主に東アジアの料理に使われ、独特な食感が特徴的なきくらげ。一体何もの?と思っている人もいるのではないでしょうか。その正体はキノコ。きくらげは、キクラゲ目キクラゲ科キクラゲ属のキノコなのです。
春から秋にかけて、広葉樹の倒れた木や枯れ木に発生します。食用にしている地域は、日本・中国・台湾・韓国などの東アジアやミャンマーとされています。中華料理に入っていたり、日本だとラーメンのトッピングなどになっているのを目にしたことがあるという人も多いはず。
今回は、そんなきくらげについてご紹介します。
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目次
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きくらげには毒性が?
キノコといえば、問題なく食べられるキノコと、体に害を及ぼす毒キノコがあることは皆さんもご存じの通りです。
一口にきくらげといっても、実はいくつか種類があるのですが、果たしてその全て毒性がないものなのか…気になりますよね。
きくらげには毒はない
結論から言うと、学術的にキクラゲ属に属するキノコに毒性はありません。
私たちが食用としているのは、「アラゲキクラゲ」、「シロキクラゲ」、「ハナビラニカワタケ」の3種類が挙げられますが、その全てに毒性はありませんので、安心してください。
きくらげに似た毒キノコ
注意が必要なのは、きくらげと全く別の分類であるにも関わらず、見た目がそっくりなクロハナビラタケというキノコです。クロハナビラタケは毒キノコのなかでも危険性が高いとされています。
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クロハナビラタケ
きくらげと見た目はそっくりなのに、実際はかなり毒性の高いクロハナビラタケ。もし自然の中で見かけても、絶対に食べてはいけません。ここではクロハナビラタケについて詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
特徴
クロハナビラタケはビョウタケ目ビョウタケ科クロムラサキハナビラタケ属に分類されている毒キノコです。
秋から冬にかけて、広葉樹の倒木や枯れ木に発生するキノコです。全体的に黒色が濃いキノコで、集合して発生した径が、約1~6センチの大きさ程度という小ぶりなサイズ感になります。ごくまれに中国・朝鮮で発生することもありますが、大半は日本で発生しているキノコです。
食べた際の症状
クロハナビラタケの毒性は、体内の消化器系にダメージを与えます。食べてしまった際には消化器系の中毒症状が出て、具体的には激しい腹痛や下痢、嘔吐等の症状があらわれます。
きくらげとクロハナビラタケとの見分け方
きくらげ | クロハナビラタケ | |
発生時期 | 春から夏の暖かい季節 | 秋から冬の寒い季節 |
見た目 | 褐色や赤褐色 | 濃い黒色 |
まずは、発生時期です。きくらげの旬は梅雨ごろとされていて、発生時期も春から夏の暖かい季節です。
毒キノコのクロハナビラタケの発生時期は秋から冬の寒い季節になるため、その時期にきくらげに似ているキノコを見つけた場合はクロハナビラタケである可能性を疑いましょう。
また、よく見ると見た目にも違いがあります。
きくらげは自然に発生している状態だと褐色や赤褐色、色あせたような薄い黒色であることがほとんどです。収穫し、いったん乾燥させると色が濃くなるため、濃い黒色になります。
クロハナビラタケは自然に発生している時からすでに濃い黒色であるため、もし山などで濃い黒色をしているきくらげに似ているキノコがあった場合は、クロハナビラタケである可能性が高いです。少しでも怪しいと思った場合は、手で触ったり収穫することは避けましょう。
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天然きくらげの食べ方
きくらげは、乾燥した状態のものと生の状態のものの2種類が販売されています。
旬である梅雨の時期に収穫し、一年中食べられるようにしたものが乾燥きくらげのメリットです。以前は国産のきくらげの流通が少なく、中国などから乾燥きくらげを輸入していたという経緯もあります。
近年、国産のきくらげの販売量が増え、それに伴い天然の生きくらげを手にできる機会も増えてきました。乾燥きくらげと天然の生きくらげの一番の違いは食感です。
水で戻して調理した乾燥きくらげは「コリコリ」とした食感で、収穫後そのまま調理した天然の生きくらげは「プリプリ」とした食感になるのです。ここからは、天然の生きくらげの調理方法と保存方法についてご紹介します。
調理方法
天然の生きくらげも、他のキノコ同様にまずは石づきを切り落とし、加熱調理をすることが必要です。サラダなどで使用したい場合でも、必ず熱湯に30秒ほどくぐらせる湯通しを忘れずに行ってください。
炒め物や鍋物、スープなどに使用する場合の湯通しは必要なく、石づきを切り落とした生きくらげをそのまま調理過程で料理に加え、加熱調理を行えば大丈夫です。
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保存方法
天然の生きくらげは野菜などと同じ生ものなので、乾燥きくらげのように常温で長期間保存することはできません。
鮮度を保つために必要なことは、乾燥させないことと冷蔵・冷凍保存することです。冷蔵保存する場合は、ラップやビニール袋で包み、乾燥を防いだ状態で冷蔵庫や野菜室に保管しましょう。この方法で約1週間保存できます。
冷凍庫で保存する場合は、生きくらげを一度湯通しした後に冷まし、調理しやすいサイズにカット、適量を小分けにしてラップに包んだものを冷凍庫で保管しましょう。この方法で約1ヵ月保存が可能です。調理の際には凍ったまま料理に加え、そのまま加熱調理すれば大丈夫です。
まとめ
低カロリーで食物繊維が豊富なきくらげは、健康的な食事にピッタリな食材です。その食物繊維の量はゴボウの3倍!また、骨を丈夫にしてくれるビタミンDや、体の調子を整えるミネラル分も豊富な優秀食材なのです。
ぜひ日頃の食事にも取り入れてみてくださいね。
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