干し芋にカビが生えても食べられる?体に悪い?白い粉の正体は? 

皆さんは干し芋を食べる時に、表面についている白い粉が気になった経験はありませんか?すでに販売されている時から白い粉がたくさんついている干し芋もあり、むしろ白い粉がたくさんついているものを選ぶようにしている人も少なくないはずです。

ほしいもは保存する中でやはり様々な変化を引き起こします。今回の記事では干し芋とはどのような食材なのか、栄養素、干し芋につく白い粉の正体、食べることができない干し芋の状態について解説していきたいと思います。

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干し芋ってどんな食材?

干し芋とは

干し芋はさつまいもを蒸してから乾燥させた食品のことをいいます。その発祥は江戸時代に静岡県で誕生したと言われており、戦時中は軍人の保存食としても有効に活用されていました。

現在では全国各地で干し芋の生産がされていますが、産業の9割は茨城県で生産されているといいます。茨城県の中でも特にひたちなか市などの県北で生産が盛んであり、 ひたちなか市はさつまいもの生育に適した土壌や冬場に雨が少なく海風の吹く気候であることが干し芋の生産に適している理由といわれています。

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栄養

干し芋はさつまいもを天日干しにしただけのものなのですが、非常に優秀な栄養素を豊富に含みます。いくつかピックアップして解説していきますね。

  • カリウム:カリウムはナトリウムとともに細胞の浸透圧を維持している他に、酸塩基平衡の維持、神経伝達のサポート、心臓機能や筋肉機能の調節など様々な働きがあります。
  • 食物繊維: 天日干しされた干し芋は、さつまいもよりも食物繊維が多くなり約2倍も含まれるようになります。摂取した食物繊維は腸の働きを促し、便秘の改善や腸内環境をきれいに整える働きが期待できます。
  • ビタミンE:強い抗酸化作用を持つビタミンEは細胞の老化防止に効果的と言われています。老化の原因となる活性酸素を除去しシミやシワの予防、認知症の予防、ガン予防などの効果が期待できます。
  • 鉄分:日本人は鉄分が不足している人が多く、慢性的な疲労やめまいなどを引き起こしている人が大勢います。それは単純に疲れではなく鉄が体から不足していることによって酸素を全身に巡らせることができず疲労回復できないためと考えられています。なので鉄分が豊富に含まれた食品というのはとても大切で、習慣的に摂取すると効果が出やすいと言われています。
  • カルシウム:カルシウムは骨を強くするイメージが強いと思いますが、それだけでなく筋肉の動きをサポートする効果もあります。適切な量を摂取することによって骨粗しょう症などの骨の病気を予防することができますし、いつまでも若々しく健康な体作りをサポートしてくれます。

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干し芋の外側についている白いものってカビ?

干し芋は種類によっては外側に白い粉のようなカビのようなものが付着しているものがありますよね。干し芋についた白い粉はカビだから食べてはいけないの?という質問をよく受けます。

干し芋についた外側の白いものは「麦芽糖(マルトース)」というものなのでカビではありません。マルトースがついた干し芋はついていない干し芋に比べても甘みが強くとてもおいしいと人気なんですよ。

マルトースって何?

麦芽糖(マルトース)とは、酸または麦芽などの穀類の芽の部分に含まれる酵素によってデンプンを分解してできる糖のことをいいます。

砂糖が普及する前は、このような芋や穀類のデンプンを分解して作るマルトースがお菓子や甘味料に使われていたと言われています。自然由来の甘味料なのでとても安全性が高く安心して食べることができます。

マルトースはどのくらいで付くの?

出来立ての干し芋ではマルトースはつきません。干し芋を熟成させることによってマルトースの白い粉が出始めます。早ければ数週間~1カ月程経過した干し芋はかなりマルトースの白い粉ができていることでしょう。

ただし甘味が強い品種のサツマイモを使えば使うほど、マルトースの白い粉が出るまでに時間がかかると言われています。可能であればマルトースの白い粉がついた干し芋と、ついていない干し芋を食べ比べしてみるのも面白いかもしれませんね!

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赤色・ピンク色・茶色・緑色・黒色のものは食べないで!

干し芋につく白い粉はマルトースと言うデンプンが分解されたものと説明を行いましたが、干し芋のような甘くて長期保存ができる食品はカビが生えやすいと言われています。次は干し芋の状態で食べてはいけないものについて解説していきたいと思います。

赤色・ピンク・茶色はカビの一種

干し芋の表面に赤い粉やピンク、茶色の粉状の物質がついていたら注意が必要です。これらはカビであり、食べてしまうと体に悪影響をきたす可能性があります。一部だけポツポツと斑点状に出来ていることもあれば、胞子状に広がっているものもありますので食べる前にしっかり確認するようにしてください。

緑のものは青カビ

緑色のカビも食べてはいけません。食パンなどを保存しておくと悪くなってしまった食パンに緑色のカビがつくことがありますよね。それと同じく干し芋にも緑色の青カビがつく可能性があります。

青カビと言うとブルーチーズのイメージがあるかもしれませんが、ブルーチーズの青カビは食べることができるカビで、干し芋食パンなどにつくカビは食べることができない青カビです。そもそもカビの中で食べることができる種類というのはとても少なく、基本的にはカビは食べてはいけないと思っておいた方が良いと言われています。

黒いカビも注意

緑色のカビだけでなく、場所によっては黒いカビも同時に発生している可能性があります。黒いカビも絶対に口に入れてはいけません。干し芋は透明の袋にパッケージされていることが多いと思いますので必ず食べる前に全体を見渡してから食べるようにしましょう。

少しでもカビが生えていたら食べてはいけないの?

一部だけカビが生えているものであれば、その部分を除去すれば食べても良いという考えの人もいるかもしれません。

しかしカビというのは菌糸というカビの根っこを食材に張り巡らせてから表面に現れ始めますので、その部分を切り取っても食材の中に菌糸が入り込んでいる可能性が高いと言われています。

カビに敏感に反応するアレルギー体質の人もいると思いますので、基本的に少しでもカビが生えていたら絶対に食べないようにしましょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?今回の記事をまとめると、

この記事をまとめると

  • 干し芋は茨城県で主に生産されている食品
  • 非常に栄養価が高く良質な食物繊維を豊富に含む
  • 干し芋の表面につく白いものは麦芽糖(マルトース)というもので食べることができる
  • 干し芋の表面が赤くなっていたり、ピンク色や茶色、緑、黒色の付着物がついていたらカビなので食べてはいけない 

今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。

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