干しエビの代用品に干しアミを使っていい?干しエビと桜エビは違う?

中華料理から日本料理、果ては東南アジア料理まで幅広いジャンルで使用される食材の1つ「干しエビ」。しかし、いざ使おうと思っても台所で切らしてしまった経験は誰でも一度はあるのではないでしょうか。そんな時に、代用品として「干しアミ」が使用できるのかを調べてみました。

  • 干しエビってどんなエビなの?
  • 代用品に干しアミは使えるの?
  • 干しエビと桜えびの違いについて

今回は、こちらについて詳しく解説します。

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干しエビとは?どんな食材?

一般的に「中華食材」を指す

まずは干しエビについて解説していきます。干しエビとは、その名の通り日干しさせることで縮んだ状態のエビを指します。

東南アジア料理などでも使用されることが多いですが、最も多く使用されるのは中華料理です。生のエビからは得ることの出来ない深い味わいや、独特の風味が得られるため中華料理では高い頻度で使用される食材と言えるでしょう。

干しエビは漢字でなんと書く?
干しエビは中国語では「蝦米」と書きますが、これは蝦(えび)が米つぶのように小さくなっていることを表現しています。

水に戻して使う

干しエビは、水に戻してから使用することが非常に多くなっています。戻した後の干しエビはスープや煮込みの具材として使用されます。

一般的な干しエビの戻し方は以下の通りです。

  1. 干しエビを水の中で洗い、ごみを取り除く
  2. 水気を切った干しエビをボウルに移す
  3. 干しエビの約2倍の水をボウルに入れる
  4. そのまま30分から1時間程度置く
  5. エビがふやけたらボウルから出す
  6. 適度な大きさにエビを切って調理する
干しエビを戻す際のポイント!

エビを戻すのに使用したボウルに残った戻し汁にはエビの旨味がたっぷり残っています。煮込みやスープを作る際は、是非この戻し汁を加えましょう。 

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干しエビの代用品は?干しアミとは?

干しアミが使える

いざ、干しエビを使用する段階で干しエビを切らしてしまっていた場合、代用品として使用できるのが「干しアミ」です。

干しアミとは

干しアミとは、オキアミと呼ばれる甲殻類をその名の通り干して製造した食品です。オキアミとは、実はエビではなくプランクトンの一種。

外観がとてもエビに酷似していることもあり、干しエビの代用として使用されるだけでなく釣りの餌としても重宝されている生き物です。

干しアミには、豊富なカルシウムやビタミンが含まれているためt栄養素でも干しエビに負けてはいません。干しアミと違い、生の状態であるオキアミは鮮度が悪くなりやすいため素早い調理が求められる食材としても知られています。

桜エビは△

干しエビの代用品として、桜エビを使用する場合は少し注意が必要です。これは、干しエビと桜エビには干しアミ以上の違いがあるため。2つの違いについては、次の項目で解説します。

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干しエビと桜エビの違いは?

干しエビと桜えび。同じエビではあるものの大きな違いはエビの種類です。

干しエビ

干しエビの原料として最も多く使用されるのが、クルマエビ科であるサルエビです。日本においては主に瀬戸内海で収穫される小さめのエビです。

スーパーなどの中華食材売り場のものは、主に台湾産のサルエビを使用していることが多いようです。その他干しエビとして使用される機会の多いエビとしては、同じくクルマエビ科のアカエビが有名です。

桜えび

桜えびは、桜えび科に属するエビであり駿河湾で漁獲される種類です。日本国内で水揚げされる100%が駿河湾産です。桜えびの漁獲時期は年に2回と分かれており、それぞれ4月〜6月の「春漁」と、10月〜12月の「秋漁」と呼ばれています。

なお、2018年以降は、水揚げ量が減少傾向となっており国産の桜えびの代わりに台湾産の桜えびが台頭している状況です。そのため、不届きな業者による原産地表示の偽装が問題になっています。

干しエビと桜エビの定義

干しエビとは中華食材としての総称を指しますが、桜えびはエビの種類のことを指します。簡単にまとめると以下のとおりです。

名称 意味するもの 使用されるエビの種類
干しエビ 中華食材としての総称 多数(サルエビ、小エビなど)
桜えび エビの種類 桜えびのみ

使い道が違う

干しエビと桜えびの違いは、使い方にも現れています。具体的には、干しエビは水で戻してから使用することが多くなっています。スープや煮込みなどで活躍する食材です。

一方、桜えびは水戻しせずにそのまま使用することが多く、かき揚げやお好み焼きなどの具材として活躍する食材です。

このように干しエビと桜えびは、用途が大きく異なるため水に戻す用途で桜えびを使用してしまうと思ったような味合いが得られない可能性があるのです。

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まとめ

この記事をまとめると

  • 干しエビは中華食材として知られており、その原料には様々なエビが使用されている
  • 干しエビは水に戻して使用することが多い食材で深い味わいを得ることが出来る
  • 干しエビの代用品として干しアミを使用することで干しエビと似た味わいを出すことが可能
  • 干しアミは、厳密にいうとエビではなくプランクトンの一種であり釣りのエサにも使われる
  • 桜えびは駿河湾で漁獲されるエビの一種で、水戻しせずに使用する食材として知られている
  • 干しエビは中華食材としての総称であり、桜えびはエビの種類を指すという違いがある

いかがだったでしょうか。

日本人の大好きな食材の一つであるエビは世界中に3000種類にも及ぶものの、日本で食用としているエビはわずか20種類ほどと言われています。

そんな数少ないエビの代用品として使用できる干しアミの持つポテンシャルには驚きですよね。

みなさんも、一度は干しエビと干しアミの食べ比べをしてみてはいかがでしょうか?

この記事が皆さんの参考になれば幸いです。

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