妊娠中(妊婦)にお粥はつわり中にオススメ!おかゆだけは注意!レシピも

妊娠中の食事には気をつかうものですが、“お粥”は妊婦さんも食べることができる主食です!つわり中はなかなか食欲が出ないものですが、そんな時にでも食べやすく、栄養もあるのでオススメなのです。どんな効果があるのか、妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。

  • 妊娠中にお粥がオススメな理由
  • お粥が含む主な栄養素
  • 妊娠中でも安全おいしいレシピ

これらのテーマについて紹介いたします。

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お粥ってどんな食べ物?

“お粥”は、お米を多めの水で煮た料理です。鍋で作ることもできますが、最近の炊飯器にはお粥モードもあるので気軽に作ることができます。

お粥を食べるようになったのは紀元前1世紀頃と言われており、古い歴史のある食べ物です。当時は煮るか蒸す方法で調理されていましたが、奈良時代に入るとお茶でで炊いた「茶粥」という食べ方が登場しました。

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妊娠中にお粥がオススメな理由

お粥の原料はお米ですが、お米は妊娠中にも食べた方が良い食材です。その理由について、主食の役割妊娠中に必要なお米が持つ栄養素について詳しく見てみましょう。

主食は妊娠中の食事で大切

お米は妊娠中も食事に取り入れた方が良い食べ物です。 妊娠中は主食・主菜・副菜のバランスが大切 で、妊娠期間がすすむほど摂取したい食品量は徐々に増えていきます。

MEMO

主食は妊娠初期〜中期は妊娠前と同量でOK / 後期は少し増やす必要あり!

主食にはお米やパン、麺類などがありますが、妊娠後期にはそれまで以上に食べる必要があります。主食の中でもお米には様々な栄養が含まれているため、1日1回はお米を食事に取り入れるのが望ましいです◎

妊娠中期以降はタンパク質量を増やして

炊いたお米150gには、3.8gのタンパク質が含まれています。タンパク質は体を作る上で欠かせない栄養素ですが、妊娠中は妊娠前よりも摂取量を増やす必要があります。妊娠初期・中期・後期それぞれの摂取目安量はこちらです。

たんぱく質の摂取目安量
  • 妊娠前の成人女性…50g/1日
  • 妊娠初期…50g/1日
  • 妊娠中期…60g/1日
  • 妊娠後期…75g/1日

妊娠中期以降、胎児の成長に合わせて摂取すべきたんぱく質量がアップします。1日50gだった妊娠前・妊娠初期よりも+10g必要量が増えて1日60gを、後期には1日75gを目安に摂ることが望ましいとされています。

つわり中の食事にも

妊婦さんによっては全くつわり症状なく過ごせる方もいれば、安定期まで毎日のようにつわり症状に苦しむ方、また妊娠後期まで症状が継続する方など人によって異なります。

つわりの主な症状として気持ち悪さがあり、食事を十分にとれないことが多いです。そんな時にお粥はさらっとしているので食べやすくオススメです。

お粥だけ食べるのはNG

食べやすいからと言ってお粥だけを食べていると、栄養不足になってしまいます。お肉類や野菜もできるだけバランス良く摂るようにしましょう。

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お粥に含まれる主な7つの栄養素

お粥は炭水化物なのでダイエット中には避けられてしまう食材ですが、ビタミンB群が豊富に含まれているので美肌効果や健康効果があります。

  • 炭水化物:炭水化物はブドウ糖・果糖などから構成されているものを総称です。大きく分類すると体内に吸収されてエネルギー源になる「糖質」、消化吸収されずエネルギーにならない「食物繊維」とに分類できます。
  • たんぱく質:たんぱく質は20種類のアミノ酸が複数個結合することで作られています。結合するアミノ酸が種類や配列によって様々な臓器や組織の材料になります。特に筋肉の材料として使用されるため、多くの摂取が望ましいです。食品では魚や肉、大豆に多く含まれており、様々な種類を多く摂ることが大切です。
  • カルシウム:カルシウムは骨や歯の主成分のリン酸化カルシウムの材料でもあり、人間の体内の筋肉や臓器の収縮に関わるミネラルです。神経伝達の正常化にも大きな働きを持ち、体の酵素の働きをサポートします。血液凝固やホルモンの分泌等、多用な働きを持ちます。
  • 鉄分:鉄分は、人間の血液を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの材料として使用されます。加えて、体内に存在する酵素の材料にもなりエネルギー代謝や肝臓での解毒の働きに関わっているミネラルです。
  • ビタミンB1:ビタミンB1は、人間の代謝に関わるビタミンで、炭水化物を糖に分解し、エネルギーを作り出す経路の最初を担います。食べた糖質全般を燃焼させる工程に関わるため、不足すると疲れやすくなります。また脳の神経伝達物質にも関わり、集中力を増やすや手足の痺れにくくすると言った働きがあります。
  • ビタミンB2:ビタミンB2は、たんぱく質、脂質、炭水化物の代謝で、酵素に近い補酵素としての働きます。ビタミンB2は単独では酵素としての働きは持たないものの、体内で特定の分子がつくことで代謝の働きを担います。三大エネルギーの分解の他、体内の活性酸素の除去作用も持っています。
  • ビタミンB6:ビタミンB6は、たんぱく質をアミノ酸に分解し、再合成して筋肉や必要な組織を作る働きがあります。加えて、体内のホルモン分泌のバランスも整える働きを持っています。エネルギー代謝にも関わり、加えて神経伝達にも関わる多くの役割を持つビタミンです。
  • 食物繊維:食物繊維は、植物の細胞壁を構成する、人間の消化酵素では消化できない成分とされています。食物繊維は、植物しか作り出すことしか出来ず、水に溶けるか溶けないかで種類が分かれます。人間の腸内環境を整える免疫力改善等の働きがあります。

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妊娠中でも安全おいしいお粥のおススメレシピ

妊娠中にお粥を食べるには、どんなれレシピがあるのでしょうか?妊婦さんでも安心して食べられるオススメのお粥レシピをご紹介!栄養たっぷりなので是非お試しください♩

たまご粥

溶き卵を加えたたまご粥は、タンパク質を摂ることができます。一つ注意したいのが、妊娠中は生卵を控えた方がよいとされていることです。 卵にはリステリア菌という食中毒の原因となる菌が含まれている 可能性があり、免疫力が低下している妊娠中は食中毒となりやすいからです。たまご粥を食べる際は、しっかり溶き卵を加熱しましょう。

POINT

卵のタンパク質でつわり中の栄養不足を解消

梅干し粥

つわり中は無性に梅干しが食べたくなる方がいます。梅干しの酸味には気持ち悪さを軽減させる効果があるため、お粥に入れると食欲がない時でも食べやすくなるかもしれません。

POINT

梅干しに含まれるクエン酸が気持ち悪さを軽減

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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • お粥は妊娠中にオススメの主食!
  • 主食は妊娠後期に少し摂取量を増やす必要がある!
  • 主食・主菜・副菜をバランス良く摂ることが妊娠中は大切
  • お粥だけ食べるのは栄養不足になるのでバランスよく食べること

お米は妊娠中も摂りたい食べ物のひとつです。主食は体のエネルギー源となるので、1日1回は食べるようにしましょう。ビタミンB群やビタミンEなども含まれているので、パンや麺類を食べるよりもオススメです◎

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