貝には様々な種類がありますが、高級で食べやすい貝の一つに「ホタテ」があります。生のホタテには「ウロ」と呼ばれる黒い部分が付いていますが、この部分は食べられるのでしょうか?今回の記事では、このホタテの「ウロ」や、それ以外の食べられる部分について、詳しく解説していきます。
最初に、今回の記事の概要を見てみましょう。
- ホタテのウロとは一体何?
- ホタテについているオレンジの部分って何?
- ホタテはどうすれば美味しく食べられるの?
このように、今回は「ホタテ」について、徹底的に解説していきます。記事を最後まで読んで頂くと、あなたも安心してホタテを食べられるようになるでしょう。
スポンサードリンク
目次
|
|
ホタテのウロとは?
生のホタテを手に入れると、身のすぐ外側に「黒い部位」が付いています。この黒い部位を「ウロ」と呼びます。「ウロ」とは、人間で言うと膵臓と肝臓のような部位です。つまり、ホタテが取り込んだ毒素を、分解する役割がある部分なのです。「ウロ」は食べても大丈夫なのでしょうか?
食べても大丈夫?
「ウロ」は基本的に「食べられない部位」だとされています。ただし、本当に食べられないのかというと、そうではありません。つまり、ホタテが育てられた環境によって異なります。ホタテが育った場所に毒性の強いプランクトンが沢山発生していれば、ウロには多くの毒が蓄積している可能性が高くなります。
しかし、プランクトンの毒性が少なければ、ウロを食べても大丈夫なのです。食品衛生法ではウロは食べられない部位とされていますが、少量であれば食べても問題ないでしょう。
毒性は?
とはいえ、ウロの付いたホタテを食べ過ぎて食中毒になってしまう事例も起こっています。1991年には、北海道産のホタテを40個食べた男性が救急車で搬送される事態が起こっているのです。原因はウロの毒です。
ウロに蓄積される可能性がある毒には「STX(サキシトキシン)」という物質があります。これは、猛毒の「サリン」と同様の効果を持った神経性の毒物なのです。こういった事態にならないために、ウロは極力取り除いて食べるのがおすすめです。
ウロの取り方は?
ウロの取り方は簡単です。貝柱とウロの境目のところにナイフを入れ、手でちぎるようにして取れば、簡単に除去できるでしょう。その他、ウロの周辺に「黒い線のような物質」が付着していることがあります。この物質は「ホタテの糞」なので、同様に手で取り除かれることをおすすめします。
スポンサードリンク
ホタテのオレンジの部分は?
ホタテにはウロだけではなく「オレンジ色の部分」がまれについていることがあります。これはホタテの「卵巣部分」で、時期によってついている場合とついていない場合があるのです。卵巣部分が付いているのは、1月から5月に収穫されたホタテだけで、夏場のホタテにはついていません。
オレンジの部分にお目にかかれるのは1月から5月しかないということです。
食べても大丈夫?
ホタテのオレンジ色の部分は「食べても大丈夫」な部分です。ただし、きちんと加熱してから食べましょう。おすすめなのは、煮つけなどにして貝柱からまるごと食べる方法です。
生食はできる?
ホタテの卵巣は生で食べることも出来ます。しかし、鮮度の高い状態でなければ食べることは出来ません。ホタテの卵巣部分は傷みやすい部分なので、鮮度が落ちた状態で食べてしまうと、食中毒を起こしてしまう可能性もあるでしょう。ホタテの卵巣を生食したい場合は、鮮度の高いホタテを扱っている料亭などで頂くのがおすすめです。
スポンサードリンク
ホタテの上手な食べ方は?
活きホタテを手に入れた場合、どうすれば美味しく食べられるのでしょうか?簡単に方法をご紹介しておきます。
殻の外し方
まずは、ホタテの殻の外し方です。工程を順にまとめています。
- ステーキナイフや、専用のへら、軍手、新聞紙を準備する
- ホタテの貝のふくらみがある方を下にして手に持ち、ステーキナイフを貝の間に入れていく
- 貝の付け根の部分に貝柱があるので、そこをナイフで切る
- ナイフを入れようとすると、貝が閉じますが、しばらく置いておくと広がるので、貝柱を再度切り取る
- 身の中からウロとエラとヒモを順に取り出し、最後に貝柱を取り出すと完成
ウロとエラは食べられないので、捨てるようにしましょう。
生食か加熱で
鮮度の高いホタテであれば、お刺身にして食べることが出来ます。貝柱を中心にお刺身にしてみましょう。前述した通り、オレンジ色の卵巣部分も鮮度が高ければ食べられるので、挑戦してみてください。ただ、食中毒が怖いと思われる方であれば、煮つけなどの加熱調理の方がおすすめです。
食あたりを起こし易い体質の人だと、鮮度の高い状態でも生で食べると食中毒になる可能性はあります。不安に感じられた場合は、必ず加熱して頂きましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は「ホタテの黒い部分って食べられるのか?」ということを中心に記事をまとめてきました。
最後に記事をざっくり振り返りましょう。
この記事をまとめると
- ホタテの黒い部分はウロと呼ばれて毒性がある
- ウロは少量なら食べても問題ないが、食中毒を起こす危険性が高い
- ホタテのオレンジ色の部分は卵巣部分
- ホタテの卵巣部分は食べられるが、加熱調理したほうがいい
こういった内容でした。新鮮なホタテは非常に美味しい食べ物です。もし、生きているホタテを見つけられた場合は、早速お刺身にチャレンジしてみましょう!
スポンサードリンク