片栗粉と小麦粉を間違えたらどうなる?それぞれ代用しても大丈夫?

料理をしているときに「片栗粉(小麦粉)を切らしていた!」という経験はないですか?「見た目がそっくりだから小麦粉(片栗粉)で代用してもいいかな。」と思ったかもしれませんね。

片栗粉と小麦粉は見た目や使い方がよく似ていますが、原材料が違うため仕上がった料理の食感や見た目に違いが現れます。そこで、今回は

  • 片栗粉と小麦粉を間違えたらどうなる?
  • 片栗粉と小麦粉の代用品は?
  • 正しい使い分け
についてご紹介いたします。

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片栗粉と小麦粉を間違えたらどうなる?

片栗粉と小麦粉はどちらも白く細かい粉で見た目がよく似ています。ケーキやクッキーを作るときには小麦粉で、とろみをつけるときには片栗粉などまったく違った用途でも使われますが、肉にまぶして使うなど同じ使い道もあります。

それぞれの使い方の違いや間違えて使ったらどうなるのかまとめました。

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それぞれの使い方の違いは?

片栗粉と小麦粉は原材料が違うので、同じ材料で同じものを作っても仕上がりに違いが出ます。

  • 片栗粉の原材料はじゃがいもです。じゃがいもを擦り下ろして水にさらし、沈殿したでんぷんを乾燥させて粉末状にして作られます。
  • 小麦粉の原材料は小麦です。小麦を粉状になるまで挽いて作られます。
どちらもでんぷんを多く含む食材ですが、片栗粉はタンパク質を含んでいないのに対し、小麦粉はでんぷん以外にタンパク質を含んでいます。

このタンパク質を含んでいるかどうかが、料理にとても影響します。

小麦粉には、グルテニンとグリアジンという2種類のタンパク質が含まれています。水を加えてこねることでグルテンという成分になり、粘りが生まれ小麦粉をまとめられるようになります。

小麦粉には薄力粉・中力粉・強力粉がありますが、これは含まれるタンパク質の量を表していて薄力粉が1番少なく、強力粉が1番多くなっています。

一方、片栗粉はタンパク質をほとんど含まないので、水に混ぜてもサラッとした状態のままでまとまりません。

片栗粉と小麦粉の使い方の違いは、揚げ物やとろみをつけるときに見られます。

揚げ物の衣

  • 片栗粉:サクサクとした軽い食感。表面は白っぽい
  • 小麦粉:表面はカリッとして中はジューシー。表面はきつね色。

とろみ

  • 片栗粉:粘度が高くとろみがつく。麻婆豆腐や八宝菜など中華料理に使われることが多い
  • 小麦粉:粘度はあるがサラッとしている。カレーやシチューなど洋食に使われることが多い

間違えて片栗粉を使うとどうなる?

衣として使うときには、小麦粉と間違えて片栗粉を使ってもあまり問題はありません。どちらも同じように旨みを閉じ込めてくれます。

ただ、揚げ物の色は片栗粉を使うときつね色にはならず、白っぽくサクサクっとした軽い食感になります。ソースを作るときに片栗粉を使ってしまうとトロリとしたあんかけのようになってしまいます。

間違えて小麦粉を使うとどうなる?

小麦粉を使うと揚げ物の色はこんがりとしたきつね色になり、表面はカリッと香ばしい食感なります。

小麦粉でも多少とろみは付けられますが片栗粉のような粘度はなく、サラっとするので食材への絡みが劣ります。また、ダマになりやすいので注意が必要です。

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片栗粉と小麦粉の代用品は?


片栗粉と小麦粉は間違えて使っても食べる分には問題ありません。ただ、見た目や食感が変わるので、代用すると少し違った別の料理になってしまいます。代用するなら他のものを使った方が良いでしょう。

片栗粉

片栗粉の代用にはコンスターチが使えます。コーンスターチはとうもろこしのでんぷんから作られるものでグルテンを含みません。

片栗粉と同じようにとろみづけに使われますが、とろみの特徴に少し違いがあります。

片栗粉のとろみは、加熱すると出やすく冷めると低下するので温かい料理には向いていますが、冷たい料理には不向きです。

コーンスターチは、加熱してとろみがつくと冷えてもとろみが低下しにくいので、プリンやカスタードクリームなどデザート作りにも使えます。

とろみの色は片栗粉は無色ですが、コーンスターチは少しにごりがあります。

小麦粉

小麦粉の代用には米粉が使えます。米粉は米を粉砕して作られます。クッキーやケーキ作りにも使えて、米のほのかな甘さが感じられます。

ダマになりにくくカレーやシチューを作るときのとろみづけにも使えます。

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正しい使い分け


片栗粉と小麦粉の違いは分かりましたか?次は正しい使い分け方をまとめました。

唐揚げではどっち?

唐揚げは鶏肉に小麦粉をまぶして揚げたものです。片栗粉をまぶしてあげると竜田揚げと呼ばれます。

唐揚げは中国の唐から伝わった調理方法で、『唐から伝わった揚げ物』で唐揚げという名前になったと言われています。

竜田揚げは奈良県の北西部を流れる竜田川が由来とされています。竜田川周辺には紅葉の名所があり、竜田揚げの表面にできる片栗粉の白いかたまりが、竜田川を流れる葉のように見えることから名付けられたのだそうです。

もともとは唐揚げは、何も味付けをせず素揚げにする料理で、竜田揚げは肉に下味を付けてから揚げるものでしたが、現在ではどちらも下味を付けてから揚げられるので調理方法に違いはほとんどありません。

小麦粉で揚げるときつね色になり外はカリッと香ばしく、片栗粉で揚げると白っぽくザクザクとした食感になります。

好みの食感にするために小麦粉と片栗粉を混ぜて唐揚げを作る人もいるので、唐揚げは好みに合わせて片栗粉でも小麦粉でも良さそうです。

ソテーではどっち?

肉や魚を香ばしく仕上げたいときには小麦粉がおすすめです。ソテーした後で調味料を絡めたいときにはとろみが付く片栗粉を使うのが良いでしょう。

洋風に仕上げたいなら小麦粉。中華風に仕上げたいなら片栗粉という使い方でも良いと思います。

カレー・シチューではどっち?

カレーやシチューは小麦粉を使います。片栗粉は粘度が高いので、カレーやシチューのようなサラッとしたとろみは付けられません。トロッとしたあんのようなルーになります。

まとめ

『片栗粉と小麦粉の違い』をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。

この記事をまとめると

  • 小麦粉と片栗粉は原材料が違うので別物
  • 揚げ物の衣やとろみに違いが出る
  • 片栗粉はコーンスターチ。小麦粉は米粉で代用可能

片栗粉を使う料理で小麦粉を使っても食べられるものはできますが、少し違った料理になりそうです。食感や味の好みで使い分けるとより料理が楽しくなりそうですね。

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