えごまとシソの違いは?大葉とは違うもの?それぞれの特徴は?

突然ですが、えごまの葉と初めて出会ったのってどこでしたか?焼肉屋?韓国旅行?それともスーパー?筆者は焼肉屋がえごま初体験でした。大きいシソだなぁ、なんて思いながら口に入れて、“あれ?なんか違う?”と混乱したことを覚えています。似てるんですよね、えごまとシソの葉。同じもの?違うもの?そこで今回は、

  • 大葉・シソ・えごまはそっくり!
  • それぞれの特徴
  • えごまは大葉の代わりになる?
について、ご紹介させていただきます。

 

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大葉・シソ・えごまはそっくり!

葉っぱの形はそっくりな大葉とシソ、それにえごま。まずはそれぞれ、どんなものなのかご紹介します。

大葉とは?

大葉とは、シソ科シソ属の一年草、名前の通りシソの仲間ですが、その中でも特に緑色のものを指します。青紫蘇という呼び名の方をご存知の方も多いかもしれませんね。

実は 大葉とは青紫蘇を食用として使用するときのみに使われる呼び名 で、植物としての青紫蘇を大葉とは呼ぶことはありません。また、 大葉とはあくまでも青紫蘇の葉の部分のこと。花や実は大葉には含まれません。 

シソとは?

シソは、シソ科シソ属の一年草全体を指します。つまり大葉も、後にご紹介するえごまもシソの一種。他にも梅干しでおなじみの赤しそもシソに含まれます。

また、大葉のところであげた 実や花など、薬味として食べられる葉以外の部分もシソの中に含まれます。 葉とその他の部分を区別するために、青紫蘇を「大葉」という名称で販売したのが大葉とシソが分けられた由来です。

えごまとは

えごまもシソ科シソ属の一年草、青紫蘇とは同種の変種になります。東南アジアを原産とし、日本よりは韓国で好まれてきましたが、実は日本でも紀元前から栽培の形跡が残されているほど歴史の長いえごま。その健康効果の高さから、福島の会津地方では食べると10年長生きするとして「じゅうねん」という名で呼ばれています。

ちなみに、 ごまと名がつくことから胡麻の仲間と勘違いされることも多いえごまですが、胡麻はゴマ科ゴマ属、シソ科のえごまとは全く別の植物 です。

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それぞれの特徴

同じようで違う大葉とシソ、えごま。次はそれぞれの特徴についてみていきましょう。

大葉の特徴

大葉の特徴は何と言ってもあの爽やかな香り。これはぺリルアルデヒドという成分によるもので、えごまには含まれていません。

葉のギザギザが細かく、深く、また先端にいくにつれて細く尖ったような形状をしています。葉も柔らかく、生で薬味や添え野菜として使われる他にも、天ぷらや、焼き物の香りづけに使われます。

シソの特徴

お話したように、シソはシソ科シソ属の一年草の総称。そのため、他の2つと比べてこれが特徴!と呼べるものはありません。ですがあえて大きな違いをあげるのならば、シソ科の植物の葉以外の部位もシソに含まれること。ぷちぷちした食感で漬物や佃煮などに使われるシソの実や、小さくピンク色の花が見た目に華やかさを添えてくれる花穂など、和食に欠かせない薬味や彩りの数々は、シソの恩恵による賜物ともいえますね。

えごまの特徴

見た目は大葉にそっくりなえごまの葉ですが、葉のギザギザや全体の形が大葉よりも丸みを帯びているのが特徴。また、葉自体のサイズがひとまわり程大きいのも、大葉と見分けるときのポイントです。

韓国では、焼肉やサムギョプサルで肉やキムチを巻いて食べる他、葉そのものを漬け込んだえごま葉のキムチや醤油漬けも定番です。ダイエット効果や健康に良いと最近話題のえごま油は、このえごまの種子から搾油したものです。

大葉 シソ(シソ科の総称) えごま

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えごまは大葉の代わりになる?

見た目もそっくりで同じシソ科植物の大葉とえごま。となると、代用も可能なのでしょうか。

若干風味が違う

大葉の香りはぺリルアルデヒドという成分で、えごまには含まれないとお話しましたが、えごまの香り成分はぺリラケトンというもので、大葉の風味とは異なります。また、えごまの葉自体も大葉よりは硬く、味わいにも違いがあるため、それを加味せず単純に代用として使うには難しいかもしれません。

大葉の爽やかな香りとは異なる

大葉とえごまの香り成分は、そもそもが異なるため、えごまを代用しても大葉特有の爽やかな香りを添えることはできません。

えごまの香りは、どちらかというと香ばしい、ナッツのような独特の油分を思わせるものです。慣れた方でないと、最初は食べにくく感じるかもしれません。

大葉や赤しその香りが好まれてきた日本で、えごまの葉を生食する文化が根付いてこなかったのも、その特有のクセによるものと考えられています。

逆に韓国ではえごまの香りこそが好まれ、日本の大葉と同じように薬味として、肉や魚の臭み消しとして、重宝されています。

苦みもあるので注意

えごまには大葉と違い、独特の苦味があるのも特徴です。この苦味、漬け込んだり、火を通すことで食べやすくなるのですが、そのまま食べる場合、よりクセが際立ってしまいます。

生のままの葉を薬味として大葉の代用にすると、料理そのものの味わいが変わってしまうかも。両者の特徴をしっかり理解して、使い分けや代用を工夫した方が良さそうです。

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まとめ

いかがでしたか?

この記事をまとめると

  • シソはシソ科シソ属の植物、全ての総称、大葉もえごまもシソの仲間
  • ギザギザ尖っている大葉、全体的に丸みを帯びて葉が大きいえごま、どちらもシソの仲間で見た目にはそっくりでも香りや味は別物
  • 日本で愛されてきた爽やかな香りの大葉、韓国で重宝されてきた香りと苦味が特徴的なえごま、単純に代用してしまうと違う味わいになってしまうかも、特徴を知って使い分けよう!

最近では日本でも生のえごまの葉をスーパーで見かけるようになりました。日本の大葉の繊細な香りは和食に、えごまの独特の味わいは、辛くて複雑な韓国料理の強さに、それぞれぴったりの相性の良さ、料理のおいしさをより引き立ててくれます。ところ変わればハーブも変わる!特性を知って上手に使い分けたいですね!

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