小麦粉の保存方法・保存期間の目安を解説!常温・冷蔵・冷凍保存どれが良い?開封後の正しい保存方法!

小麦粉は家庭で常備していることが多い食材ですよね。ケーキやクッキーなどのスイーツ作りや、天ぷらの衣、ホワイトソースなど、意外と家庭料理で使うことが多い食材です。しかし、スーパーでよく販売されている1kg入りの商品は、なかなか使いきれないですよね。いつ開封したかわからない小麦粉がキッチンの引き出しに入れっ放しになっていませんか?

小麦粉は正しく保存をしないと、劣化が早まり健康被害を引き起こすこともあります。そうならないためにも、この記事では、正しい小麦粉の保存方法・保存期間の目安を解説します!

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小麦粉ってどんな食材?

小麦粉とは、その名の通り小麦を挽いて作った粉です。うどん、パン、パスタ、ケーキなど、様々な食品の材料として使われています。うどん粉、メリケン粉と呼ばれることもあります。原料に使用する小麦の性質、使用する部位、挽き方によって異なる名前があり、適した用途があります。

日本の小麦事情

国産小麦を使用した食品もありますが、日本で消費されている小麦粉の約9割は外国産の小麦から作られています。農林水産省の調べによると、日本が最も小麦を輸入している国はアメリカで、輸入量の約50%を占めます。2番目はカナダで輸入量の約33%、3番目がオーストラリアで約17%と続きます。

小麦粉にはどんな種類がある?

小麦粉には、性質・使用する部位・挽き方によって様々な種類が存在します。こちらでは、小麦粉にはどのような種類があり、どんな特徴があるのか見ていきましょう!

強力粉・中力粉・薄力粉

身近な小麦粉といえば、強力粉・中力粉・薄力粉の3種類がありますよね。スーパーでも手軽に購入することができます。この3種の小麦粉は、含有するたんぱく質の割合と、形成されるグルテンの性質によって分類されます。

  • 強力粉・・・強力粉(きょうりきこ)はたんぱく質の割合が12%以上のもので、パン・中華麺や、国産の一部乾燥パスタに粗挽きの強力粉が使われています。焼くと硬い仕上がりになるので洋菓子には向きません。
  • 中力粉・・・中力粉(ちゅうりきこ)はたんぱく質の割合が9%前後のものでたこ焼きなどに用いる。強力粉と薄力粉を混ぜれば性質上は中力粉の代用になりますが、加工方法は異なるので中力粉そのものになるわけではありません。
  • 薄力粉・・・薄力粉(はくりきこ)はたんぱく質の割合が8.5%以下のものでケーキなどのお菓子類・天ぷらに使われます。主にアメリカ産の軟質小麦を使用しています。

その他の小麦粉

小麦粉には他にも、小麦の表皮、胚芽、胚乳をすべて粉にした全粒粉(ぜんりゅうこ、ぜんりゅうふん)や、全粒粉の一種で挽き方が異な理、よりザラザラとした荒い粉のグラハム粉、主にパスタに使われる、たんぱく質の量が強力粉よりも多くグルテンが少ないデュラム小麦などがあります。小麦粉にはこのようにたくさんの種類があり、それぞれ適した用途があるのです!

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小麦粉の主な栄養素

小麦粉の栄養素とその効果は?

小麦粉のカロリーは、白米よりもやや多く100gあたり約370kcalです。小麦粉の成分の67~75%が炭水化物(でんぷん)で、生命維持に必要なエネルギー源になります。また、血や筋肉をつくる栄養素であるたんばく質が小麦粉には6~14%含まれています。

小麦粉に含まれるビタミン・ミネラル類としては、ビタミンB1B2Eナイアシンリンカルシウムカリウムナトリウムマグネシウムなどが含まれますが、いずれも量が多くはありません。肉類、野菜、卵、乳製品と一緒にバランスよく食べる必要があります。

