キンキは妊娠中(妊婦)でも食べられるオススメ魚!水銀の危険性や効果は?

妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“キンキ”は妊婦さんにもオススメの魚なんです!キンキを始めとする魚には妊娠中に嬉しい栄養素が多く、妊婦さんにとって効果的な食材です。今回は、

  • キンキが妊娠中にオススメな理由
  • キンキが含む主な栄養素とは?
  • 妊娠中でも安全おいしいレシピ

これらのテーマについて紹介いたします。

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キンキってどんな魚?

英名 Iriot fish
別名・和名 喜知次
エネルギー(100gあたり) 262kcal
糖質量(100gあたり) 微量

キンキはメバル科キチジ属で、別名「キンジ」「キンキン」「メンメ」とも呼ばれています。主に煮付けとして利用されるキンキですが、一般的なスーパーに出回ることは少なく、高級魚として飲食店などで扱われています。日本の生産量の半数以上が北海道産を占めており、11月〜3月の冬から春にかけた時期を旬としています。

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キンキは妊娠中にオススメ食材!

キンキは、魚介類の中でも妊娠中にオススメの食材です!その理由には、キンキに含まれる“DHA・EPA”“ビタミンE”などがあります。

DHA・EPAは脳の発達に欠かせない

DHA(ドコサヘキサエン酸)EPA(エイコサペタエン酸)は、主に魚に含まれている良質な資質です。青魚に多く含まれる栄養素ですが、脂肪分が多いキンキは青魚と同じくらいの量を含んでいます。

この2つの栄養素は 赤ちゃんの脳の発達に欠かせない栄養素 で、体内で合成することができないため食事から摂る必要があります。

妊娠中の必要量

妊娠中は1日1.6gほどDHAを摂ると良いとされる

(※2020年『日本人の食事摂取基準』より)

この量は、キンキを1切食べれば十分に補うことができる量です。ママが食べたDHA・EPAは胎盤を通して赤ちゃんに届き、成長を大きくサポートします。

いつから必要?

DHAやEPAは妊娠20週のから胎児の脳で増え、2歳までの成長の脳の成長と共に蓄積する

出産後も継続的にDHAやEPAを摂り、母乳を通して与えることで赤ちゃんの成長を助ける働きがあります。

ビタミンEも妊娠中は多めに

ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、細胞膜や脂質を酸化から守る働きがあります。妊娠中のビタミンE摂取は、流産を防ぐ効果があると言われています。

体内に蓄積しにくく、不足すると神経や筋障害が出ることもありますが、通常の食事をしていれば不足することはあまりないと考えられています。妊婦さんにとっては、妊娠前よりも多めに必要な栄養素です。

MEMO

妊娠中のビタミンE摂取目安量は、1日6.5mg!

厚生労働省の調査(2020年度)によると、18歳〜49歳の女性に推奨されているビタミンE摂取量は1日5.0〜5.5mgです。それが妊娠中となると1日6.5mg授乳中になると1日7.0mgが必要な目安量と言われています。

ビタミンEには、 βカロテンやビタミンCと一緒に摂ると抗酸化作用が高まる 特徴があります。

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キンキに多く含まれる主な5つの栄養素

キンキをはじめとする魚類には、DHAEPAといった脳に働きかける栄養素が含まれています。サプリにも使われており、脳の老化防止にも効果があると言われています。

また、たんぱく質やカリウム・カルシウムなどのミネラル類も豊富です。お肉では摂ることのできない栄養成分がいくつかあるので、普段から取り入れるようにしましょう。

  • DHA(ドコサへキサエン酸):DHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳や血管、加えて代謝にも関わる多くの健康効果を持つ栄養素です。脳の栄養素としての働きは特に有名で、脳の発達や神経の機能維持に使われています。眼精疲労の解消や情報伝達にも使用され、疲労を軽減します。血液の脂質を減少させ、脂肪燃焼も助ける栄養素です。
  • IPA/EPA(イコサペンタエン酸):IPA(イコサペンタエン酸)はEPAにとも呼ばれ、人間の血管性の病気を予防する働きが特に強く、ドロドロになっている血液をサラサラにする力が強い脂質です。そのため、心筋梗塞や脳梗塞と言った病気や高血圧の改善効果があります。最近の研究ではアレルギー症状の改善も報告されている栄養素です。
  • カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
  • カルシウム:カルシウムは骨や歯の主成分のリン酸化カルシウムの材料でもあり、人間の体内の筋肉や臓器の収縮に関わるミネラルです。神経伝達の正常化にも大きな働きを持ち、体の酵素の働きをサポートします。血液凝固やホルモンの分泌等、多用な働きを持ちます。

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妊娠中でも安全おいしいキンキのおススメレシピ

妊娠中にキンキを食べるには、どんなレシピがあるのでしょうか?妊婦さんでも安心して食べられるオススメのキンキレシピをご紹介!栄養たっぷりなので是非お試しください♩

トマト煮込み

キンキをトマトで煮込むと、ほっくり柔らかくなり美味しいです。トマトにはβカロテンやビタミンCが含まれているので、栄養面も◎です。

煮付け

煮付けはハードルが高いイメージがありますが、調味料と一緒に煮込むだけなので意外と難しくないんです◎

キンキの水銀は危険?

妊娠中の水銀の危険性

魚な種類によって水銀が含まれているものがあります。水銀は、自然界の食物連鎖により魚の体内に溜まっているものです。

妊娠中に水銀を摂取した場合、胎盤を通じて胎児に届きやすく、摂り過ぎると『中枢神経障害』を起こします。中枢神経障害の主な影響には、感覚障害・運動失調・視野狭窄・聴力障害などがあります。

妊娠中、絶対に水銀を含む魚を食べてはいけないわけではありません、しかし、キンキに含まれる水銀量は少ないので、妊娠中でも安心して食べることができる魚となっています◎

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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • キンキは妊娠中にもオススメの魚!
  • キンキに含まれるDHA・EPA:胎児の脳の発達に大きく関わる!
  • キンキに含まれるビタミンE:流産率しにくくなると言われる栄養素

キンキはDHAやEPA量が多く、妊娠中のママの体や赤ちゃんに嬉しい栄養素が豊富に含まれています。妊娠中はなかなか調理する気力が出なかったり、食欲がない時もありますが、栄養のため時々魚も食べるようにしましょう。

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