妊娠初期には『つわり』を経験する方が多いですが、その期間中に多くの人が食べたくなると言われているのが”酸っぱいもの”です。妊婦さんが梅干しなどの酸っぱいものを食べたくなるのは、一体なぜなのでしょうか?今回は、
- 妊娠中に梅干しが食べたくなる理由
- つわりの主な症状ってどんなもの?
- 1日何粒までOK?
- 食べ過ぎは下痢・腹痛に?
- 妊婦さんにおすすめ酸っぱいもの
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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妊娠中に梅干しが食べたくなる!
妊娠中は食べ物の好みが変わることがよくあります。これまでそこまで好きではなかった甘いものが食べたくなったり、無性に辛いものが食べたくなったり…と、個人や体調によって様々です。
妊娠中、特に妊娠初期(妊娠1ヶ月〜4ヶ月)に「梅干しみたいな酸っぱいものが食べたい…!」そう感じる方が多いようですが、このような経験はありませんか?
安定期と呼ばれる妊娠5ヶ月までの間、妊婦さんの約80%が”つわり”を経験すると言われています。この苦しいつわり期間中に、酸っぱいものが食べたくなることがあります。
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つわり症状
つわりの症状は人によって様々です。妊婦さんによっては全くつわり症状なく過ごせる方もいれば、安定期まで毎日のようにつわり症状に苦しむ方、また妊娠後期まで症状が継続する方など人によって異なります。
第一子の時はつわりがなくても、第二子妊娠中にはつわり症状が出た、というパターンもあり、つわりの詳しいメカニズムについては未だにはっきりしていないと言われています。主なつわり症状には、下記のようなものがあります。
- 常に気持ち悪い
- 吐き気や嘔吐がある
- 動悸や息切れがする
- 口の中が苦い
- フラフラする
- 匂いに敏感になる
- 食欲がなくなる
- 喉になにか詰まっている感覚がある
人によって異なるつわり症状ですが、気持ち悪さを感じる方が一番多いのではないかと思います。このような症状が出るつわり期間中に、酸っぱいものが食べたくなるのは一体なぜなのでしょうか?
妊婦が酸っぱいものを食べたくなる理由
妊娠中、特につわり期間中に酸っぱいものが食べたくなる理由としては、ホルモン分泌の変化や、水分不足や吐き気により口の中が気持ち悪いことなどが考えられます。
ホルモンの変化が原因
妊娠中には『プロゲステロン(黄体ホルモン)』というホルモンが多く分泌されます。このホルモンは、子宮内膜を厚くしたり赤ちゃんが育っていくために一番重要な女性ホルモンです。
妊娠するとこのホルモンが分泌されることにより、食の好みが変化すると言われています。妊娠中に酸っぱいものが食べたくなるのは、プロゲステロンが原因となっていると考えられています。
つわり症状が原因
つわり中は吐き気や嘔吐といった症状が出る方が多くいます。それに加え、つわり中は口の中が乾きやすく、ねばねばしたり口の中が苦いと感じることがあります。その口の中の気持ち悪さをさっぱりさせたいために、酸っぱいものが欲しくなることもあります。
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妊娠中に梅干しを食べる時の注意点
妊娠中に梅干しは食べても良い食品ですが、梅干しには塩分が多く含まれているので食べ過ぎはNGです。塩分過多になると高血圧を引き起こしますが、妊婦さんが高血圧になることを『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。
妊娠高血圧症候群とは?
この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
1日何粒までなら食べられる?
妊娠中に梅干しを食べる場合は、1日に1〜2粒に抑えるようにしましょう。梅干しの大きさによっても目安量は異なりますが、毎日食べる場合は2個までが塩分量的にオススメです。
食べ過ぎは下痢・腹痛に?太る?
梅干しは食べすぎると、下痢や腹痛といった副作用のような症状を起こすことがあります。その原因について、下記記事で詳しく紹介しています。あわせてチェックしてみましょう。
詳しくはこの記事をチェック!
妊娠中におすすめの酸っぱい食べ物
つわり中などで酸っぱいものが食べたくなった妊婦さんにおすすめの、酸っぱい食べ物をご紹介!口の中がさっぱりしたり、気持ち悪さや吐き気を軽減させる効果もあるので是非試してみてください。
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レモン水
レモン果汁をお水に絞ったレモン水は、妊婦さんにおすすめの飲み物です。口の中や胃がさっぱりするので、吐き気に効果があります。
レモンの酸っぱさの成分は『クエン酸』ですが、クエン酸には鉄分やカルシウムの吸収を良くする働きがあるため、むしろ積極的に摂りたい栄養成分です。また、妊娠中は水分不足になりやすいので、美味しく水分補給することができます◎
- クエン酸…鉄分やカルシウムの吸収をサポート
- ビタミンC…鉄分の吸収をサポート
→妊娠中は鉄分不足で貧血になりやすいのでオススメ!
グレープフルーツなど柑橘類
グレープフルーツなどの柑橘類は、苦しいつわり中でも食べやすい食べ物の一つです。水分量が多いので、水分補給になる他、ビタミンCやβカロテンが多く、妊娠中の体に嬉しい効果もたくさんあります。
柑橘類はグレープフルーツ以外にも、オレンジ・みかん・文旦・はっさく・デコポン・ポンカンなど様々です。
- βカロテン…体内でビタミンAに変わり胎児の皮膚や臓器の形成をサポート
- ビタミンC…鉄分の吸収をサポート
果実酢
家庭でも自家製できる果実酢(フルーツビネガー)は、お酢の効果が嬉しいおすすめの飲料です。そのまま飲んだり、炭酸水と割って飲んでもさっぱりしていて美味しいですよ。妊娠中は炭酸水を飲みたくなる方も多くいるようです。果実酢を入れることで飲みやすくなるので、水分補給としてもおすすめです。
また、 お酢には便秘解消効果や高血圧を予防する効果 もあります。どちらも妊娠中は注意したい症状で、妊婦さんはホルモンバランスが変化する関係で頑固な便秘に悩まされたり、塩分の摂りすぎによって『妊娠高血圧症』を引き起こすこともあります。
お酢はこれらの症状を防ぐ働きがあるので、1日大さじ1杯のお酢を飲むだけでも妊娠中の健康維持に効果的なのです◎
- 腸内の蠕動運動を促して便秘を解消する効果がある
- 主成分である酢酸が高血圧を予防する
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まとめ
この記事をまとめると
- 妊娠中に酸っぱいものが食べたくなる原因 ①:プロゲステロンが分泌されるため
- ②吐き気や嘔吐・口内の乾燥により口の中が気持ち悪くなるため
- 梅干しも食べられるが塩分の摂りすぎに注意
- 妊娠中におすすめな酸っぱい食べ物は、レモン水・柑橘類・果実酢など
つわり中はなんだか酸っぱいものが食べたくなることが多いですが、吐き気や気持ち悪さを一時的に緩和させることができるので、レモンや梅干しなどの酸っぱい食べ物は非常におすすめです。
妊娠前には経験しなかった症状が出て辛い時期ではありますが、出産後は可愛い赤ちゃんが待っているので、食べ物や飲み物を工夫して乗り越えましょう…!
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