伊勢海老の食べられない部分はある?頭・みそは食べられる?刺身は?

伊勢海老を召し上がったことがありますか?見た目はとても大きな海老ですが、味や食感、風味は一般的な海老とは大きく異なります。

伊勢海老はとても縁起の良い食材ですのでお正月のこの機会に召し上がってみてはいかがでしょうか。そこで今回は…

  • 伊勢海老とは?
  • 伊勢海老の食べられない部分
  • 伊勢海老の調理方法

上記のテーマを中心に紹介します。

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伊勢海老とは?

まずは伊勢海老の特徴について知りましょう!

伊勢海老の概要

伊勢海老は、エビ目・イセエビ下目のイセエビ科に属する体長30~40cmくらいになる海老です。日本国内ではもっとも大きな海老で主に茨城県~台湾の太平洋岸のサンゴ礁や岩場に生息していますが、その他にも朝鮮半島の沿岸地域、インド洋の熱帯地域、大西洋諸島・西部、オーストラリア西部、ニュージーランド周辺海域でも見ることができます。

伊勢海老の由来

伊勢海老の名前の由来は所説あり、実ははっきりとした由来がないのが実情のようです。

古書『大和本草』には「此の海老、伊勢より来る故、伊勢海老と号す」と記載されています。当時の都、京都には伊勢産物が多く出回ったことにより、地名からちなんだ説があります。

また伊勢海老のカブトが甲冑に似ていることから「いせい(威勢)のよい海老」が短縮され、「いせ海老」と呼ばれるようになった説や、伊勢海老は産卵期、磯に多くいるため「いそえび」が訛って「いせえび」となった説もあります。

伊勢海老の特徴

伊勢海老の特徴と言えばやはり海老には珍しい堂々とした大きさや、太く長い触角と硬い殻で覆われた無骨な頭部、付け根の付近についた無数のとげではないでしょうか。

体型は太い円筒形で、海老には珍しいその巨体には驚かされます。

また鋭利なとげを有し、色は普通の海老は透け感がありますが、伊勢海老は全身暗赤色です。 通常のエビ類の触角は補足しなやかに曲がるものが多いですが、伊勢海老の第二触角は太く、頑丈な殻に覆われています。 長い各条の第二触角の根元に発音器があり、威嚇音を出し常に天敵から身を守っています。

旬・主な産地

  • 旬の時期:11月~翌年3月
  • 主な産地: 三重県、千葉県、和歌山県、静岡県、徳島県
一年中流通してるイメージがある伊勢海老ですが、漁期は10月~翌年4月までと決められており、これは伊勢海老の産卵期が5月から8月であり、種を守るための制限なのです。大事なことですね!

また伊勢海老については、三重県漁業調整規則第35条で禁止期間が5月1日~9月30日までと決められています。

味の特徴

伊勢海老は、引き締まった身は透き通るように美しく、プリプリの食感です。味わいは濃厚で、舌の上でトロリと溶けるような甘さがあります。喉を過ぎても心地よい余韻が残り、刺身だけでなく、強火で豪快に直焼きもまた美味しいです。伊勢海老は火が通るとブリッと弾ける歯ごたえと、ジューシーな旨味が味わえます。

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伊勢海老の食べられない部分

生でも焼いても美味しい伊勢海老ですが、食べれない部分はあるのでしょうか?

伊勢海老に食べられない部分はある?

伊勢海老に限らずエビ類は殻の部分は取り除いて食べることが多いです。伊勢海老の殻は非常に硬く、棘もあるので食べられない部分になります。

食べることはできませんがエビの殻はとても良い出汁が出るので味噌汁やスープにして使用することはできます。

海老みそは食べられる?

伊勢海老の海老みそは食べられます!大変美味しい部位で生で食べても美味しいですし、味噌汁などの汁物に溶かすとコクが出ます。伊勢海老のみそを塩辛にするという手もあります。みその重さの3%の塩を振り、冷蔵庫で三日ほど寝かすと出来上がります。

しかし注意が必要なのが鮮度の問題です。活きの良いものは問題ありませんが死んでしまっているものや、ボイルされたもの、獲れて数日経ったものは生で食べるのはやめておいた方が無難です。縁起物だからと鮮度の落ちたものをお正月に食べて万が一当たってしまっても病院はやっていませんので鮮度の見極めは慎重に。

死んでいたら食べられない?

