ハヤトウリの食べ過ぎで下痢・腹痛に?栄養・効能・食べ方は?

ハヤトウリという野菜をご存じでしょうか?北海道出身在住の筆者はお恥ずかしながら全く知らない野菜でしたが、本州ではポピュラーな野菜だそうですね。

筆者はハヤトウリについて全く知識がないので、今回はハヤトウリとはどんな野菜なのか調べていきたいと思います。

  • ハヤトウリとはどんな野菜?
  • ハヤトウリの栄養成分と効果
  • ハヤトウリの食べ過ぎは体に悪い?
  • ハヤトウリの美味しい食べ方

スポンサードリンク

ハヤトウリとはどんな野菜?

まず、ハヤトウリとはどんな野菜なのでしょうか。

名前の由来

ハヤトウリは元々メキシコ南部から南米北部にかけての熱帯アメリカが原産とされるウリ科ハヤトウリ属のつる性植物になる実のことです。日本では1917年(大正6年)に鹿児島に渡って来たため、「隼人の瓜」ということから、ハヤトウリ(隼人瓜)という名前になりました。

特徴

ハヤトウリ(隼人瓜)は熱帯アメリカ原産のウリ科スミレ目ハヤトウリ属のつる性の植物で淡緑と白色の品種があります。ウリ科ですが表面はぼこぼこしていて、果実を食用とし、実を多数付けます。中央にアボカドのような大型の種子を1個有しています。

ハヤトウリは様々な呼び名があり日本では、「センナリウリ(千成瓜)」、「チャヨテ」、「チョチョ」、高知県では「チャーテ」と呼ばれています。海外ではアメリカは「チャヨテ」、フランスでは「クリストフィーネ」、台湾では「佛手瓜」などと呼ばれており世界的にポピュラーな野菜として定着しています。

また貯蔵性が非常に高く、収穫後翌春まで保存することが出来るので長期に渡って食べられます。

どんな味?まずい?美味しい?口コミは?

味は生のものは少し苦味を感じます。まずいと思っている方はその苦みが少し多く感じられているのかもしれませんね。本来は淡白でくせがありません。

生産地

ハヤトウリは元々メキシコ南部から南米北部にかけての熱帯アメリカが原産の植物です。南国の植物なので霜に弱く、温かい気候を好みます。日本では関東以西の各地で農家や家庭菜園などでも作られていますが、営農栽培は鹿児島や沖縄など南の地方が中心となっています。

旬の時期

ハヤトウリは栽培環境にもよりますが、9月初旬から中旬頃に花を付け、10月頃から収穫が始まり、次々と実が成り、11月頃まで収穫できる秋の野菜です。最も美味しい食べ頃の旬は10月中旬から11月頃にかけてです。

スポンサードリンク

ハヤトウリの栄養成分と効果

ハヤテウリ属ということでキュウリやメロン瓜のようなイメージがあるハヤテウリですがどのような栄養を含んでいるのでしょうか。

栄養素

ハヤトウリはキュウリのように、ほとんどが水分で構成されており、カリウムやビタミンCを少し含む程度で、取り立ててたくさんの栄養素を含まれていませんがカロリーは100gで20kcalと少なく、沢山食べても太らない利点があります。

また食物繊維が豊富なので、ダイエット効果や便秘の解消などが期待できます。

効果・効能

ハヤトウリに含まれる食物繊維は不溶性食物繊維なので腸を作用して便通をスムーズにしてくれます。 また、少量含まれているカリウムは、体内の余分とされるナトリウムを排泄する働きがあるため高血圧、むくみ予防などが期待できます。ビタミンCは肌や髪の健康維持、ストレスの緩和、免疫力を高めるなどの効能があります。

スポンサードリンク

ハヤトウリの食べ過ぎは体に悪い?

カロリーが低く、栄養素も低いながらも体に良い効果をもたらすハヤテウリですがやはり食べ過ぎは良くないものなのでしょうか?

