サラダにトッピングしたり、パンに挟んだり、ハムエッグにしたりとハムはいろいろなシーンで活躍します。忙しい朝は特に重宝する食材ですよね。でも、ハムには『加熱食肉製品』や『非加熱食肉製品』など表示が違うものがあり、生で食べられるハムはどれなのか気になったことはありませんか?また、稀に『加熱用』と書かれていることもあり、うっかり食べてしまった後に気づくと体への影響はないのか心配になると思います。そこで、今回は
- ハムは生で食べられる?
- 加熱用ハムを生で食べてしまった?
- ハムを食べる際の注意点・食べ方
- ハムのおすすめの食べ方・保存方法
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目次
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ハムは生で食べられる?
ハムは生で食べられます。冷蔵庫から取り出してそのままサラダやパンに挟んで食べられる手軽さがハムのメリットでもあります。でも、ハムの原材料の豚肉は、生で食べるとE型肝炎ウイルスなどの危険な感染症や食中毒を起こしてしまう危険があるため食品衛生法により生食が禁止されています。これは鮮度に関係なく生食が危険なためです。それなのにハムが生で食べられるのはなぜなのでしょうか。
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生で食べられる理由は
ハムが生で食べられるのは製造の過程で加熱されている『加熱食肉製品』だからです。ハムやソーセージ、ベーコンなどの食肉加工品は、安全に食べられるように食品衛生法で加熱方法や製造方法が定められていて、そのまま食べても問題ないように作られています。
ただこれは国産のものに関してなので、海外では規定が違うため注意が必要です。海外ではハムやベーコンはカリカリに焼いて食べるのが一般的で、生で食べることを想定していない場合があるため、生食はしないようにしましょう。お土産でもらったハムも同じです。
加熱食肉製品とは?
加熱食肉製品と表示できるのは 中心温度が63度で30分以上または同等以上の効力がある方法で加熱された製品 に表示できます。加熱食肉製品には『加熱後包装』と『包装後加熱』の2種類があり、これは包装される前と後のどちらで加熱殺菌されたかという意味です。
加熱食肉製品は1度加熱されているためそのまま食べることができます。
非加熱食肉製品とは?
非加熱食肉製品は 加熱殺菌を行わずに製造された製品 に表示されます。生ハムやプロシュートなどは非加熱食肉製品です。豚肉は生で食べると感染症や食中毒の危険がありますが、非加熱食品製品は生で食べることができます。それは加熱しない代わりに高い塩分濃度で塩漬けにして水分活性を制御することで、細菌の増殖を防ぐからです。
塩漬けにされた後は乾燥や熟成などの工程を経て作られます。
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加熱用ハムを生で食べてしまった?
国産のハムは食品衛生法の基準に沿って製造されているため、基本的に生で食べられます。稀に『加熱用』と書かれていることがありますが、ステーキ用のハムは熱を加えて表面をカリッと香ばしくすることでよりおいしく食べられるため加熱を勧めることがあります。また、無塩せきのハムの場合には、ボツリヌス菌などの繁殖を防ぐ効果があるナトリウムやカリウムなどの塩化基の添加物を使用していないので、加熱が勧められることがあります。
食中毒のリスクはある?
国産のハムの場合には生で食べても問題ありません。しかし、お弁当に入れる場合には加熱したほうが安心です。ハムは要冷蔵なので、常温で長時間置いておくことになる弁当に生のまま使うと、食べるまでの間に菌が繁殖してしまい食中毒の原因になってしまうことがあります。すぐに食べないときや弁当に入れる時には加熱するようにしてください。
食中毒の症状・期間
ハムにはボツリヌス菌による食中毒が起こる可能性があります。ボツリヌス菌は食中毒の中でも致死性が高い菌で、潜伏期間は8〜36時間で、症状は2時間〜2週間と長くなることもあります。初期症状は嘔吐やめまいなどですが、ひどくなると呼吸困難など命に関わる症状が現れることがあります。
症状が出た場合の対処法
症状が軽度な場合は自宅で安静にして様子を見ます。水分が摂れない・激しい嘔吐や下痢・高熱・呼吸が不安定・意識が朦朧とする・何日も食中毒の症状が改善されない場合にはすぐに病院を受診してください。
生ハムは生で食べられる?
生ハムは塩分濃度が高い塩漬けにして殺菌し、そのあと数か月〜数年かけて熟成と乾燥をさせて製造過程で菌を死滅させているため生で食べられます。
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ハムを食べる際の注意点・食べ方
ハムは基本的に生で食べられるように作られていますが、外国産のものや自家製の場合には注意が必要です。
加熱が必要かチェック
『加熱食肉製品』や『非加熱食肉製品』と表示のあるものは食品安全基準に沿って作られているので基本的に生で食べられます。しかし、外国産のハムは国産のものとは違って必ずしも加熱処理されているとは限りません。外国ではカリカリに焼いて食べるのが一般的なので、生で食べることを想定していない場合があります。 外国産のハムは焼いて食べたほうが安心 です。
料理好きで自家製のハムを作る人もいます。 自家製の場合には加熱殺菌が十分にできていないことがある ので、加熱して食べるようにしましょう。
日持ち期間をチェック
ハムには賞味期限が記載されていますが、これは未開封の場合のおいしく食べられる期間です。冷蔵庫で適切に保存していて未開封であれば、賞味期限が数日過ぎていても食べられます。しかし開封後は空気に触れ痛みやすくなるので賞味期限に関わらず冷蔵の場合は2〜3日、冷凍の場合は1か月を目安に食べきりましょう。
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ハムのおすすめの食べ方・保存方法
ハムをおいしく食べる方法と保存方法をまとめました。
ハムの加熱方法
ハムを加熱するときには油をひかずにフライパンで両面をさっと焼くのがおすすめです。
おすすめの食べ方・料理
ハムはいろいろなシーンで活躍します。サラダのトッピング・サンドウィッチ・ハムエッグ・ポテトサラダなどがおすすめです。
生ハムのおすすめの食べ方
生ハムはそのまま食べるのもおいしいですが、チーズや野菜を巻いて食べるのもおすすめです。
ハムの保存方法
ハムは冷蔵庫で保存します。空気に触れると乾燥してしまうので開封後はラップで包んで保存しましょう。開封後は賞味期限に関わらず2〜3日しか日持ちしません。すぐに使い切れないときには1枚ずつラップに包んで冷凍保存しましょう。冷凍なら1か月程度保存できます。
まとめ
『加熱用ハムを生で食べられるのか?』についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
この記事をまとめると
- ハムは製造過程で加熱殺菌されている『加熱食肉製品』なので加熱せずに食べられる
- 生ハムは製造過程で加熱されていないが塩漬け・乾燥・熟成で殺菌処理されているため加熱せずに食べられる
- 外国産や自家製のハムは加熱したほうが良い
ハムはそのまま食べられるとても便利な食材です。ぜひいろいろな料理にアレンジして使ってくださいね。お弁当の彩りにも便利ですが、ハムは冷蔵保存しないといけないので必ず加熱してから詰めるようにしてください。
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