皆さんは綿実油をご存知ですか?そもそも綿実油なんて聞いたことがない!という人がほとんどなのではないかと思います。これは「めんじつゆ」と読みます。実は私たちが気づいていないだけで様々な食品に使われていたりするんですよ。
今回はそんな綿実油の栄養価や効能についてお伝えするとともに、綿実油に言われている様々な問題点を紹介していきたいと思います。
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目次
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綿実油ってどんな油?
英名 | Cottonseed oil |
栄養成分 | ビタミンE、リノール酸、オレイン酸、α-リノレン酸など |
読み | めんじつゆ |
100gあたりのカロリー | 約884kcal |
綿実油(めんじつゆ)は、ワタの種子を原料とした油です。主にサラダ油として利用されています。軽くまろやかな旨みがあり、「サラダ油の王様」とも言われています。
原料の輸入元はオーストラリアが多く、サラダ油以外ではマーガリン・スナック菓子の揚げ油・マヨネーズなど幅広い食品に利用されています。
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綿実油の栄養って何がある?
綿実油に含まれている栄養成分
綿実油には抗酸化作用の強いビタミンE・Kが豊富に含まれており、生活習慣病予防やアンチエイジングに効果があります。また、植物油から摂れる必須脂肪酸であるリノール酸・オレイン酸も豊富です。これは人の体内では合成できないので、食べ物から摂る必要があります。
〇リノール酸
リノール酸は、コレステロールや中性脂肪を下げる働きがあり、高脂血症を防ぐことで動脈硬化の改善をする働きを持っています。また、リノール酸の代謝によって、リノレン酸の材料になります。血液をサラサラにし、細胞膜の材料にもなる栄養素です。
〇ビタミンE
ビタミンEは、強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあるビタミンです。
〇ビタミンK
ビタミンKは、骨の形成に関わり、ビタミンDとともにカルシウムを取り込むことを助けます。加えて、体内の傷を治すプロトロンビンの働きを助けるため、血小板が傷を塞ぐ働きを助けるビタミンです。不足すると、傷の治りが遅くなります。
〇オレイン酸
オレイン酸は、生活習慣予防の効果が高く、血管内の環境改善効果が高い脂肪酸です。悪玉コレステロールの量を減らし、出来た過酸化脂質の量を減らすことで、血管壁へのプラーク生成を抑制します。結果として、動脈硬化や心疾患の予防に役立つ栄養素です。
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綿実油って危険なの?
綿実油には様々な効能を持つ栄養素が豊富に含まれているということをお伝えしました。しかし綿実油を実際に摂取するにあたって気をつけなければならない注意点もいくつかあるのです。
ただインターネット上の記事には様々な情報があり、それはどれも信憑性があるのかわからないものばかりでした。これからお伝えするのは体に悪い影響を与えると危惧されている信憑性のある情報をお伝えするのと、信憑性の低い情報についてどちらも紹介していきますのでしっかり確認してください。
リノール酸の過剰摂取による影響
綿実油にはリノール酸が豊富に含まれているということをお伝えしましたね。しかしリノール酸は他の植物油にも豊富に含まれています。そして日本人は昨今の欧米風の食生活の影響で、「リノール酸の過剰摂取」が危険視されています。
リノール酸は摂取すると体に良い影響を与えるとともに、過剰摂取は悪影響を与えてしまうという少し難しい成分でもあります。
<リノール酸の過剰摂取によって生じる健康被害>
- アレルギー反応の亢進
- 動脈硬化の促進
- 善玉コレステロールの低下
- 発がん作用
私たちの生活の中では様々な食用油が含まれており、特にマーガリンやスナック菓子などに多く含まれています。普段からスナック菓子やマーガリンをたくさん食べる人が綿実油を積極的に摂取してしまうとリノール酸の過剰摂取につながる可能性があるのです。
通常の食事程度であれば全く問題ありませんが、気になる方はリノール酸の過剰摂取になっていないか食生活を見直す必要がありそうです。
トランス脂肪酸の過剰摂取による影響
綿実油は食用油として販売するために、綿の実から油を抽出する必要があります。抽出方法にはいくつかありその中に200℃の高温で綿実油を加熱する工程がある方法が存在します。
植物油は200℃以上になると有害なトランス脂肪酸を作り出す性質があります。綿実油も200℃を超えてしまうとトランス脂肪酸が増えてしまうのです。
<トランス脂肪酸によって生じる健康被害>
- 動脈硬化の促進
- 肥満の促進
- 内臓脂肪量の増加
- インスリンが効かなくなる
- 胆石にかかりやすくなる
- 脳卒中の発生リスクが上がる
このようにトランス脂肪酸は様々な健康被害を及ぼす可能性があるのですが、綿実油を食べたからといって上記のような健康被害をすぐに引き起こすとは考えづらいです。なぜかと言うと綿実油に含まれるトランス脂肪酸の量は微量だからです。
トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングなどに多く含まれているので、そちらの食品をなるべく食べないようにすることでトランス脂肪酸が引き起こす健康被害を防ぐことができるでしょう。
様々言われているが信憑性が低い
その他にもゴシポールと呼ばれる有毒色素が危険、遺伝子組み換えによって作られた原料は危険、というような様々な情報が流れています。しかしどちらも今のところ危険であると言う研究結果が得られていないので、信憑性が低いと言えるでしょう。
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綿実油を選ぶなら
では最後に綿実油を選ぶのはどのようなものを選ぶようにすれば良いのかについて紹介していきたいと思います。
①JASマークが付いた商品を選ぶ
皆さんはJASマークというのをご存知ですか? JASマークとは日本農林規格等に関する法律を満たした商品にのみつけられるマークで、「品位や成分、性能などの品質において農林水産省が認めた商品のみ」がつけられるものです。
JASマークをつけるには厳しい認証試験をパスしないといけないので、JASマークがついている食品はかなり安心感が高いと言えるでしょう。
②遺伝子組み換えでないと書かれたものを選ぶ
基本的には JAS マークがついたものを選べば問題ないのですが、遺伝子組換えを気にする人なら「遺伝子組み換えでない」と明記された商品を選ぶと良いでしょう。「遺伝子組み換えでない」以外にも「Non-GMO」と記載されているものもあるので注意しましょう。
③岡村製油の商品を選ぶ
綿実油は日本では「岡村製油」が製造しています。国産のものは海外産のものに比べかなり厳しい認証試験を受けないと製品として出すことができません。なので綿実油を選ぶなら岡村製油の製品を選べば、実質国産のものを選んでいるということになるので安全性が高いと言えるでしょう。
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まとめ
この記事をまとめると
- 綿実油とは綿の実を絞ってできた植物油のこと!
- ビタミンEやオレイン酸などの体によい成分が豊富に含まれている!
- 過剰摂取はリノール酸やトランス脂肪酸の影響を受けてしまう可能性があるので注意しよう
- 綿実油を選ぶならJASマークの付いているものを選べば問題なし!
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
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