秋はきのこが旬の季節ですね。旬のものは他の季節に比べ栄養素が豊富なのでこの時期のきのこは積極的に食べて頂きたい食材です。
中でもなめこは安定して供給されている日本にはとても馴染み深いきのこのひとつです。そこで今回は…
- なめこの栄養
- なめこは副菜として便利!
- 今が旬の株なめこを食べよう
- なめこの保存方法
以上のテーマについて解説していきます。この記事を参考になめこ料理の幅を広げてくださると幸いです。
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目次
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なめこの栄養
なめこのあの独特なぬるぬるを苦手としている方も多いかと思います。しかしなめこのぬるぬるにもちゃんと栄養的な意味があるのをご存じでしょうか。
ペクチン
なめこ全体を覆うぬめりの成分はペクチンで、水溶性食物繊維の一種です。腸内コレステロールや発がん性物質を吸収して体外に排出するため、動脈硬化やがんの予防に効果があるとされています。
コンドロイチン
なめこのぬめり成分の中にはコンドロイチンも含まれています。 コンドロイチンは、肌に潤いを与え、肌の内側から栄養を保持し、美肌効果が期待できます。
また、軟骨に水分を運ぶ役割を担っているため、膝や関節の軟骨部分に作用します。さらにコンドロイチンは、コレステロール値を下げてくれる効果もあるそうです。
βクルカン
なめこは水溶性食物繊維だけでなく不溶性食物繊維β-グルカンも豊富です。 β-グルカンは水に溶けず、腸で膨らみ、ぜん動運動を活発にするため、腸内環境の改善や便秘予防に繋がります。腸内環境が整えられるので免疫促進作用を高められますし、アレルギー対策にも効果的です。
ナイアシン
ナイアシンは水溶性ビタミン(水に溶けやすく身体から出ていきやすいビタミン)の一種で、生体中に最も多量に存在するビタミンであり、酸化還元酵素の補酵素の構成成分として重要な栄養素です。
ナイアシンはニコチン酸・ニコチン酸アミド等の総称でもあります。 ナイアシンが不足してしまうと、皮膚炎、下痢、精神神経障害を伴うペラグラ、成長障害等が起こることが知られています。
トレハロース
なめこはこのトレハロースを多く含んでいます。
トレハロースは骨を壊す細胞の働きを抑制し、皮膚細胞で水分に変わる働きを持っています。美肌効果、骨粗鬆症予防に良いとされています。
補足
なめこ全体を覆うぬめりの成分について以前はムチンが主流でしたが、近年その概念が覆りつつあるようです。ムチンについて日本植物生理学会のサイトに下記のような修正文があったので抜粋掲載します。
「ムチン」は粘性の高い糖タンパク質を指す言葉として、100年以上にわたり使用され、現在も慣用的に使われている分野が多くあります。他方、同じ生物組織から得られる「ムチン」も化学物質としては多様な場合があり、また、粘性が顕著でない糖タンパク質も数多く見つかりつつあることから、化学物質の名称としては次第に用いられなくなりつつあります。(平成29年11月24日)
引用:日本植物生理学会
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なめこは副菜として便利!
美味しいなめこは汁物だけにあらず!副菜、時には主菜にだってなるのです!!
