妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“牡蠣”は妊婦さんでも食べられるのでしょうか?牡蠣が持つ栄養素や、食中毒など危険性の有無について着目しました。今回は、
- 牡蠣が妊娠中にオススメな理由
- 牡蠣が含む主な栄養素とは?
- 妊娠中でも安全おいしいレシピ
- 食べ過ぎ・生は危険?何個までなら大丈夫?
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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牡蠣ってどんな魚介類?
“牡蠣”とは、「海のミルク」と言われるほど」ミルキーな味わいが特徴の牡蠣の種類です。牡蠣の主な種類には、『岩牡蠣』と『真牡蠣』があります。
岩牡蠣は6〜9月の夏がの時期を旬とし、時間をかけて成長するため殻と身が大きくなります。天然モノと養殖モノがあるのも特徴の一つです。これに対し冬を旬とする真牡蠣は、クリーミーで養殖モノが多いのが特徴です。
岩牡蠣と真牡蠣の違い
真牡蠣は、岩牡蠣と比べると小さめサイズで、クリーミーな味わいが特徴です。天然ものは少なく養殖がほとんどで、1〜3年の年月をかけて成長し収穫されます。小さいながらも、旨味がギュッと詰まっている種類となっています。
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日持ちはどれくらい?
牡蠣の日持ち日数の目安は、冷蔵・冷凍それぞれ下記の日数となっています。
- 冷蔵保存…1〜2日
- 冷凍保存…約1ヶ月
牡蠣は魚介類の中でも傷みやすいので、冷蔵保存での日持ちは1〜2日となっています。冷凍保存すれば約1ヶ月日持ちするので、すぐに食べない場合は早めの冷凍がオススメです。
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牡蠣は妊娠中にオススメ食材!
牡蠣は、加熱すれば妊娠中でも食べることができるオススメの食材です!その理由には、牡蠣に含まれる“鉄分”、“ビタミンB12”などがあります。
DNAの生成を助けるビタミンB12
牡蠣に多く含まれているビタミンB12は、DNAの生成を助ける働きがあります。また、貧血を予防する効果もあるので、貧血になりいやすい妊婦さんにも必須の栄養素です。
妊娠中は貧血になりやすい
妊娠すると赤血球が多くつくられるようになり、胎盤や胎児形成のためにお腹に送られていきます。血液量も増えるため、より多く鉄分を摂らないと貧血になりやすくなります。
特に妊娠初期は貧血が起こりやすく、 鉄分が不足することで動悸や息切れが起こり、つわりがより一層辛くなる 方も多いです。また、貧血状態が酷くなると『鉄欠乏性貧血』となることもあります。
牡蠣には鉄分が多く含まれているため、妊娠中の鉄分不足を解消する効果を期待することができます◎ 葉酸と鉄分がセットになったサプリもありますが、食品からも摂るようにしましょう。
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妊娠中の生牡蠣には注意!
牡蠣は生で食べるのが美味しい貝類ですが、残念ながら妊娠中に生魚は控えた方が良いとされています。お刺身やお寿司などの生魚介類には、“腸炎ビブリオ菌”や“ノロウイルス”、“病原性大腸菌”による食中毒リスクがあるからです。
これらの食中毒により繰り返し下痢を起こすと、子宮収縮を起こし胎児へ影響が出ることも考えられます。また、本来であれば飲める薬も妊娠中には限られるため、食中毒になった時に満足な治療ができないこともあります。
いつもなら問題なく食べていた食材でも、妊娠中にはあたる可能性が高くなるため、食中毒・感染症リスクのある生牡蠣の摂取は控えるようにしましょう。
何個までなら食べられる?
加熱した牡蠣であれば妊娠中でも食べることができますが、“何個までなら食べても大丈夫なの?”と思う方も多いのではないでしょうか?食べ過ぎはあまりよくないので、1日2個程度に抑えておくのが安全です。
食べ過ぎでも下痢・腹痛になる?
牡蠣による食中毒について紹介しましたが、食中毒以外にも牡蠣の食べ過ぎによる副作用はいくつかあります。
- アレルギー
- プリン体の過剰摂取
詳しくはこの記事をチェック!
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牡蠣に多く含まれる主な4つの栄養素
牡蠣には、ビタミンB1・B2・B12などのビタミンB群や、疲労回復に効果のあるタウリンが豊富に含まれています。また、旨味成分であるアミノ酸や、亜鉛・鉄分などのミネラル類も豊富です。
- ビタミンB1:ビタミンB1は、人間の代謝に関わるビタミンで、炭水化物を糖に分解し、エネルギーを作り出す経路の最初を担います。食べた糖質全般を燃焼させる工程に関わるため、不足すると疲れやすくなります。また脳の神経伝達物質にも関わり、集中力を増やすや手足の痺れにくくすると言った働きがあります。
- ビタミンB2:ビタミンB2は、たんぱく質、脂質、炭水化物の代謝で、酵素に近い補酵素としての働きます。ビタミンB2は単独では酵素としての働きは持たないものの、体内で特定の分子がつくことで代謝の働きを担います。三大エネルギーの分解の他、体内の活性酸素の除去作用も持っています。
- ビタミンB12:ビタミンB12には、細胞分裂に関わり、特に乳児や人間の血球の文化には不可欠な栄養素です。細胞分裂の際の、DNAの複製に関わるため、不足すると正常な組織が作られず体の機能維持に影響が出ます。神経伝達や脂質代謝にも関わる酵素です。
- タウリン:タウリンは硫黄を含むアミノ酸の一種で、血液の高脂血症を改善する働きを持っています。コレステロールや中性脂肪の抑え、血圧を正常にする働きもあります。肝臓においてはアルコールの分解含めた解毒の働き助け、脂肪肝の予防効果もあります。
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妊娠中でも安全おいしい牡蠣のおススメレシピ
妊娠中に牡蠣を食べるには、どんなレシピがあるのでしょうか?なかなか食べる機会の少ない貝ではありますが、妊婦さんでも安心して食べられるオススメのレシピをご紹介!栄養たっぷりなので是非お試しください♩
牡蠣フライ
牡蠣はフライにするとサクサクの衣とジューシーな身がとっても美味しいですよね!中まで火が通るよう、しっかりと揚げてから食べましょう。牡蠣には疲労回復効果のあるタウリンが豊富に含まれています◎
炊き込みご飯
引用:cookpad
ホタテの炊き込みご飯は、材料を炊飯器に入れてスイッチを押すだけなので簡単に作ることができます。妊娠中は料理をするのが大変な時もありますが、お手軽に作れるのでとても便利です◎ 炭水化物とタンパク質を同時に摂ることができます。作り置きして冷凍しても重宝しますよ。
妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- 牡蠣は妊娠中にもオススメの魚!
- 牡蠣に含まれるビタミンB12:DNAの生成を助ける働きがある!
- 牡蠣に含まれる鉄分:妊娠中に起こりやすい貧血予防の効果あり!
牡蠣は、妊娠中のママの体や赤ちゃんに嬉しいビタミンBや鉄分が含まれています。加熱すれば妊娠中に食べても大丈夫な貝類なので、機会があれば是非食べてみてくださいね♩
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