カレーライスの起源は?日本の国民食に!時代や地域で種類や味が様々

(引用画像:横浜開港資料館)

時は幕末の混乱期。はじめて日本人がカレーを目にした時の体験が記録に残っています。それはどんなカレーだったのでしょう?そして今日に至るまで日本のカレーは、どのように変化をしいったのでしょうか?今回は

  • 日本人とカレー
  • カレーが日本の国民食になるまで
  • 日本のカレーと世界のカレー

について紹介をします。

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カレーライスの起源は?

 「飯の上に唐辛子細味に致し、芋のどろどろのような物をかけ、これを手にて掻きまわして手づかみで食す。至って汚き人物なり」 (引用:ハウス食品|カレーの日本史 江戸後期よりと使節団に随行した青年のひとりがインド人と乗り合わせた時に「カレー」らしきものに出会った時の様子を記しています。

そのインドのカレーがイギリスにわたり「カリール」へと呼ばれる料理になり日本へ伝わります

カレーの発祥は?

カレーは、インドで生まれた料理ですが、まさに「香辛料やハーブを使用している汁状の料理」というものでした。18世紀、当時イギリスは、インドの中でもお米を主食としていたベンガル地方という地域を植民地としていました。

ご飯にスパイスの汁をかけて食べるいわゆるカレーライスと思しきものを祖国に戻り伝えたのたのが、今現在のカレーの原形となります。

日本にカレーを伝えた人

1860年に福沢諭吉は、『増訂華英通語(中国語と英語の辞書)』を編集する際に「カレー」という料理を紹介しています。英語の「curry」という言葉を『コリル』と表記をしました。しかしカレーはまだまだ一般的ではありませんでした。

そしてその10年後(明治3年)になると、イギリス人が日本にカレー粉を伝えます。西洋料理が盛んに紹介されていたこの頃、カレーもその一つでその当時はまだ西洋料理店でしか食べられない高級料理でした。

明治後期になると大衆食堂のメニューにライスカレーやカレーうどん、カレーそばなど日本の料理とかけ合わせたカレー料理へと独自に発展していきます。

はじめてカレーを食べた日本人として記録にあるのは、会津藩白虎隊の一員であった山川健次郎という、16歳の少年。(後の日本人初の物理学者)見慣れないカレーは食べる気になれなかったらしく、ライスのみを食べたといわれている。

カレールウの発祥は?

カレー粉の発祥が、イギリスなら、カレールウの発祥は、日本になります。新しい食文化をただ受け入れただけでなく、創意工夫した結果、1923年、エスビー食品創業者である山崎峯次郎氏により国内初のカレー粉の製造に成功します。

しかし太平洋戦争が始まると終戦までの間、原材料の調達が難しくなり食卓からカレーは消えていきます。 ただし軍用食のカレー粉だけは製造されていました。 

そして戦後からわずか5年の後には、各社カレーメーカーは日本初の固形カレールウを製造、販売を相次いではじめます。

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カレーが日本の国民食に

大まかなカレーの歴史を紹介してきました。ではどうして国民食といえるまでカレーは定着したのでしょう。それは、栄養に優れ、簡単に作れて、しかも集団食に向いているからだといわれています。

老若男女に人気

戦時中、軍事食でカレーの味を見知った隊員が、故郷に戻ったのち家族に食べさせようとして調理法を広めたといわれています。また戦後の学校給食にカレーが導入されます。

今では調理が簡便であることから働く女性にとっては家事労働の軽減になっているのも事実です。そして安くておいしくて、栄養に富んだカレーは、学生、サラリーマンの活力の源そのものです。

老若男女に人気の秘密は、カレーの原材料である香辛料に色々な効能があり栄養バランスがとれた総合食だからだといえるでしょ

昔のカレーと今のカレー

昭和初期の資料によると、カレー粉に小麦粉を加えてルーから作ります。野菜は、ジャガイモ、タマネギ、ニンジン、キャベツ、そして豚肉です。塩と砂糖を加えて味付けをした、水分少なめのぼってりしたカレーといえます。

今のカレーは、辛さの度合いの違いやとろみ加減、さらにコクが加わり、使用しているスパイスの種類は、20〜30種といわれています。

様々な味や種類

レトルトカレーに至っては約3000種ともいわれています。固形ルウは、カレー製造メーカー1社を数えただけでも18種類あります。味も様々です。子供向けの辛さ控えめで甘味のあるものや舌が痺れくらいの激辛カレーなど様々なカレーがあります。

日本のカレーと世界のカレー

今や日本国内でも世界各国のカレーを楽しむことができます。さて何か国のカレーを食べたことがありますか?またどの国のカレーが好きですか?

日本のカレーの特徴

カレールウあるいはカレーパウダーを使用し、肉(豚肉、鶏肉、牛肉)、ジャガイモ、タマネギ、ニンジンで作るのが一般的といえるでしょう。

世界の様々なカレー

インドネシア、ミャンマー、カンボジア、タイ、スリランカなどがカレーを主に食べている国になります。そしてインドは宗教や身分制度等の関係からいろいろな制限があり、カレーの種類も多彩になります。

日本にカレーを紹介をしたイギリスは、牛肉(鶏肉)豆、フルーツ、タマネギ、ジャガイモ、ニンジンにヨーグルト、塩、そしてカレーパウダーを使用して作るのが一般的になります。

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まとめ

以上になります。いかがでしょうか。

この記事をまとめると

  • はじめてカレーにをみた日本人は、海外の食文化に驚き受け容れがたい様子だったのが、西洋料理を食べる習慣にあこがれをもち始めてからは、日本独自のカレー文化に発展させた
  • カレーは、様々なスパイスの組み合わせ、そのおいしさはもちろんのこと何より栄養価の高く、また軍事食としても知られるように集団で食べられる簡便さが、国民食となったといえる
  • 日本のカレーは、市販のカレールウを活用するが、海外では、混合スパイスミックスパウダーを活用、また本場のインドでは、宗教や身分制の関係により制限がありしかも多種多様

カレーは、きっとその時代を反映する食べ物なのでしょうね。これからも色々なカレーブームが到来するでしょうね!楽しみです!

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