適度な歯ごたえがあってジューシーさを口の中いっぱいに感じることができる牛タンは、焼肉の中でも人気の高いもののひとつですよね。私も大好きなので焼肉屋に行ったら、必ずと言っていいほど牛タンを頼んでしまいます。
さらに牛タンの名産地である仙台の牛タンは肉厚で、最高に美味しいですよね!ここで一つ疑問に思ったのですが「牛タン定食を頼んだ時に必ずとろろご飯」がついてきますよね?どうして牛タンととろろはセットで提供されることが多いのでしょうか。
今回の記事では牛タンとはどのような食材なのか、栄養素や美味しい食べ方、とろろと一緒に提供されるのはなぜなのかについて解説していきたいと思います。
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牛タンってどんな食材?
牛肉の舌の部位です。牛タンは玉ねぎやその他の香辛料で味付けされることが多いです。様々な国で料理される牛タンは、刺身や定食、カレカレ(フィリピン料理)やタンパンチェッタマーシュ(イタリア料理)などに料理されます。
日本では、もつ(内臓)を食べる習慣と共に、牛タンの食文化は広く親しまれてきました。タンの先端部分と裏側のかたい部分を除き、薄く輪切りにして焼肉にするのが一般的です。
牛タンの栄養と効果
牛タンは良質なタンパク質に加え、B1・B2・B6・B12などビタミンB群が豊富に含まれています。ビタミンB群はエネルギーを作り、代謝に不可欠で体にとって重要な栄養素です。
- たんぱく質:たんぱく質は20種類のアミノ酸が複数個結合することで作られています。結合するアミノ酸が種類や配列によって様々な臓器や組織の材料になります。特に筋肉の材料として使用されるため、多くの摂取が望ましいです。食品では魚や肉、大豆に多く含まれており、様々な種類を多く摂ることが大切です。
- ビタミンB1:ビタミンB1は、人間の代謝に関わるビタミンで、炭水化物を糖に分解し、エネルギーを作り出す経路の最初を担います。食べた糖質全般を燃焼させる工程に関わるため、不足すると疲れやすくなります。また脳の神経伝達物質にも関わり、集中力を増やすや手足の痺れにくくすると言った働きがあります。
- ビタミンB2:ビタミンB2は、たんぱく質、脂質、炭水化物の代謝で、酵素に近い補酵素としての働きます。ビタミンB2は単独では酵素としての働きは持たないものの、体内で特定の分子がつくことで代謝の働きを担います。三大エネルギーの分解の他、体内の活性酸素の除去作用も持っています。
- ビタミンB6:ビタミンB6は、たんぱく質をアミノ酸に分解し、再合成して筋肉や必要な組織を作る働きがあります。加えて、体内のホルモン分泌のバランスも整える働きを持っています。エネルギー代謝にも関わり、加えて神経伝達にも関わる多くの役割を持つビタミンです。
- ビタミンB12:ビタミンB12には、細胞分裂に関わり、特に乳児や人間の血球の文化には不可欠な栄養素です。細胞分裂の際の、DNAの複製に関わるため、不足すると正常な組織が作られず体の機能維持に影響が出ます。神経伝達や脂質代謝にも関わる酵素です。
- パントテン酸:パントテン酸は、人間の体内で副腎皮質ホルモンの合成に関わります。コエンザイムAと呼ばれる体内の炭水化物、たんぱく質、脂質全ての代謝に関わるパーツの一部として使用されます。ストレス耐性の効果も上げるビタミンです。
- ナイアシン:ナイアシンは、糖代謝、脂質代謝の補酵素としての働きで、エネルギー生成のサポートします。ナイアシン一つで複数の代謝工程をサポートするのが大きな特徴です。他にも肝臓におけるアルコール代謝の二日酔いの原因になるアセトアルデヒドの分解を助けます。
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牛タンの部位によって使い分ける
牛タンには様々な栄養素が含まれていることが分かっていただけたと思います。基本的に牛タンは飲食店で食べることが一般的だと思いますが、家で牛タンブロックをさばく人も中にはいるようです。牛タンブロックは「タン先」「タン下」「タン中」「タン元」の四つの部位に分けられます。それぞれ特徴が異なり、使いやすい料理法も変わってくるので軽くおさらいしておきましょう。
- タン先:味が濃く歯ごたえが強い、焼肉には向かずタンシチューなどにされる
- タン中:柔らかく風味が良い、さっぱりと食べることができる、焼肉におすすめ
- タン下:弾力がありはっきりとした食感を感じられる、煮込料理におすすめ
- タン元:最も柔らかい希少な部位、最も脂が乗った場所で柔らかい食感とジューシーさを堪能できる
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どうしてとろろと合わせるようになったの?
牛タンをお店に食べに行くと、必ずと言っていいほどセットとしてとろろと麦飯がついてきます。実はこれは1980年代に東京の新宿歌舞伎町で提供したのが始まりといわれています。
当時の牛タンは仙台発祥のお酒のアテでしたが、その美味しさを「健康志向の高い女性」にも味わってほしいということから「消化吸収が良い麦飯にとろろを加えたご飯を付け合わせた」ということらしいのです。この狙いは大当たりし、女性からもかなりの支持を得ることができたため日本中に「牛タン+麦飯とろろ」という食べ方が広まりました。
ジューシーなものとあっさりとしたものを組み合わせるとより美味しく健康に食べることができるというのは牛タンと麦飯とろろに限った話ではなく、様々な料理に活用されていますよね。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?牛タンは本当にジューシーでしっかりとしたおいしさを感じることができる素晴らしい食材です。そんながっつり食べたい男性向けの食材を女性向けに販売する過程で、とろろと麦飯を使うようになったということだったとは思いもよりませんでしたよね!
この記事をまとめると
- 牛タンは非常に栄養価に優れた食材
- 牛タンブロックを買うことで部位ごとに様々な料理に使うことができる
- とろろと麦飯の組み合わせは女性向けに牛タンを広めようとした結果生まれた
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
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