銀杏で食中毒になるって本当?アレルギーみたいな症状だけど原因は?

和食の意外なアクセントになるのが「銀杏」です。ポピュラーな食べ方としては、茶わん蒸しの具材などでしょうか?

ところが、その銀杏は注意をして食べないと「中毒症状を引き起こす」恐れがあるのです。それは、どんな症状なのでしょうか?今回の記事では、銀杏の中毒症状などについて、詳しく解説していきます。記事内容はこんな感じです。

  • 銀杏で食中毒になる?どうして?
  • 銀杏アレルギーもあるの?
  • 銀杏って正しく食べると栄養豊富?

この記事を最後まで読んで、銀杏中毒にならない方法を会得してみてください。

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銀杏で食中毒になる?

「銀杏で食中毒になる?」という噂を耳にしますが、これは本当です。では、どうして銀杏で食中毒になるのでしょうか?ちょっと詳しく解説いたします。

毒素となる原因物質は?

銀杏を食べると、確かに食中毒になります。原因となる物質は「4ʼ-O-メチルピリドキシン」という物質です。4ʼ-O-メチルピリドキシンは、ビタミンB6と似たような構造をしているため、人間の体がビタミンB6を摂取したと勘違いしてしまうのです。

すると、ビタミンB6の働きを体が阻害し始めるため、けいれんなどの神経系の異常興奮状態が起こるとされています。

ちなみに、この「4ʼ-O-メチルピリドキシン」は、熱を通しても消えることが無い物質です。なので、「火を通したから沢山食べても大丈夫!」という考え方はやめてください。適量は後述しますが、食中毒が発生しない量だけを食べることが、とても大切なのです。

症状は?

銀杏を沢山食べ過ぎて、発症する食中毒の症状は「嘔吐」「けいれん」などの症状です。前述した通り、神経系の異常興奮が収まらなくなり、あまりに多くの量を食べ過ぎると、大人でも中毒症状が現れてしまうのです。

食中毒にならない適量は?

ただし、問題なのは「どれくらいの銀杏を食べるのか?」というところです。どれくらいまでの量なら安全なのか?というのは、大人と子供で大きく異なります。一般的には、以下の表程度の量が適量だとされています。

年齢 食べても大丈夫な量
大人 40個から300個
子供 7個から150個

最小数から最大数まで、かなりの幅がありますが、それだけ人の体質によって、中毒症状が現れるポイントが異なるのです。特に、「子供に銀杏を食べさせる時」は要注意。子供は大人と違って、毒性物質を解毒する力が備わっていません。

なので、7粒程度の少量から中毒症状が出てしまうのです。大人でも40粒以上食べてしまうと、食中毒になる可能性はあるので、ご注意ください。

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銀杏でアレルギーになる?

銀杏を食べて、アレルギー症状が発生することもあります。それは、どんな場合になるのでしょうか?

アレルギーにもなる

銀杏のアレルギーというと「銀杏皮膚炎」という症状です。つまり、「銀杏に触れたことで、皮膚が炎症を起こしてしまう」というアレルギー症状になります。

症状

銀杏皮膚炎の症状としては、「銀杏の皮に触れた部分が、赤く炎症を起こして痒くなる」といった症状です。銀杏の皮に付着した、物質に体が異常反応を起こし、痒みを発生させます。

基本的には、調理後の銀杏に触ってもアレルギー症状は発生しませんが、「イチョウの木から落ちてきた銀杏を触っていると起こる」可能性があるのが、銀杏皮膚炎になります。

発症する原因

どうして、銀杏皮膚炎が発生するのか?というと、銀杏の実の皮の部分についている「ビロボール」に体が反応してしまうからです。少量のビロボールに触れただけでは、アレルギー症状は起こりませんが、銀杏拾いなどを行い大量のビロボールに触れてしまう可能性が高い人は注意してください。

何度かビロボールに触れるうちに体の免疫機能が、抗体を作り出しやすくなり、銀杏皮膚炎が発症します。うるしでかぶれやすい人も、発症する可能性は高いです。

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銀杏を正しく食べて栄養を摂取!

銀杏は、適量を正しく食べることで、多くの栄養素を摂取することが可能です。銀杏にはどんな栄養素が含まれているのでしょうか?

栄養

まず、銀杏の実に含まれている、栄養成分は主に以下のような成分です。

  • βカロテン
  • パントテン酸
  • ビタミンC
  • カリウム

よく耳にする栄養分ばかりですね。あんなに小さな実の中には、様々な重要栄養素がギュッと凝縮されていたのです。ただし、栄養豊富だからと言って、許容量を超えて銀杏を食べることは絶対にNG。前述した摂取可能量の範囲で、銀杏から栄養をゲットしましょう。

効果効能

銀杏を食べると、上記の栄養素が摂取出来ますが、それぞれどんな効果効能がある栄養素なのでしょうか?特徴を表にしてみました。

 栄養素 効果効能
βカロテン  有害な活性酸素から体を守る抗酸化作用があったり、免疫を増強する働きがある
パントテン酸 免疫力を高め、善玉コレステロールを増やす。心臓や血管の病気の予防にもなる
ビタミンC 免疫力を高め、風の予防になる 
カリウム 高血圧の予防や、肝臓の老廃物を排せつしてくれる。その他筋肉の働きを高める効果もある

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、「銀杏を食べると食中毒になるのか?」ということについて、詳しく解説してきました。

最後に、記事内容をざっくりまとめてみます。

この記事をまとめると

  • 銀杏は適量以上の量を食べると、食中毒になる可能性が高い
  • 銀杏の食中毒では、嘔吐やけいれんが発生する
  • 銀杏の実の皮についたビロボールで手が炎症を起こすこともある
  • 銀杏の実は、栄養素が豊富

こんな感じの内容でした。

あなたも早速銀杏を拾いに行って、美味しい秋の味覚を堪能してみられてはいかがでしょうか?あくまでも「適量」を守られることをおすすめします。

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