妊娠中(妊婦)でもすだちは食べられる!便秘解消効果・ビタミンCも豊富

妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“すだち”は妊婦さんでも食べられるのでしょうか?妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。

  • すだちが妊娠中にオススメな理由
  • すだちが含む主な栄養素とは?
  • 妊娠中でも安全おいしいレシピ

これらのテーマについて紹介いたします。

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すだちってどんな食べ物?

すだちは日本の徳島県原産の果物です。柑橘類に分類され、爽やかな香りと酸味ある味わいが特徴です。徳島県では江戸時代からすだちを食用の果物として栽培していました。

すだちにはカリウムが含まれており、体内の余分な塩分を排出する働きがあります。皮は緑色で、果肉は淡い黄緑色をしています。全国生産量の約9割を徳島県産が占めています。

皮まで食べられる?

すだちは果肉と皮の部分で栄養素が異なります。果肉にも皮にも豊富に含まれているのはカリウムやビタミンCでその含有量は同じ柑橘系のレモンよりも多いです。また、注目したいのは皮の栄養素で、他の柑橘系には含まれない成分があります。

かぼすとの違い

カボスとスダチは、まず大きさが全く違いますかぼすはテニスボールくらいの大きさで、重さは1個100から150gくらいが平均的です。これに比べスダチは、1個40g程度と小さく、大きさはゴルフボール以下です。

更に産地も全く違い、カボスは大分県産がほとんどです。味の違いを表現する事は難しいですが、一般的にスダチは「清々しい香り」で、カボスは「上品な香り」と言われています。

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すだちは妊娠中にオススメ食材!

すだちは、妊娠中にオススメの食材です!その理由には、ゆずに含まれる“カリウム”“ビタミンA”“ビタミンC”があります。

ビタミンCは鉄の吸収をサポート

ビタミンCは美肌効果など美容に効果的な栄養素のイメージがありますが、 妊娠中に必要な鉄分の吸収をサポートし、体の免疫力を高める効果 があります。

妊娠中は妊娠前と比べて免疫力が下がり、食中毒や感染症にかかりやすくなるので、免疫力を上げることはとても良いことなのです◎

MEMO

妊娠中のビタミンC摂取目安量は、1日110mg!

厚生労働省の調査(2020年度)によると、18歳〜49歳の女性に推奨されているビタミンC摂取量は1日100mgです。それが妊娠中となると1日110mg授乳中になると1日145mgが必要な目安量と言われています。

ビタミンCは妊娠中だけに限らず、産後の体にとっても大切な栄養素となっています。

ビタミンA

ビタミンAには、 胎児の皮膚や粘膜の形成・臓器の形成に欠かせない栄養素 です。ここで重要なのが、ビタミンAには2つのタイプがあることです。

  1. 野菜や果物にβカロテンとして含まれ、体内でビタミンAに変化するもの
  2. 食べ物自体にビタミンAとして含まれているもの

    →レバー/うなぎなどが多く含む

妊娠中の体に必要なのは、野菜や果物にβカロテンとして含まれる栄養素です。食べ物自体に含まれるビタミンAは、妊娠初期に摂りすぎると胎児に形態的な異常が見られることがあるので、過剰摂取は控えるよう言われています。特に妊娠3ヶ月までは注意が必要です。

しかし、βカロテンとして体に取り込まれた栄養素に関しては、体に必要な分だけビタミンAに変換され、余った分は体外に排出されるので過剰摂取とはならないのです◎

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妊娠中の便秘に食物繊維

すだちには、食物繊維の”ペクチン”が豊富に含まれており、便秘解消に効果があります。妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすく、便秘薬を飲まないとなかなか排便できないことが多いです。妊娠中でも飲める便秘薬には“酸化マグネシウム”などがあり、かかりつけの産科で処方してくれます。

妊娠中の便秘はなかなか手ごわいものですが、その対処法として 「食物繊維の多い食材を摂ること」 があります。

すだちには食物繊維が豊富に含まれているので、妊娠中の便秘解消にオススメの果物となっています♩

すだちに多く含まれる主な5つの栄養素

すだちには、強い抗酸化作用で免疫力をアップさせるビタミンC、酸っぱい味の元であるクエン酸が含まれています。また、小さいながらもカリウムカルシウムレモンの2.5倍も含んでいます。

  • ビタミンC:ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。コラーゲンの生成やメラニン生成を抑えるため美肌効果が高いのも大きな特徴です。また、脳を落ち着かせる働きの脳内物質の生成や、ホルモン合成にも関わっています。
  • クエン酸:クエン酸は人間のエネルギー代謝でクエン酸が作られる過程があります。そのため、エネルギーを作り出す材料になり、疲労解消効果があります。血流を改善させ、冷え性の解消効果や体の不調の原因になる体のHpを戻す働きも持っている栄養素です。
  • ビタミンA:ビタミンAは、抗酸化作用、皮膚や肌の粘膜を作る、人間の視覚情報の伝達に関わるビタミンです。体内にある活性酸素を協力に除去し、肌の生成にも関わるため美肌作用、体内へのウイルスや細菌の侵入を防ぎます。加えて、視覚情報に関わる神経伝達に不可欠なロドプシンの生成の主成分にもなっています。
  • カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
  • カルシウム:カルシウムは骨や歯の主成分のリン酸化カルシウムの材料でもあり、人間の体内の筋肉や臓器の収縮に関わるミネラルです。神経伝達の正常化にも大きな働きを持ち、体の酵素の働きをサポートします。血液凝固やホルモンの分泌等、多用な働きを持ちます。

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妊娠中でも安全おいしいすだちのおススメレシピ

妊娠中でも安全でおいしいすだちレシピをご紹介!ツワリ中はさっぱりしたものが食べたくなりますが、すだちには酸味があるのでオススメです。すだちで作りたい、妊娠中にオススメレシピをご紹介いたします。

すだち蕎麦

すだち蕎麦はさっぱりとした味わいと、すだちの香りが美味しい大人のお蕎麦です。薄く輪切りにスライスしたすだちを上に乗せるだけなので、普段のお蕎麦を簡単にアレンジすることができますよ◎

焼き魚にかけて

すだちは焼き魚との相性が抜群で、特にサンマと合わせて食べられています。さっぱりしたすだちの味が魚臭みや苦味をカバーしてくれるので、食べやすくなります◎大根おろしも一緒に添えると尚GOODです。

妊娠中に魚を食べることは大切で、特に青魚には胎児の脳の発達に関わるDHAやEPAが多く含まれています。

すだちの代用品には何がある?

すだちはかけるだけで、料理全体に爽やかな柑橘系の香りを付与することができる素晴らしい食品ですが、欲しいときに限ってなかなか手元にないということが多いですよね。

下記記事では、すだちがない時に使える代用品はどのようなものがあるのかについて解説しています。

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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • すだちは妊娠中にオススメの果物!
  • すだちに含まれる食物繊維:妊娠中の頑固な便秘解消に効果的!
  • すだちに含まれるβカロテン:体内でビタミンAに代わり皮膚や臓器の形成をサポートする
  • すだちに含まれるビタミンC:妊娠中に必要な鉄分の吸収をサポートする

すだちが含むビタミンCには、美容に効果的なだけではなく、妊娠中に不足しがちな鉄分の吸収をサポートする働きがあります。酸味がありさっぱりするので、妊娠中の食事に取り入れてみてくださいね。

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