カマンベールチーズで食中毒に?原因はリステリア!症状や対策も

リステリア感染症という病気は、一般に広く知られているものではありません。ですが実際には死亡率の高い危険な感染症なのです。そこで今回は

  • カマンベールチーズで食中毒になる原因
  • カマンベールチーズで食中毒になった時の症状や対処
  • カマンベールチーズで食中毒にならないための対策
について詳しく解説していきます。リステリアについて理解し、これからの暑い季節を乗り切ってくださいね。

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カマンベールチーズで食中毒になる原因

カマンベールチーズで食中毒に。その原因は、一体どのようなものなのでしょうか?

原因はリステリア

欧米ではナチュラルチーズや生ハム、スモークサーモンなどを原因としたリステリアによる集団食中毒が発生しています。

国内では乳製品や食肉加工品などから、菌数は少ないですがリステリアが検出されています。

リステリアとは

リステリア菌(正式名称はリステリア・モノサイトゲネス)とは、動物の腸管内や環境中に広く分布している細菌のこと。

主に食品を介して感染する食中毒菌です。

ほかの多くの食中毒菌が増殖できないような、低温や塩分濃度の高い食品でも増殖するのが特徴です。

そのため冷蔵庫内や塩を多く使った食品の中でも増殖できるのです。

ただし消毒剤や加熱には弱いという性質も。

感染率は100万人に4人程度という比較的珍しい感染症ですが、死亡率は20%と非常に高いものなのです。

リステリアが含まれる食べ物

冷蔵庫に長期間保存され、加熱せずにそのまま食べられる食品は食中毒の原因となりえます。

リステリア菌は熱に弱いので、加熱殺菌した牛乳やプロセスチーズが原因となることはほとんどありません

主な原因食品例

  • ナチュラルチーズ
  • 未殺菌の牛乳
  • 生ハム
  • 肉や魚のパテ
  • スモークサーモン

ナチュラルチーズを粉砕・加熱融解して乳化したものをプロセスチーズと呼びます。

スライスチーズや6個パックになった三角形のチーズなどが、これです。

プロセスチーズはその製造過程で加熱の工程が含まれるため、リステリアのリスクは低くなります。

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カマンベールチーズで食中毒になった時の症状や対処

リステリア感染症の症状や対処法、注意点についてもご紹介します。

症状は発熱や頭痛や嘔吐など

リステリア菌は健康な人に感染しても、症状があらわれることはほとんどありません

免疫が正常なこどもや成人では、あらわれたとしても胃腸炎の症状程度で、特別な治療をせずとも自然に回復します。

リステリア感染症の主な症状とその割合は以下の通りです。

  • 発熱・・・65%
  • 背部痛・・・21%
  • 頭痛・・・10%
  • 吐き気、嘔吐・・・7%
  • 筋肉痛、関節痛・・・4%
  • 咽頭痛・・・4%

リステリア感染症は、菌が繁殖した食品を口にしたあと3~4週間程度の潜伏期間を経て症状があらわれます。

しかしこの期間には個人差があり、短くなったり長くなったりします。

すぐに病院へ

治療は入院が基本。抗菌薬の点滴を行います。

妊婦さんの場合は早期の診断と抗菌薬治療が、健康な赤ちゃんの出産につながります

また赤ちゃんが感染した場合、自分で症状を訴えることはできませんよね。

上記のような症状が見られた場合には、すぐに小児科を受診しましょう

妊婦や高齢者は特に注意

リステリアに感染したときの症状の重篤度には個人差がありますが、免疫機能が低下している人は重症化しやすい傾向にあります。

特に妊婦さんや高齢者は注意が必要です。

妊娠している場合、胎児・新生児に感染による影響が出ることがあります

妊婦さんは、健康な大人と比べて20倍以上も感染しやすい状態

10~40歳の若年層でリステリアに感染した人のうち、およそ60%が妊婦さんであったという報告もあるほどです。

突然の発熱で感染に気付くことが多いですが、3人に1人は感染しても症状があらわれないことがあります

また高齢者や免疫機能が低下している人は重症化のリスクが高まり、最悪の場合死に至ることも。

リステリア症患者数の、実に77.6%を65歳以上の高齢者が占めています

免疫機能が低下しているというのは糖尿病、腎臓病、ガン、エイズに罹患している、またはステロイド治療を受けている人などのことを言います。

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カマンベールチーズで食中毒にならないための対策

食中毒を防ぐための具体的な方法についてご紹介します。

適切に保存し、早めに消費する

家庭用の冷蔵庫は、扉の開閉によって温度が簡単に変化してしまいます

できる限り扉を開ける時間や回数を少なくするなどの工夫をしましょう。

また、リステリアは低温であるほど増殖しにくくなります

冷蔵室よりもより温度が低いチルド室で保管することで、リステリアのリスクを少しでも減らすことができます。

食材は、種類はなんであれ早めに消費することが基本です。食べきれる量だけを見極めて購入し、長く置いておかないこと。

万が一長く残ってしまうようなら、早めに判断して冷凍保存すること。

とはいえ冷凍も決して万能ではないので、早めに消費するのがベストですよ。

十分に洗い、十分に加熱する

リステリア菌は他の食中毒菌と同じく、熱に弱い性質を持っています。つまり加熱することで予防ができるのです。

食べる前にじゅうぶんに加熱することが、リステリア感染症予防への一番の近道です。

また生野菜やフルーツは、食べる前によく洗うこと

食中毒菌を洗い流してしまえば、感染リスクも低くなります。

調理器具を清潔に保つことや、調理時の手洗いもしっかり行ってくださいね。

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まとめ

この記事をまとめると

  • リステリア菌は自然界に多く存在する菌で、食品を介して感染する
  • リステリア感染症は免疫機能が低下している人に特に多く、妊婦さんや高齢者は注意が必要
  • リステリア菌は熱に弱いため、加熱処理をした食品では感染リスクが下がる

これからの時期、特に食中毒は気になるところ。しっかり対策をして食事を楽しめるといいですよね。

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