なめこの下処理
なめこは事前に熱湯で下処理する必要があります。
【お湯で下処理】
鍋になめこが浸る程度のお湯を沸かし、沸騰したらなめこを入れます。さっと火を通したら、すぐにザルでお湯を切ります。
なめこのめんつゆ炒め
真空パックのなめこではなく生の株なめこが手にはいったのならこちらもおすすめです。
株なめこを熱湯処理したのち、フライパンにサラダ油を熱し、なめこを炒めます。めんつゆで味付けをします。味見をしながら濃さを確かめてください。最後に青ネギを散らしたら完成です。
なめことほうれん草のごま和え
これから出回る冬採れのほうれん草は栄養が凝縮されています。是非なめこと合わせて食べて頂きたいです。
なめこを水で洗ってさっと茹でます。ほうれん草は、茹でてから冷水にとり、よく水気を絞ります。水気を絞ったほうれん草は3センチ位の長さに切ります。
ボウルに砂糖、すりごま、お醤油を入れて衣を作ります。衣に水気を切ったなめことほうれん草を入れ、和えて完成です。
なめこのみぞれ和え
大根もこれからの冬の時期に旬を迎えます。みぞれ和えは温かくても冷たくても美味しいです。今回は温かい方のご紹介ですが好きな方をお試しください。
鍋にお湯を沸かし、なめこを加えて30秒ほど茹でます。ボウルに水気を切ったなめこを入れ、めんつゆに加えて和えて粗熱を取ります。大根は皮を剥いてすりおろし、水気をしっかりと切ります。それぞれを器に盛り付け、なめこを和えた時に出ためんつゆをかけて完成です。
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今が旬の株なめこを食べよう
真空パックの袋なめこは通年出回っていますが、株なめこは旬の秋を中心に出回ります。真空パックの袋なめことは違い、他のきのこ類に近い食感がありとても美味しいので是非食べてみてください。
取り扱い方法
パッケージの袋を外し、あまり上下逆さにしたりせず、縦割りに3~4つに大きく分けます。笠にべたつきがあるので、あまり動かすと石づき部分の汚れや細かい粉がくっついてしまうので取り扱いに注意してください。
石づきの部分を切り落とします。べたつきがあって切りづらいですが、思い切って長めにバッサリ切り落とすのがポイントです。
1本ずつにバラバラにし、たっぷりのお湯を鍋に沸かして、株なめこを入れます。1分30秒ほど茹で、ザルで湯切りし、流水でサッと洗います。ぬめりはなくなりませんが真空パックの袋なめこほどのぬめりはありません。
あとは炒め物にしてもお汁に入れても美味しいのでお好きな調理方法でお楽しみください。
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なめこの保存方法
なめこは水分が多く、賞味期限が2~3日と足がはやい食材ですが、冷蔵・冷凍することで保存期間を延ばすことが可能です。
冷蔵・冷凍する前の下処理
きのこ類は洗ってしまうと風味が落ちるので、基本的にはそのまま保存・使用します。空気に触れさせないように冷凍用保存袋を使います。
株なめこはしめじのように石づきが付いた状態なので、石づきを除いてから冷凍します。
冷蔵方法
なめこは上記でも述べた通り味が早く冷蔵保存ではあまり日持ちしません。
冷蔵保存の袋入りなめこは未開封で1週間程度、開封後は3日以内に食べきって下さい。冷蔵保存の株なめこの場合は未開封でも3日以内と非常に日持ちしにくいです。
すぐに食べる予定がない場合は、冷凍保存をするようにしましょう。
冷凍方法
【袋入りなめこの冷凍保存】
未開封の場合は袋のまま、開封済みは袋から取り出して冷凍用保存袋に入れます。薄く広げておくと、使うときに少量ずつポキポキと折れて便利です。また、金属製のバットにのせることで冷凍の速度を早め、風味が落ちるのを防ぎます。冷凍庫で1ヵ月程度保存可能です。
【株なめこの冷凍方法】
石づきを切り落としバラバラにした株なめこは上記の袋入りなめこと同じく、冷凍用保存袋に入れて薄く広げ、金属製のバットに置いて冷凍庫へ。金属バットにのせることで冷凍の速度を早め、風味が落ちるのを防ぎ、冷凍庫で1ヵ月程度保存可能です。
まとめ
この記事をまとめると
- なめこの栄養素は、全体を覆うぬめりの成分であるコンドロイチンや水溶性食物繊維の一種のペクチン、不溶性食物繊維β-グルカン、ナイアシン、トレハロースなどがあります
- なめこは事前に熱湯で下処理する必要があります
- なめこの使い道は汁物だけでなく副菜、時には主菜にもなります
- なめこは水分が多く、賞味期限が2~3日と足がはやい食材ですが、冷蔵・冷凍することで保存期間を延ばすことが可能です
- きのこ類は洗ってしまうと風味が落ちるので、基本的にはそのまま保存・使用します
- 冷蔵保存の袋入りなめこは未開封で1週間程度、開封後は3日以内に食べきって下さい
- 冷蔵保存の株なめこの場合は未開封でも3日以内と非常に日持ちしにくいです
- 袋入りなめこも株なめこも冷凍保存の場合、冷凍庫で1ヵ月程度保存可能です
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