岩牡蠣にあたる原因は?どれくらいの確率で食中毒になるの?症状や対処法を解説

皆さんは牡蠣はお好きですか?牡蠣といえば海のミルクとも言われるほど濃厚なおいしさが特徴的な食材ですよね。例えば旬の時期に海の近くにある漁港や海鮮市場喉に行けばぷりっぷりの生牡蠣を食べることができます。

そんな牡蠣ですが、食べるにあたって必ずつきまとってくるのが「あたる」ということです。一度牡蠣にあたってから牡蠣が食べられなくなってしまったという人も少なくないはずです。この「あたる」というのはなぜ起きてしまうのかご存知ですか?

今回の記事では牡蠣にあたるとはどのような事なのか、あたる原理、防ぐ方法などを解説していきたいと思います。

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牡蠣ってどんな魚介類?

“牡蠣”とは、「海のミルク」と言われるほどミルキーな味わいが特徴の牡蠣の種類です。牡蠣の主な種類には、『岩牡蠣』と『真牡蠣』があります。

岩牡蠣は6〜9月の夏がの時期を旬とし、時間をかけて成長するため殻と身が大きくなります。天然モノと養殖モノがあるのも特徴の一つです。これに対し冬を旬とする真牡蠣は、クリーミーで養殖モノが多いのが特徴です。

岩牡蠣と真牡蠣の違い

真牡蠣は、岩牡蠣と比べると小さめサイズで、クリーミーな味わいが特徴です。天然ものは少なく養殖がほとんどで、1〜3年の年月をかけて成長し収穫されます。小さいながらも、旨味がギュッと詰まっている種類となっています。

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そもそも牡蠣にあたるってどういうこと?

そもそも牡蠣にあたるということはどのような事なのかを紹介していきたいと思います。

牡蠣に「あたる」とは

牡蠣にあたるということはつまり「牡蠣が持つ成分や細菌が体に悪影響を与えてしまうこと」です。牡蠣にあたると強い腹痛や吐き気などの症状が出ることが一般的です。牡蠣にあたる原因として4つの原因があると言われています。

<牡蠣にあたる原因>

  • ノロウイルス
  • 腸炎ビブリオ
  • 貝毒
  • 食物アレルギー

この中で牡蠣にあたる原因のほとんどが「ノロウイルス」です。

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牡蠣による食中毒について

では牡蠣にあたる原因別にどのようなものなのかと症状を説明していきます。

牡蠣にあたる主な原因「ノロウイルス」

牡蠣にあたるという症状のうち最も多いのが「ノロウイルスによる食中毒」です。ですが本来牡蠣などの二枚貝の貝類はノロウイルスを保有していません。そして牡蠣の体の中でノロウイルスが増殖するということも基本的にはないのです。

ではどうして牡蠣を食べる事でノロウイルスに感染してしまうのかと言うと、ノロウイルス感染者の排泄物に含まれるウイルスが下水処理などでも死滅することなく生き残ってしまい、それが川や海に流れて牡蠣の体内に蓄積されることがあるからです。 

ノロウイルスの症状は嘔吐や激しい下痢や腹痛が同時に生じるのが一般的です。健康で免疫力の強い成人であれば、1日程度で症状が治まるのが普通ですが、抵抗力の低い高齢者や子供、妊娠中の方などは悪化する可能性が高いので注意が必要です。

牡蠣にあたる主な原因「腸炎ビブリオ」

腸炎ビブリオはいわゆる「感染性胃腸炎」の原因になる細菌です。腸炎ビブリオは牡蠣に限らず、カニやエビ、魚たちなどの様々な魚介類の体表面や体内に潜んでいます。腸炎ビブリオは海水の中であればどこでも繁殖することができ、水温が上がる夏場に爆発的に繁殖するため夏場は感染性胃腸炎患者が増えます。腸炎ビブリオの主な感染経路は、生の魚介類を調理した調理器具やまな板に触れること二次感染です。

