ネギは調理も簡単で栄養も抜群、そしてもちろん味も美味しい万能野菜です。しかし時々、ネギを食べた後に胸のあたりや喉のあたりに不快感が残ることがありませんか?今回はそんな「ネギによって起こる胸やけの原因」から対処法までをまとめてみました。
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目次
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ねぎを食べて胸焼けする原因
ネギを食べて胸焼けするのには大きく分けて二つの原因があります。1つは硫化アリルによる消化酵素の過剰分泌、そしてもう一つは逆流性食道炎によるものです。
硫化アリルによる消化酵素の過剰分泌
ネギには硫化アリルという成分が含まれていますが、その中でもとくに有名なのがアリシンという成分です。アリシンはニンニクの主成分としても有名で、にんにくの匂いのもとでもあります。もともとはアリインというアミノ酸の一種で、それが酵素の働きによって変化したのがアリシンです。食欲をそそる匂いが特徴的なこのアリシンは様々な薬効に大きく関わっていて、解毒・抗菌作用、血液凝固抑制作用、消化吸収の促進や血行を良くする作用など多くの健康効果があります。アリシンはインスリンや胃液の分泌を促す作用があるので、食べ過ぎると消化酵素の過剰分泌によって気分が悪くなってしまうのです。
逆流性食道炎の可能性
逆流性食道炎とは、食道と胃のつなぎ目であるLOSという筋肉が一時的にゆるむことにより、胃酸の逆流を引き起こしてしまう症状のことです。LOSの緩みを引き起こす原因や、胸焼け・吐き気をもよおす食べ物については個人差もあるため一概には言えず、現在も研究が進められています。しかしネギやニンニクをはじめとするアリシンを含む食材は逆流性食道炎をおこしやすいと言われています。アリシンは刺激が強い成分なので、大量に摂取すると胃痛を引き起こしやすく、胃酸の逆流を促進する可能性があるのです。
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ねぎを食べて腹痛・下痢になる原因
胸焼け以外にも、ネギを食べる音で腹痛や下痢になることもあります。その原因の一つとして、やはりアリシンがあります。
アリシンが胃に刺激
毒性はないアリシンですが、殺菌・抗菌効果が強すぎるため一度にいっぱい食べたり長期間食べ続けるとよくありません。一度にたくさん食べてしまうと胃や腸が荒れてしまい胃痛や腹痛、下痢を引き起こしたり、ひどい場合には肝臓障害にまで至る可能性もあります。また長期にわたって食べ続けると、腸内でビタミンを作ってくれる菌などの「良い菌」まで殺してしまい皮膚炎や口内炎を引き起こす可能性もあります。
対処法
では、胸やけや腹痛を起こさずにネギをおいしく食べるにはどのような方法があるのでしょうか。簡単にできる対処法を3つまとめてみました。
加熱調理をする
刺激成分であるアリシンは加熱すると減少します。そのため、加熱したネギを食べることで胸やけや腹痛が起こりにくくなります。「アリシンは刺激成分であると同時に健康に良い成分でもあるから、それが無くなるってことは栄養が無くなってしまうの?」と思う方もいるかもしれません。しかしネギを加熱すると、アリシンはアホエンという物質に変化します。アリシンの抗菌作用は弱まってしまいますが、このアホエンには抗がん作用があるとされているのです。しかしこれは低温で加熱することが条件なので、低温の油や火で調理するとさらによいでしょう。
食前に牛乳を飲む
食前に牛乳を飲むことで食道の粘膜が保護されるので、万が一逆流性食道炎をおこしてもダメージが少なくなります。また、牛乳は胃酸を中和してくれる役割もあるので、食後に飲むのも効果的です。
過剰に摂取しない
前述したように、アリシンは有害な成分ではなくむしろ私たちの健康を維持してくれる成分です。そのためアリシンを警戒してまったく摂取しなくする必要はありません。個人差がありますが、大量に摂取するのを避ければ大丈夫です。そのため、ネギをたくさん食べるときはなるべく火を通したり、逆に生で食べる際は量を控えめにすることで胸やけや腹痛を防ぐことができるのです。
まとめ
今回はネギの引き起こす胸焼けや腹痛の原因から対処法までをまとめてみました。ネギは美味しいのでついついたくさん食べてしまいたくなりますが、体調を考えてほどほどにしておきましょう(^◇^)(笑)
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