皆さんは山菜の「ふき」を調理したことはありますか?ふきは昔から春の味覚の和食として日本人に親しまれてきた食材ですが、今ではあまり自宅で調理して食べる人は少ないのではないでしょうか。
そのゆえにいただきものでふきをもらっても、どのように処理をしたらよいかイマイチ良くわからないという人が少なくありません。ただふきには天然毒が含まれているので、しっかりと処理をしないと体に影響が出てしまう可能性もあります。
今回の記事ではふきやフキノトウの違い、ふきにふくまれる天然毒、アク抜きの方法とポイントについて解説していきたいと思います。
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目次
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ふきってどんな野菜?
ふきは、日本の山に自生する山菜の一つです。大きなハート形の葉と太めの茎で、茎を食用としています。日本が原産で、北海道や沖縄など気候に関わらず広い地域に分布しているのが特徴です。
最近ではあまりスーパーで見かけることがありませんが、加熱すると柔らかくて苦みもないので非常に食べやすい野菜です。
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ふきのとうとは違うものなの?
ふきのとうとふきは広い目で見ると「同じ物」です。ただ、ふきのとうが大きくなるとそのままふきになるわけではありません。ふきのとうは、ふきの「つぼみ」の部分。そして、ふきはふきの中の「葉っぱ」の部分なのです。
スーパーで売られているふきを見ると、「茎のように棒状になっている」ため、殆どの人は「ふきは茎の部分」だと誤解しています。一般的に販売されているふきは「ふきの葉っぱの部分」です。ふきの茎の部分は実は地中に埋まっていて、そこから葉っぱを地上に出しているのです。
そして、ふきのとうはふきの「つぼみ」の部分で春になると先にふきのとうが地上に現れ、その後ふきの葉っぱの部分も地上に生えてくるという順序で成長します。ちなみに、ふきが生える場所は、ふきのとうが生える場所と必ずしも一緒ではありません。湿度や環境などの違いから根を広く伸ばして、別の場所にふきが生えることも多いのです。
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ふきはアク抜きが必須?
ふきは独特の風味と食感を持ち、春の味覚として親しまれていますが、えぐみや苦みが強いので伝統的な和食ではアク抜きをして食べられてきました。
天然毒が含まれる?
ふきはピロリジジンアルカロイド類という天然毒を含んでいます。この10年6は動物や昆虫から種子や実、わかばなどを食べられないようにするためにふきが自ら作った毒のことを言います。山菜のわらびにも二キロサイドという天然毒が含まれているなど、山菜には天然毒を含む種類がたくさんあるということを覚えておくと良いでしょう。
この天然毒を抜くためにもあく抜きは必須です。ピロリジジンアルカロイド類は直接熱にかけても壊れにくいため、しっかりとアク抜きをして食べるようにしてください。
あく抜きでどれくらいの天然毒が抜けるの?
茹でこぼしてから水にさらすことで、ふきに含まれるピロリジジンアルカロイド類は1/3から1/10程度まで減少したという研究報告があります。(農林水産省参考資料:https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/naturaltoxin/attach/pdf/pyrrolizidine_alkaloids-4.pdf)
さらにゆでこぼした後の水にさらす時間が長いとより多くの量が減少したという報告があります。
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ふきのアクを抜く方法
ふきやふきのとうのアクを抜く方法は以下の通りになります。
- 鍋に入る大きさにふきをカットする
- 塩をまぶして板ずりをする(まな板の上で転がす)
- たっぷりの熱湯で数分間茹でる
- 茹でたふきを流水で冷やした後に筋取りをする
- 水を替えながら室温で水にさらしておく
アク抜きのポイント
アクを抜くときのポイントはアクの強さや、ふきの太さで茹で時間を変えることです。
茹でるふきの大きさが大き目なら、少し長めに茹でるようにしましょう。
もし天然毒が怖いなら茹でこぼした後の水にさらす時間が長いほど天然毒が水に抜け出せて減るので、より安心して食べることができます。
アク抜きしたふきは水に浸したまま冷蔵庫で保存することができ、5日程度は毎日水を変えれば美味しく食べることができます。
水さらしに使った水は飲んだり料理に使わずに必ず捨てるようにしてください。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?今回の記事をまとめると、
この記事をまとめると
- ふきは日本の山に自生する野菜
- フキノトウはふきの蕾の部分のことを言い、ふきは葉のぶぶんのことを指す
- ふきにはピロリジジンアルカロイド類という天然毒がある
- ふきとフキノトウはアク抜き必須
- 太いふきのアク抜きをする場合には、茹でる時間と水にさらす時間を少し長めに設定すること
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
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