コーンスターチはよく製菓材料に利用されますね。またコンビニやスーパーで買える食品の原材料にもよく入っています。そんな私たちの生活に身近なコーンスターチですが、健康への危険性があるとかないとか。そもそもコーンスターチとはどういう特質を持っているの?というところから見ていきます!
- コーンスターチの原料 / 作用 / 使い道
- 発がん性があるって本当?
- コーンスターチの危険性
これらのテーマについて紹介いたします。是非チェックしてくださいね!
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目次
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コーンスターチって何?
粉の状態で見かけたり、ビールや発泡酒などの原材料でに含まれていたりさまざまなものに使われているコーンスターチ。つまりコーンスターチとはどんなものなのでしょうか?
コーンスターチの原材料
コーンスターチの原材料はとうもろこしのデンプンです。とうもろこしのでんぷんは、こうもろこしの種の部分を亜硫酸水に漬けて軟化させた後に、繊維や油分、タンパク質などを取り除いて製造されます。
こういった製造工程をウェットミリング(加湿製造)と言います。コーンスターチの製造工程にはドライミリング(乾燥製造)もありますが、ウェットミリングで行うことで、とうもろこしを油や飼料の材料などにしほとんど余すことなく使えるよう製造できることからこちらの工程が多用されています。
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コーンスターチの作用
コーンスターチは、粘性を持ちながらも乾燥した状態では非常に滑らかな肌触りをしています。また、コーンスターチの加工法によっては、製品の色や劣化を防ぐという特質もあります。なので料理だけでなく、さまざまなものに活用されているんです。
コーンスターチと片栗粉の違い
コーンスターチはとうもろこしのデンプンで、片栗粉は馬鈴薯という芋のデンプンです。片栗粉もあんかけなどに使われますが、色は透明です。温度が低くなるととろみの力は弱まります。コーンスターチの色は溶いても不透明になります。しかし、温度が低くなってもその粘りをキープする力があるので、クリーム作りによく利用されています。
コーンスターチは何に使われている?
コーンスターチは、身の回りの色々なものに利用されていて、現代の生活になくてはならない存在なのかもしれません。使用例を見ていきましょう!
製菓材料
前述したようにカスタードクリームなどのクリームのとろみをつけるときに使われます。また凝固させる働きもあるのでプリンなどにも使われることがあります。
揚げ物
コーンスターチは軽い性質を持つので、小麦粉の代わりで唐揚げの衣などに使うとサクサクとした食感になります。お惣菜で販売されているトンカツなどは加工されたコーンスターチを使って、衣とお肉を離れにくいようにし、見せ方を綺麗にしていたりもします。
また、食感もさまざまに変化させることができ、柔らかく口溶けの良いものから衣を硬くしてサックリとさせることまでできます。
ソース類
コーンスターチは加工によって劣化を防いだり、製品の粘度の安定性を保ちます。タレやドレッシング、ヨーグルトなどにも利用されます。
ビール
ビールの原材料を見たことはあるでしょうか?実は日本のビールには、色や味を調整するために副原料としてコーンスターチを入れているものがあります。麦芽とホップのみで作るのがビールの定義ではないんですね。また、コーンスターチだけでなく、麦や米、馬鈴薯、糖類、カラメルなどもビールに入れてもいいと定められている副原料です。
化粧品・その他の製品
サラサラとした質感が特徴のコーンスターチはベビーパウダーやファンデーションなどにも使われます。また吸水性もあるので余分な水分を吸いつつ乾燥しないよう保湿する働きもします。コーンスターチの粘性を利用し、なんと段ボールや製紙でも糊として使われています。
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コーンスターチには発ガン性がある?
コーンスターチ自体には発ガン性はないとも言われますが、原材料のとうもろこしの栽培期間中に使用される除草剤には発ガン性のリスクがあると言われています。また、遺伝子組み換えのとうもろこしも健康へのリスクはないと言われるものの、完全に安全であるのかは、グレーゾーンのままです。
アレルギーはある?
コーンスターチは、アレルギー食品の一つです。コーンスターチの原料となっている『とうもろこし』はイネ科の植物ですが、イネ科の植物には小麦や米・大麦・ライ麦・バナナ・トマト・オレンジなどがあり、アレルギー反応を起こすことが多くあります。
また、とうもろこしアレルギーは花粉症を持っている人が交互作用として発症しやすい傾向があります。これは、花粉ととうもろこしに含まれるタンパク質の構造が似ているためです。
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コーンスターチの危険性とその影響
遺伝子組み換え原材料
コーンスターチの原材料となるとうもろこしは遺伝子組み換えとうもろこしである可能性があります。とうもろこしは害虫を農薬などで駆除しきれないこともあり、遺伝子組み換えで虫に強くしているんですね。
日本では、厚生労働省が食べても安全であると認めた遺伝子組み換えとうもろこしの使用を許可していて、コーンスターチやコーン油などの原材料に使われています。
無水亜硫酸
「無水亜硫酸」は、コーンスターチの保存料として利用されています。無水亜硫酸とは「二酸化硫黄」のことです。独特の刺激臭を持つガス性物質でこれを水に溶かすと亜硫酸水溶液になるので、「無水亜硫酸」と呼ばれます。
そしてこの亜硫酸は、漂白、酸化防止の働きや、微生物の生殖、増殖を抑止する効果を持っていてコーンスターチの劣化を抑えます。コーンスターチだけでなく、色々な食材に添加物として入っていますね。微量であれば身体への影響はないと言いますが、過剰に摂取をすると腹痛や、嘔吐、アレルギー症状が出ることがあります。
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まとめ
この記事をまとめると
- コーンスターチの原料はトウモロコシのでんぷんで、食品や化粧品など幅広く使われている
- 原料のトウモロコシは遺伝子組み換えである可能性もあり、発がん性の可能性もある
コーンスターチは利便性の高い性質を持っているため日常のさまざまなものに含まれていて、私たちの生活にはなくてはならないものになっています。しかしながら大量生産されているがゆえに、製品へ化学物質や添加物が含まれていることも多くありますし、遺伝子組み換え作物としても世界中で栽培され環境への負荷も懸念されます。購入するときは今一度製品情報を調べてみるのもいいかもしれません。
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