腸炎ビブリオに感染すると強い腹痛や下痢を引き起こすと言われています。ひどい場合だと血便が出ることもあるようです。発熱が出るのも特徴的で、食べてすぐ(食後2~3時間後)に症状が出ることが多いです。抵抗力の低い高齢の方で死に至ったケースもある、意外と怖い細菌なのです。

貝毒とアレルギーはかなり稀

ノロウィルスや腸炎ビブリオ以外にも貝毒やアレルギーによって体調不良を引き起こす可能性がありますが、これらは非常に稀です。貝毒は以前の日本であれば問題になるほど危険な症状が出ていましたが、現在では未然に防ぐことができるシステムが構築されているため貝毒を持つ牡蠣が市場に流れることはまずありません。

アレルギーの場合も確率はかなり低いとされています。他の食物アレルギーがある方は牡蠣を食べた後に体調を観察しておくことが大切になってきます。

食べ過ぎでも下痢・腹痛になる?

牡蠣による食中毒について紹介しましたが、食中毒以外にも牡蠣の食べ過ぎによる副作用はいくつかあります。

  • アレルギー
  • プリン体の過剰摂取

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牡蠣にあたる確率ってどれくらいなの?

皆さんは牡蠣による食中毒になる確率はどれくらいだと思いますか?具体的な数字を算出することは難しいと言われていますが、令和元年の海産物によるノロウイルスの患者の割合を見てみると全体の「2.6%」と言われています。

この中で牡蠣だけに絞るとなると非常に少ない割合になることが予想されますよね。牡蠣にあたる人は結構いるようなイメージがありましたが、最近では注意喚起が盛んに行われているため、牡蠣を食べて食中毒にあたる人がそもそも少なくなっているようです。

あまり恐れすぎても、美味しいものを食べる機会が減ってしまうだけなのでもったいないということが分かりますね。

牡蠣に当たらないようにするにはどうすればいいの?

ここまで様々な牡蠣にあたるケースを紹介してきましたが、それでも牡蠣はとってもおいしい食品ですので旬の時期になれば絶対食べたいですよね!では牡蠣に当たらないようにするにはどのようなポイントを守れば良いのかについて紹介していきます。

かならず加熱してから食べること

牡蠣にあたる多くの原因としてノロウイルスや腸炎ビブリオが挙げられますが、これらはしっかり加熱することによって死滅させることができます。これらの微生物は死滅させることで、体に入っても悪さをしなくなるので食べても問題なくなります。

食材の中心温度が85℃以上で1分半以上の加熱をするとウイルスの感染がなくなると言われていますので、牡蠣を食べる時はこの時間を意識してしっかり加熱するようにしてください。

食材だけでなく調理器具にも注意

牡蠣や魚介類を調理する場合は食品だけでなく、使用した調理器具にも注意が必要です。生で食べるような野菜や果物などは、牡蠣などの魚介類を調理した調理器具と混ざらないように注意してください。調理で使用した調理器具はすぐに洗浄し熱湯で消毒することも大切です。

日持ちはどれくらい?

岩牡蠣の日持ち日数の目安は、冷蔵・冷凍それぞれ下記の日数となっています。

岩牡蠣の日持ち
  • 冷蔵保存…1〜2日
  • 冷凍保存…約1ヶ月

牡蠣は魚介類の中でも傷みやすいので、冷蔵保存での日持ちは1〜2日となっています。冷凍保存すれば約1ヶ月日持ちするので、すぐに食べない場合は早めの冷凍がオススメです。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?今回の記事で牡蠣に当たる確率というのは非常に低いということが分かっていただけたでしょうか。それでも牡蠣を食べるのが強い場合はきちんと加熱してから食べるようにすればまず当たることはないと言えるでしょう。牡蠣は本当に美味しく栄養価も高い食材なので是非チャレンジしてみてください。

この記事をまとめると

  • 牡蠣は岩牡蠣と真牡蠣という種類がある
  • 牡蠣にあたるほとんどの原因はノロウイルスと腸炎ビブリオ
  • アレルギーが出る場合があるので食べた後は体調の観察が必須
  • 牡蠣にあたる確率はかなり低くなっている
  • しっかり加熱してから食べれば当たることはまずない

今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。

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