お寿司屋さんに行くと必ずと言っていいほど目にする「かっぱ巻き」と「鉄火巻き」。みなさん一度は食べたことがあるのではないでしょうか。「かっぱ巻き」・「鉄火巻き」と聞いただけでその見た目や味は想像できる方がほとんどかと思いますが、この2つの海苔巻きの名前の由来について疑問に思ったことはありませんか?今回は、
- かっぱ巻きの由来
- 鉄火巻きの由来
- 細巻きを上手に作るコツ
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目次
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かっぱ巻きとは?
かっぱ巻きとは、キュウリを芯にした海苔巻きのことです。お寿司というと海鮮を使ったもののイメージが強い中で、この「かっぱ巻き」はキュウリを使っているため少々異質な存在ですよね。なぜこのような「キュウリを使ったお寿司」が誕生したのでしょうか。そしてなぜ、「キュウリ巻き」という名前ではなく、「かっぱ巻き」と呼ばれているのでしょうか?以下に説明させていただきます。
キュウリを使った寿司
戦後日本は食糧難に陥り、寿司ネタが自由に手に入らず、寿司を食べることが難しくなってしまいました。そのため寿司職人が「生のキュウリ」を巻いてみたところ、サッパリしたキュウリがシャリに合い、キュウリを使った寿司が誕生しました。かっぱ巻きの歴史がまさか戦争と結びついているとは驚きですよね!
かっぱ巻きの由来
岩手県には、「遠野」というキュウリの名産地があります。この「遠野」には、昔からかっぱが住んでいると言われていました。川や池に住んでいるとされるかっぱは、常に体が湿った状態です。ですが陸に上がると体が乾燥して体温が上昇し、頭頂部のお皿は割れてしまい力が失われてしまいます。そして、キュウリは夏野菜のため体を冷やす効果があると言われています。たしかにかっぱというとキュウリのイメージがありますが、まさかそのような理由でかっぱがキュウリを好んで食べていたとは驚きですね。そのためかっぱは陸に上がる時は体中にキュウリを巻き付けていたと言われているのです。このように、かっぱがキュウリを体に巻き付けていたことから、かっぱ巻きは「キュウリ巻き」ではなく「かっぱ巻き」と呼ばれるようになったとされています。
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鉄火巻きとは?
鉄火巻きとは、まぐろを芯にしたのりまきのことです。こちらもかっぱ巻きと同様に、なぜ「まぐろ巻き」ではなく「鉄火巻き」と呼ばれているのか、みなさん一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか?そしてまぐろのお寿司はもともと握り寿司であるのに、なぜまぐろの海苔巻きまでもが誕生したのでしょうか。以下に説明させていただきます。
マグロを使った寿司
シャリの上に乗せるのではなく、海苔巻きとしてまぐろを中に入れて巻き込むスタイルが完成したのは、どうやら「食べやすさ」が理由のようです。
鉄火巻きの由来
そもそも明治初期には海苔巻きというものは「かんぴょう巻き」しかありませんでした。当時一般庶民の間では賭博が流行しており、賭博中お腹が空いた時に片手で食べられるとしてこのかんぴょう巻きが好まれていました。しかしある時このかんぴょう巻きに飽きたバクチ打ちが、何か他に海苔巻きに適している食材はないかと試してみたところ、まぐろが1番適していたことからまぐろ巻きも好んで食べられるようになったのです。そして、庶民の間では賭博場のことを「鉄火場」と呼んでいたことからこの海苔巻きは、「まぐろ巻き」ではなく「鉄火巻き」と呼ばれるようになりました。
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細巻きがきれいに出来る方法は?
手を汚さずに食べられて、とってもおいしい細巻き。一見作るのが難しそうに見えますが、「コツ」を覚えてしまえばご家庭でも作ることができます。
具材をなるべく細く長く
細巻きを上手に巻くためには、具材をよくばって太く切らず、なるべく細く長く切ることがコツです。
酢飯を薄めに、反対側を少し高く
海苔の上に酢飯を薄めに敷き、反対側を高くするのが上手に細巻きを作るコツです。この時、「なぜ均等ではなく反対側を少し高くするの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかと思いますが、反対側を少し高くすることによって、具が中心におさまって、外に出るのを防いでくれるのです。
切るときにぬれ布巾で拭く
完成した細巻きを綺麗に切るためには、包丁を切るたびにぬれ布巾で拭くと良いです。こうすることで包丁にお米がくっつくのを防ぐことができます。一回切るごとに包丁をぬれ布巾で拭くというのは少々めんどくさい作業ですが、この一手間が重要です。
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まとめ
何気なく食べていたかっぱ巻きと鉄火巻きですが、きちんとした由来と歴史がある食べ物だということがわかりましたね!
この記事をまとめると
- かっぱ巻きの名前の由来は、かっぱが陸に上がる際に乾燥防止のためにキュウリを体に巻き付けていたことによるものとされている
- 鉄火巻きの名前の由来は、バクチ打ちが賭博場(当時庶民の間では「鉄火場」と呼ばれていた。)で好んで食べていたことによるもの
- 細巻きを上手に作るコツは、「具を細く長く切ること」・「酢飯を反対側を少し高くして海苔に敷くこと」・「海苔巻きを切る際に包丁をぬれ布巾で拭くこと」
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