ククルビタシンによる吐き気・嘔吐などの食中毒症状

ハヤトウリに含まれるククルビタシンが、嘔吐や下痢などの食中毒症状の原因だとされています。ククルビタシンによる嘔吐・下痢以外の食中毒症状は、腹痛、発熱などもみられます。

ククルビタシンとは、ゴーヤやハヤトウリなどのウリ科の植物に含まれているステロイドの一種です。この成分が多く含まれる野菜は苦味が強いのが特徴で、食べると上記のような胃腸障害や発熱などの症状が見られることがあります。

ククルビタシンによる食中毒症状が心配な場合は、下茹でするか塩もみをして水洗いしてください。ククルビタシンは水溶性成分のため、水にさらすと取り除くことができ、苦味も和らいで食べやすくなります。

アレルギー症状

ブタクサ由来の花粉症は、ハヤトウリなどのウリ科のアレルギー反応を誘発しやすいことが明らかになっています。ブタクサの花粉症の症状を持つ人は特に注意が必要です。ハヤトウリを食べて万が一嘔吐や下痢のほか、腹痛やめまいなどの症状アレルギー反応が現れたら、直ちに食べるのを中止して病院を受診してください。

食べ過ぎによる消化不良

ハヤトウリの食べ過ぎによる消化不良も、嘔吐や下痢の原因のひとつです。ハヤトウリに含まれる不溶性食物繊維は消化されずに腸内に到達するため、便の量が増え過ぎて便秘を悪化させるだけでなく、食べ過ぎると消化不良になり嘔吐や下痢などの原因に繋がります。

スポンサードリンク

ハヤトウリの美味しい食べ方

アメリカ合衆国ルイジアナ州のクレオール料理やラテンアメリカ、カリブ海諸国の料理によく用いられるハヤトウリ。日本ではどのようにして食べられているのでしょうか。

煮物

ハヤテウリは煮物にすると苦みも抜け、食感はとろとろになりとても食べやすくなります。オーソドックスな醤油みりん味の煮物にしても美味しいですし、そぼろをかけた煮物も美味しいですよ。

サラダ

ハヤトウリは生食だと少し苦味がありますが、塩もみをし、加熱調理をすることで苦みやウリのクセがほとんどなくなります。細切りにすればシャキした食感、厚みを持たせればコリコリした食感が味わえますのでサラダの用途に合わせて切り分けて下さい。

漬物

浅漬けや味噌漬けなどの漬物はハヤトウリの定番の食べ方です。

皮をむいて縦に半分に切り、種をスプーンで取り除き、食べやすい大きさや薄さに切って苦み除去のために水に10分ほどさらします。アクが苦手な人は、塩もみや塩茹で処理をして下さい。お好みの調味料で揉み込み10分~1時間程度置くだけで浅漬けなどは完成します。

まとめ

この記事をまとめると

  • ハヤトウリ(隼人瓜)は熱帯アメリカ原産のウリ科スミレ目ハヤトウリ属のつる性の植物で淡緑と白色の品種があります
  • 南国の植物なので霜に弱く、温かい気候を好み、日本では鹿児島や沖縄など南の地方で主に栽培されています
  • 最も美味しい食べ頃の旬は10月中旬から11月頃にかけてです
  • ハヤトウリはほとんどが水分で構成されており、カリウムやビタミンCを少し含む程度で、カロリーは100gで20kcalです
  • ハヤトウリに含まれる食物繊維は不溶性食物繊維なので便通改善効果があります
  • 少量含まれているカリウムは、体内の余分とされるナトリウムを排泄する働きがあるため高血圧、むくみ予防などが期待できます
  • ビタミンCは肌や髪の健康維持、ストレスの緩和、免疫力を高めるなどの効能があります
  • ハヤトウリに含まれるククルビタシンは嘔吐や下痢などの食中毒症状を引き起こす可能性がありますが、水溶性成分のため、水にさらしたり下茹ですることにより取り除くことができます
  • ブタクサ由来の花粉症は、ハヤトウリなどのウリ科のアレルギー反応を誘発しやすいことが明らかになっていますのでブタクサ花粉症を持つ方は注意が必要です
  • ハヤトウリの食べ過ぎによる消化不良も、嘔吐や下痢の原因のひとつですので食べ過ぎには注意してください
  • 日本ではハヤトウリの煮物、サラダ、漬物などにして食卓に並んでいます

野菜売り場などでハヤトウリを見かけましたら、今回の内容を思い出して頂けたら幸いです。最後まで読んで下さりありがとうございました。

スポンサードリンク