妊娠中(妊婦)でもアンコウ・あん肝は食べられる?ビタミンA・水銀が危険?

妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“アンコウ”は妊婦さんでも食べられる魚なのでしょうか?アンコウに多く含まれるビタミンAは、摂り過ぎると胎児への影摂があるものとされています。今回は、

  • アンコウ鍋・あん肝は妊娠中でも食べられる?
  • アンコウのビタミンA・水銀は安全?
  • ビタミンAの摂りすぎはどうなる?

これらのテーマについて紹介いたします。

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アンコウってどんな魚?

英名 Goosefish
別名・和名 鮟鱇
エネルギー(100gあたり) 58kcal
糖質量(100gあたり) 0.3g

アンコウ(鮟鱇)は全長1mにまで成長する魚で、ぶよぶよした表面と鋭い沢山の歯が特徴的です。アンコウの肉や肝を使って「アンコウ鍋」として食べられることが多く、高級魚として扱われています。

身は柔らかく味は淡白で、お刺身として食べることも可能です。特に肝は栄養の宝庫と言われ、場所によっては一般的なスーパーにも出回っています。

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アンコウは妊娠中でも食べられる?

アンコウは、妊娠中は食べ過ぎない方が良い魚とされています。その理由には、アンコウが持つ『ビタミンA』にあります。まずはビタミンAの働きについて見てみましょう。

  • ビタミンA:ビタミンAは、抗酸化作用、皮膚や肌の粘膜を作る、人間の視覚情報の伝達に関わるビタミンです。体内にある活性酸素を協力に除去し、肌の生成にも関わるため美肌作用、体内へのイルスや細菌の侵入を防ぎます。加えて、視覚情報に関わる神経伝達に不可欠なロドプシンの生成の主成分にもなっています。

アンコウに含まれる動物性ビタミンAは体に必要な栄養素ではあるものの、妊娠中の過剰摂取は禁物です。 特にあん肝の含有量が多く、少量でも摂りすぎ となってしまいます。

“動物性ビタミンA”を妊娠初期(妊娠1ヶ月〜4ヶ月まで)に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。

他にビタミンAを含む食材は?

ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • アナゴ
  • うなぎ
  • あなご

レバーには鉄分が多く含まれているので貧血予防として重宝される食材ですが、妊娠初期は食べるのを控えましょう。また、うなぎやアナゴ関しても疲労回復効果など体に嬉しい効果はありますが、ビタミンAが豊富なので妊婦さんは控えた方が良いでしょう。

ちなみに、野菜などに含まれるβカロテンは体内でビタミンAに変換されます。しかし、βカロテンとして体に取り込まれた栄養素に関しては、体に必要な分だけビタミンAに変換され、余った分は体外に排出されるので過剰摂取とはならないのです◎

2タイプのビタミンA
  1. 野菜や果物にβカロテンとして含まれ、体内でビタミンAに変化するもの
  2. 食べ物自体にビタミンAとして含まれているもの

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アンコウに含まれるビタミンA量は?

妊娠中に摂りすぎない方が良いビタミンAは、アンコウ100gあたりに対し13μg、あん肝100gに対し8,300μg含まれています。これがどのくらいの数値なのか、ビタミンAを多く含む他の食材と比較してみましょう。

ビタミンA含有量
  • アナゴ……890μgRAE/100g
  • うなぎ……1,500μgRAE/100g
  • 豚レバー…13,000μgRAE/100g
  • 鶏レバー…14,000μgRAE/100g

こうして見ると、アナゴやうなぎに比べ多い数値であることがわかります。レバーに関してもかなりの含有量があるので、妊娠中はあまり食べない方が良い食材となっています。

妊娠中の摂取上限は?

厚生労働省によると、 妊娠の有無に関わらずビタミンAの摂取目安量は1日あたり2,700μgRAE とされています。

また、食品安全委員会によると、 胎児に影響が出るビタミンAの摂取量は1日あたり3,000μgRAE以上 とされています。

絶対に食べてはいけないものではないので、食べ過ぎないよう注意すれば妊娠中でもアンコウは食べることができますが、ビタミンAの含有量が多いあん肝は避けた方が良いでしょう。

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あんこうの水銀量は大丈夫?危険?

魚な種類によって水銀が含まれているものがあります。アンコウもそのうちの一つで、他の魚に比べ水銀を多く含んでいます。

水銀は、自然界の食物連鎖により魚の体内に溜まっているものです。妊娠中に水銀を摂取した場合、胎盤を通じて胎児に届きやすく、摂り過ぎると『中枢神経障害』を起こします。中枢神経障害の主な影響には、感覚障害・運動失調・視野狭窄・聴力障害などがあります。

妊娠中、絶対に水銀を含む魚を食べてはいけないわけではありませんが、アンコウは水銀問題に加えビタミンAも多いので、妊娠中は食べない方が安全です◎

あんこうに多く含まれる主な5つの栄養素

アンコウは低脂質・高タンパクの栄養豊富な魚です。特に皮にはコラーゲンが含まれており、鍋にしてスープを飲むと肌に潤いを与えプルプルになります。また、ビタミンも含んでいるため美容効果や、動脈硬化などの生活習慣病にも効果のある高栄養な食材です。

  • コラーゲン:コラーゲンは、人間の肌に多く存在し、肌の弾力になっている主成分です。コラーゲンは弾力のみではなく、細胞と細胞をつなぐ働きも持っています。そのため、血管や骨にも存在している栄養素です。人間の組織の柔軟性に大きく関わる栄養素です。
  • オレイン酸:オレイン酸は、生活習慣予防の効果が高く、血管内の環境改善効果が高い脂肪酸です。悪玉コレステロールの量を減らし、出来た過酸化脂質の量を減らすことで、血管壁へのプラーク生成を抑制します。結果として、動脈硬化や心疾患の予防に役立つ栄養素です。
  • たんぱく質:たんぱく質は20種類のアミノ酸が複数個結合することで作られています。結合するアミノ酸が種類や配列によって様々な臓器や組織の材料になります。特に筋肉の材料として使用されるため、多くの摂取が望ましいです。食品では魚や肉、大豆に多く含まれており、様々な種類を多く摂ることが大切です。
  • ビタミンA:ビタミンAは、抗酸化作用、皮膚や肌の粘膜を作る、人間の視覚情報の伝達に関わるビタミンです。体内にある活性酸素を協力に除去し、肌の生成にも関わるため美肌作用、体内へのウイルスや細菌の侵入を防ぎます。加えて、視覚情報に関わる神経伝達に不可欠なロドプシンの生成の主成分にもなっています。
  • ビタミンD:ビタミンDは、カルシウムの働きをサポートし主に骨形成を助けます。加えて、筋肉や神経伝達において不可欠なカルシウム濃度の調整も担っています。細菌の研究では、ウイルスや細菌に対する免疫効果の向上する。抗うつ作用も注目されています。

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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • アンコウは妊娠中、控えた方が良いとされる魚!
  • ビタミンAの摂りすぎは胎児奇形のリスクを伴う
  • あん肝は特にビタミンA含有量が多いのでNG!
  • 水銀に関しても含有量が多いので注意!

アンコウには胎児に影響が出るとされるビタミンAや水銀量が多いので、できれば妊娠中は控えたい魚です。あん肝ではなくお肉の部分であればビタミンA量が少ないので、どうしても食べたい時は摂取量に気をつけ、食べ過ぎないようにしましょう。

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