  • ビタミンB1:ビタミンB1は、人間の代謝に関わるビタミンで、炭水化物を糖に分解し、エネルギーを作り出す経路の最初を担います。食べた糖質全般を燃焼させる工程に関わるため、不足すると疲れやすくなります。また脳の神経伝達物質にも関わり、集中力を増やすや手足の痺れにくくすると言った働きがあります。
  • ビタミンB2:ビタミンB2は、たんぱく質、脂質、炭水化物の代謝で、酵素に近い補酵素としての働きます。ビタミンB2は単独では酵素としての働きは持たないものの、体内で特定の分子がつくことで代謝の働きを担います。三大エネルギーの分解の他、体内の活性酸素の除去作用も持っています。
  • ビタミンE:ビタミンEは、強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあるビタミンです。
  • ナイアシン:ナイアシンは、糖代謝、脂質代謝の補酵素としての働きで、エネルギー生成のサポートします。ナイアシン一つで複数の代謝工程をサポートするのが大きな特徴です。他にも肝臓におけるアルコール代謝の二日酔いの原因になるアセトアルデヒドの分解を助けます。
  • リン:リンはカルシウムと結合し、リン酸化カルシウムとなり骨と歯の材料になります。そのため、カルシウムとセットで摂ることが大事です。また、細胞の遺伝子情報の核酸に不可欠なミネラルです。加えて三大栄養素から分解したエネルギーを蓄える最終形態ののアデノシン三リン酸の材料にも必要です。
  • カルシウム:カルシウムは骨や歯の主成分のリン酸化カルシウムの材料でもあり、人間の体内の筋肉や臓器の収縮に関わるミネラルです。神経伝達の正常化にも大きな働きを持ち、体の酵素の働きをサポートします。血液凝固やホルモンの分泌等、多用な働きを持ちます。
  • :鉄は、人間の血液を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの材料として使用されます。加えて、体内に存在する酵素の材料にもなりエネルギー代謝や肝臓での解毒の働きに関わっているミネラルです。
  • カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
  • ナトリウム:ナトリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分保持に欠かせないミネラルです。人間の体内の水分を留める働きを持ち、普段は細胞外液に多く存在しています。ナトリウムとカリウムはセットで働き体内の水分調節とともに、老廃物の排出や栄養の取り込み、血圧に関わるミネラルです。
  • マグネシウム:マグネシウムは、健康な骨を作る上でビタミンDを活性型にする働きや、エネルギー代謝、たんぱく質の合成を担います。マグネシウムは、体内の酵素の要になる触媒や酵素反応を助ける働きを含めると300種類以上サポートしています。血圧の調整機能もあり、片頭痛や冷え性の改善にも効果があるとされています。

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小麦粉の間違った方法で保存するとどうなる?

正しい小麦粉の保存方法をご紹介する前に、間違った保存方法をするとどうなるのか?を学んでいきましょう!

湿気やニオイが移る

小麦粉は湿気やニオイに敏感です。ニオイの強いものの近くで保存したり、湿気がたまりやすいところや梅雨時期に密閉しないで置くのはやめましょう。ニオイ移りや、粉が固まる原因になります!

ダニの発生

ダニは家のいたるところに潜んでいます。開封した小麦粉の隙間から侵入したり、袋を破って入ったりすることもあります。ダニはとても小さいので目視で確認するのは困難です。そんな小麦粉を使ってしまうと、アレルギー反応を起こす原因になります。一度ダニが発生してしまうと取り除くのは困難なので、侵入させないのが一番です。

カビの発生

小麦粉に水分が入り温度が上がると、小麦粉を養分にしてカビが発生します。粉が固まって見えたり、黒っぽく見えることもあります。小麦粉を湿度・温度共に高いところで、袋を密閉せずに保存するのは避けましょう。

それでは、どのように保存するのがベストでしょうか?次の項で解説します!

小麦粉を常温保存する場合

保存期間・日持ちの目安は?

  • 常温で1〜2ヶ月です。

保存方法は?

開封した小麦粉を密閉できるタッパーなどに袋のまま入れ、直射日光の当たらない涼しい場所で保存しましょう。

小麦粉の使用頻度が高い場合は常温保存で大丈夫です。密閉できるタッパーに入れることで、ダニやカビを防ぐことができます。さらに対策をするのであれば、タッパーの中に乾燥剤を入れておきましょう。

小麦粉を冷蔵保存する場合

保存期間・日持ちの目安は?

  • 冷蔵庫で1〜2ヶ月です。

保存方法は?

  • 開封した小麦粉をタッパーや冷蔵用保存袋などに入れてから冷蔵庫へ

この方法は、湿気が高い季節にオススメです。低温で保存することでダニの侵入・繁殖のリスクを減らせます。冷蔵庫の中はニオイが移りやすいので、ニオイの強いものと離して保存したり、タッパーや保存袋の中に入れて保存しましょう。

小麦粉を冷凍保存する場合

保存期間・日持ちの目安は?

・冷凍庫で6ヶ月です。

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保存方法は?

  • 冷凍用保存袋やタッパーに入れて冷凍庫へ

冷凍保存のメリットは長期保存が可能になる点です。冷凍しても小麦粉はサラサラした状態ですので使うときも問題ありません。ただ、一度冷凍した小麦粉を常温に出しておくと結露しやすくなるので注意が必要です。

まとめ  

小麦粉の保存方法と保存期間の目安をお伝えしてきました。最後に保存期間をこちらにまとめます。

小麦粉の保存期間の目安は

  • 常温で1〜2ヶ月
  • 冷蔵庫で1〜2ヶ月
  • 冷凍庫で6月

小麦粉はの保存には「密閉」が大切だということがわかりましたね。上手に保存して最後まで使い切りましょう!

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