の既往がある という特徴があります。
喉のかゆみ
唇や口腔内のかゆみ・腫れが起こることがあります。鯖を食べた後に、唇がヒリヒリして大きく腫れたり、口の中がイガイガして風邪の時のように腫れたりします。
このような症状は口腔アレルギー症候群と呼ばれ、特定の食べ物を食べた時のほかに、花粉と反応して起こる場合もある
下痢
鯖を食べて下痢をする方もいますが、もしかすると「アレルギーが原因ではない」かもしれません。鯖を食べて体調不良になるもう一つの原因は、記事の後半でご紹介いたします。
鯖アレルギーは、食べる前に対処することはできません。食後に蕁麻疹や口のかゆみを発症した場合は、 まず患部を冷やしましょう 。
口周りの痒みや喉のイガイガなどが現れた場合は、冷水でよくうがいしてください。それでも症状が治まらない場合は、病院で診てもらってください。
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アレルギーだけじゃない!ヒスタミン中毒とは?
鯖を食べて蕁麻疹が全身に出た時は、 アレルギーが原因ではないかもしれません 。鯖を食べて何かしらの体調不良症状が出た時は、「ヒスタミン中毒」の可能性もあります。
ヒスタミンは本来、魚の中には存在しないものなのですが、魚の肉に含まれる「ヒスチジン」というアミノ酸が、外部から侵入した「ヒスタミン生成菌」によってヒスタミンへ変換されることで増えていきます。
常温で保存することでヒスタミン生成菌が増え、結果として魚にヒスタミンが溜まっていく
ヒスタミン生成菌も魚には存在しないもので、 鯖についた傷から侵入してしまう のです。
ヒスタミン中毒の症状
ヒスタミン中毒にかかると、このような症状を発症します。症状は早くて食後10分ほどで、30分以内に起こることがほとんどです。中には3時間後に発症することもあるので注意しましょう。
- 全身の蕁麻疹
- 口の痒み
- 嘔吐
- 下痢
- 動機・めまい
治し方
ヒスタミン食中毒は、24時間以内に症状が治まるのが一般的です。症状は治るまでに数時間〜最大で1日半ほどかかりますが、重症化することはごく稀です。
下痢や嘔吐などで体の水分量が減ってしまうため、水分を摂り安静にすることが自宅での治療法になります。病院では、抗ヒスタミン剤などの薬が処方されます。
ヒスタミン中毒の対処法
ヒスタミン中毒にならないための対処法は、「室温で保存しない」 ことにつきます。鯖に含まている確率が高い「アニサキス」による食中毒は加熱処理や冷凍処理によって死滅させることができますが、ヒスタミンは加熱しても冷凍しても破壊することができません。ヒスタミンは常温で保存している最中にどんどん増殖していくので、購入後はとにかくすぐに冷蔵庫か冷凍庫に入れることが唯一の対処法です。
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まとめ
この記事をまとめると
- 鯖はアレルギー食品の一つ
- アレルギーによく似たヒスタミン中毒になることもある
- 鯖によるアレルギーは、部分的な蕁麻疹や口のかゆみ・腫れが多い
- ヒスタミン中毒は一時的なもので、1日程度で自然治癒することが多い
鯖によるヒスタミン食中毒は、加熱しても安全になるものではないので、できるだけ新鮮なうちに食べるようにしましょう。症状がアレルギーによく似ているのでアレルギーと勘違いすることもありますが、ヒスタミン中毒であれば一時的なものなので安心しましょう。
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