基本的には生きているものを選んでほしいですが、中には死んでいるものが届くこともあるでしょう。死んでしまっているものはいつ死んでしまったのかわからなく、鮮度が落ちていることも多いので刺身には使えないと考えましょう。

しかしある程度鮮度が保たれた状態でしたらボイルや調理するなどして美味しく頂けますので是非召し上がってください。

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伊勢海老の調理方法

是非お正月というおめでたい機会に伊勢海老を召し上がってみてください。

解凍方法

伊勢海老は冷凍の状態で届くことが多いです。解凍は流水解凍を15~30分程度行って下さい。

冷蔵庫に入れての解凍でもいいのですが、伊勢海老や蟹などの甲殻類は解凍状態で長時間放置しますと殻や身のいち部分が黒くなってしまう 『黒変』 と言う現象が起き、みその部分から黒くなってしまいます。

黒変した伊勢海老は見た目も良くないですし、腐っているのではと誤解も招いてしまいます。流水解凍で手早く調理するのが良いでしょう。

刺身の作り方

伊勢海老の刺身の作り方
  1. 活きた伊勢海老は結構元気なのでさばく前に真水に5分ほど浸けると少しおとなしくなります、冷凍の場合は流水解凍してください。とげが鋭いので軍手をはめて調理してください
  2. 伊勢海老の頭を押さえ、頭と胴体の境目に包丁の切っ先を滑り込ませたら、頭の甲羅をなぞるように半周して薄皮をはがす感じに切ります
  3. 裏返したら同じように包丁の切っ先で切り離し、包丁をカニスプーンに持ち替えて丁寧に身と殻を切り離していきます
  4. 胴体を慎重にひいて抜き出しますが、抵抗が強い時はさらにスプーンで剥がします。頭の方までだいぶ身が入っています!裏側の薄い殻の端をキッチンバサミで尾まで切ります
  5. 切り離した腹の薄い殻をめくって剥がし、スプーンで身を背側の硬い殻から剥がします
  6. 剥がしたら内臓を抜きすぐに身を氷水に3分ほどひたして身を締めてください!常温のまま放置しますとふにゃふにゃになります
  7. 身を締めたら包丁て食べやすい大きさにざく切りします
  8. 皿に頭を固定したら、背側の殻を裏返しに敷き、先程さばいた刺身を盛り付けて出来上がりです

伊勢海老の食べ方の醍醐味はなんといってもお刺身です。活きの良いものは是非お刺身で召し上がってみてください!

伊勢海老の茹で方

伊勢海老の茹で方(ボイル)
  1. 伊勢海老がすっぽり入る大きなお鍋に水を入れ、火にかけ沸騰させます
  2. 塩を加え、ちょうど美味しいか海水くらいの濃さにします
  3. 伊勢海老を入れ、すぐ蓋をします
  4. 再沸騰してから、12分茹でてしっかり鮮やかな赤になったらお皿にあげ、粗熱を取り出来上がりです

鮮度に自信がない場合はボイルしましょう!ぷりっぷりの身と程よい塩味が美味しいですよ!

電子レンジで調理できる?

実は伊勢海老はレンジ調理が可能なのです!茹でるよりもハードルが下がるので初めて伊勢海老を調理する方におすすめです!

伊勢海老のレンジ調理方法
  1. 伊勢海老が冷凍の場合は事前に流水解凍しておいてください
  2. 伊勢海老を耐熱容器や耐熱皿に乗せ、伊勢海老になるべくラップが当たらないようにふんわりとラップをかけます
  3. 200g程度の伊勢海老の場合600Wで約3分半ほど加熱します、加熱時間は大きさやワット数により異なりますので様子を見ながら行ってください
  4. 加熱後は大変熱くなっていますので取り出す際は気を付けてください!加熱すると白いアクが表面に付くのでキッチンペーパーなどで拭きとります
  5. はさみを使ってしっぽ側から縦半分に割るように切ります、殻がとても固いのでゆっくり切っていってください
  6. 二つに割って身が白くなっていれば食べ頃です。まだ透明な部分が残っていた場合は数秒加熱してください

まとめ

この記事をまとめると

  • 伊勢海老は、エビ目・イセエビ下目のイセエビ科に属する体長30~40cmくらいになる海老です
  • 伊勢海老は旬の時期が11月~翌年3月、主な産地は三重県、千葉県、和歌山県、静岡県、徳島県などです
  • 伊勢海老の食べられない部位は硬い殻ととげのある部分です
  • 鮮度の良い状態でしたら海老みそも美味しくいただけます
  • 死んでしまった時間が分からない伊勢海老は生食では食べずボイルや加熱処理を施して美味しく食べましょう
  • 伊勢海老はお刺身が美味しいですが、ボイルや手軽にレンジ調理も可能です

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