渓流の王様とも呼ばれる「イワナ(岩魚)」。皆さんはこれまで魚屋さんで「イワナ」を見かけたことはありますか?サケ科イワナ属の魚で鮭の仲間になります。渓流釣りスポーツフィッシングの対象魚としても人気です。
普段の食卓にはあまり登らないお魚ですが、イワナとは一体どんなお味なのでしょう。
今回は、
- イワナは生で食べられる?
- どんな味?まずい?美味しい?
- イワナの寄生虫による食中毒とは?
- イワナの刺身の賞味期限・日持ちはどれくらい?
について紹介いたします。
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目次
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イワナは生で食べられる?
どんな味?まずい?美味しい?
イワナの旬は5-6月から夏にかけてです。イワナは、川魚のなかでも臭みが少なく、食べやすい白身の魚です。肉質も柔らかで身離れもとてもよいです。天然のイワナは冷水のきれいな最上流域に生息し、今では貴重な淡水魚です。
調理法
塩焼きや唐揚げにするのが一般的ですが、燻製などの調理法もあります。食べやすい白身の魚なので、山間部の食堂ではいろんなイワナ料理があるようです。
家庭で調理する場合、
- 塩焼きには20cmくらいのサイズのものが一番美味しく仕上がる
- 15cmサイズのものはイワナ汁(味噌汁)に最適
- また、小さいイワナはから揚げにすると骨まで食べられる、南蛮漬けにもできる
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でも刺身は寄生虫が危険
川魚は寄生虫が多い
一般的に川魚は寄生虫が多く、イワナも例外ではありません。養殖では寄生虫は検出されませんが、場所によっては異形吸虫科や線虫が検出されることがあります。
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イワナの寄生虫による食中毒とは?
しっかりとした加熱、消毒を
寄生虫が寄生することで、引き起こされる害を寄生虫症と呼び、イワナを始め、川魚に寄生する虫は、肝吸虫や有棘顎口虫、横川吸虫などで、やはり刺身などの生食によって症状が引き起こされるケースがほとんどです。これらの寄生虫は熱に弱いので、しっかりと加熱することをおすすめします。
川魚を調理する際、目に見えない寄生虫が手や調理器具に付着することがあるので、調理後は手や調理器具をよく洗浄し、さらに調理器具を熱湯で消毒することをおすすめします。
主な食中毒症状
症状として、腹痛や吐き気、ミミズ腫れなどがあります。横川吸虫の多数が寄生した場合、その刺激により腹痛、下痢(大量の場合は脱水を伴い重篤)などの症状が見られることがありますが、少数寄生の場合は一般に自覚症状はほとんどありません.
症状は何時間後?
原因不明な慢性的な腹痛として経過することもあり、発症時期の特定はとても難しくなります。病院で横川吸虫による食中毒と診断され軽症の場合、お薬(プラジカンテル)での治療になります。
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生食するなら養殖が安全?
家庭用冷蔵庫の冷凍のレベル(温度)は弱い
管理された釣り場でも完全に安全とは言い切れません。それを踏まえてもなお、せっかく釣った新鮮なものを刺身にしたい…と思われるかもしれません。
冷凍すれば、いく分か安全に近づくという説もありますが、たとえ海の魚にいる寄生虫のアニサキスであってもマイナス20度で24時間が推奨されています。家庭用の冷凍庫でマイナス20度以下を長時間キープすることは難しく、決しておすすめできません。
よくある間違い
釣りに慣れている方から刺身でも平気だ、とアドバイスされることもありますが、厳密にいえば以下の意見は間違いになります。
- 養殖魚に寄生虫はいない
- 魚の皮の部分は危険だが、身には寄生虫はいない
- 釣ってすぐなら身は安全
- きれいな川の魚は安全
- 酢で〆れば寄生虫は死ぬ
どれも他の方法と比較して、少し鮮度や衛生環境が上がっているだけで、科学的な根拠も弱く、食べる人の体質や体調を考慮されていません。人によっては少し疲れているだけでもお腹の調子が悪くなったりすることもあります。
見た目で判断がつかない
確率的にも寄生虫が含まれているかどうかは見た目ではわからないため、あくまでも食べる人の自己責任や寛容さでの判断になり、積極的には勧められないものです。
重い症状になる例は少ないものの、最悪の場合には、脳や眼球、心臓などに入り込み死亡事故になることも有り得ることですから、怖がりながら無理に食べることはおすすめできません。
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イワナの刺身の賞味期限・日持ちはどれくらい?
冷蔵保存
一般のお刺身と同じく冷蔵庫で2日ほどの日持ちですが、釣ってからお刺身になるまで保存状態や調理状況にも左右されます。残念ながら、川魚は生食自体がおすすめできません。
冷凍保存
通販での専門店からの購入品の場合、おおよそ冷凍保存で到着後1か月程度になります。
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まとめ
一般的に川魚は寄生虫が多く、特に水質管理がなされていない川で釣ったイワナの生食は絶対NGです。
この記事をまとめると
- イワナは渓流釣りで人気のおいしい川魚
- 川魚には寄生虫があり、食中毒の危険がある。加熱調理が基本
- 養殖であっても油断は禁物、生食を避ける
- 川魚の調理後は調理器具をよく洗浄し熱湯消毒する
何よりも新鮮なイワナを手に入れることが重要ポイントです。現在は通販で養殖のイワナを販売しているところもあります。
また、川魚専門店では、イワナを刺身で出している店も一部あるようです。どうしても生食で食べたい場合は、そうした専門店と相談の上で刺身を楽しまれてはいかがでしょうか。
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