シュークリームで下痢・腹痛に!食中毒になるまでの時間や症状、対策は?

シュークリームはお好きですか?フワサクっと薄い生地の中にたっぷりのクリーム。ある洋菓子メーカーの調査では、プリンやケーキを抑えて、好きなスイーツNo.1に輝いたこともあるそうです。さらに女性よりも男性の方がシュークリーム好き!なんて結果もあるそう。

そんな老若男女問わず愛されるシュークリーム、お土産にすることも多いスイーツですよね。でもちょっと待って!そのシュークリーム、きちんと保管しないと下痢や腹痛の原因になってしまうかも!そこで今回は、

  • シュークリームってどんなスイーツ?
  • シュークリームで下痢に!原因は?
  • 適切に保管して食中毒を防ごう!

について、ご紹介させていただきます。

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シュークリームってどんなスイーツ?


ちょっぴりごつごつした見た目に淡い卵色、見た目もかわいい愛されスイーツ、シュークリーム。改めて、どんなスイーツなのでしょうか。

シュークリームとは

シュークリームは、バターと卵、小麦粉というシンプルな材料で作られた生地の中にクリームを詰めた洋菓子です。同じく人気のエクレアは、シュークリームをアレンジして作られたもの、また、ドーナツ店でも大人気のフレンチ・クルーラーはシュー生地で作られる揚げ菓子です。

名前の由来や歴史

シュークリームは、母国フランスで名づけられた正式名称を「シュー・ア・ラ・クレーム」といいます。これは日本語で、「クリームの入ったキャベツ」という意味。あのごつごつとした見た目がキャベツに似ていることからこの名前になったのだそう。

フランスで生まれたお菓子ですが、実はそのルーツは16世紀中頃のイタリア。イタリアの名家、メディチ家からフランスへ嫁ぎ、王妃となった、カトリーヌ・ド・メディシスが連れてきた料理人によって持ち込まれたシュー生地が、洋菓子として発展、今のシュークリームが生まれたそうです。

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シュークリームで下痢に!


おいしくて、フォークを使わなくてもパクっと食べられる手軽さも魅力、手土産にも人気のシュークリームですが、基本的には要冷蔵、保管に気をつけないと腹痛を起こしてしまうかもしれません。次はシュークリームが原因で起こる食中毒について、みていきましょう。

原因はブドウ球菌!?シュークリームによる食中毒

黄色ブドウ球菌とは、人の皮膚や鼻など、身近に存在する食中毒の原因菌です。特に化膿性の傷に多く繁殖し、手指に傷のある人が調理に携わることで食品に混入しやすくなります。健康な人でも高確率で皮膚に常在している菌ですので、手指に傷が無いからと言って注意を怠ってはなりません。

黄色ブドウ球菌は10~46℃の温度帯で、エンテロトキシンという毒素を産生します。菌自体は熱に弱いのですが、このエンテロトキシンが1度産生されてしまうと、100℃で1時間加熱してもなお、毒素が残り続けたという実験結果も報告されています。

このため、シュークリームやおにぎりなど、手で調理した後、加熱をしない食品が食中毒の原因となることが多くあります。

潜伏期間は約3時間

黄色ブドウ球菌による食中毒は、潜伏期間が非常に短いのが特徴です。時間にして1~6時間、平均して大体3時間後には症状が表れますが、中には1時間足らずで発症した例もあります。

主に腹痛や吐き気、嘔吐などの消化器症状が

黄色ブドウ球菌の症状は、急激な吐き気や嘔吐、腹痛、下痢といった消化器症状が主で、発熱などはあまり見られません。

一般的にはそれほど重くなく、1~2日で軽快する場合がほとんどです。ですが抵抗力の低い幼児や高齢者では、稀にひどい下痢や嘔吐で脱水症状を引き起こし、重篤化することがあるので注意が必要です。

症状が出たら水分を摂取しよう

黄色ブドウ球菌による食中毒の症状が出ても、自分で水分が摂取でき、時間とともに落ち着いていくようなら、ひとまず様子を見ても構いません。

下痢や嘔吐は体内から毒素を排出するために必要な症状でもあります。脱水を起こさないためにも、しっかりと水分を補給することが大切です。

ただ、自力で水分を摂ることが難しく、ぐったりとしている、意識が朦朧としている、といった時には、急いで医療機関を受診しましょう。

黄色ブドウ球菌の毒素には薬が無い!?

実は黄色ブドウ球菌そのものには抗生剤が有効ですが、菌の産生したエンテロトキシンには、現在のところ有効な抗生剤がありません。ただし、脱水症状がひどい場合には点滴による治療が必要な場合もありますので、特に小さいお子様や高齢の方は注意して見てあげましょう。 

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食中毒を防ぐには


シュークリームで食中毒になる可能性があるなんて!でも安心してください。適切な温度管理と保管で、食中毒は防ぐことができます。具体的にはどうすればいいのでしょうか。

正しい保存や調理が大切

前述の通り、黄色ブドウ球菌そのものは熱に弱く、適切に加熱(食品の中心温度75℃で1分以上)すれば、ほとんどが殺菌されます。

また、10℃以下では菌が増殖できず、毒素もあまり産生しないこともわかっています。

  • 調理の過程でしっかりと加熱、殺菌すること
  • 食品を持ち運ぶ際も保冷剤を使うなどの工夫をして、10~46℃の温度帯を避ける
  • 保管は10℃以下の冷蔵庫で!

この3点を守ることで、黄色ブドウ球菌の食中毒を予防することができます。

手や調理器具や食器は常に清潔に

黄色ブドウ球菌は人の手指に常在する菌です。調理の過程で加熱、殺菌しても、完成までに再度調理器具や人の手が触れる食品であるシュークリームやおにぎりでは、菌の再付着を避けるため、より配慮が必要です。

手や調理器具を常に清潔に保つことはもちろん、食品に素手で触らない、手指に傷がある人が仕上げの調理にあたらない、などの対策を徹底しましょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

この記事をまとめると

  • フランス生まれのシュークリーム、そのルーツはイタリアに
  • 加熱後、クリームを詰めて仕上げられるシュークリームは黄色ブドウ球菌による食中毒に注意!
  • 低温で保存すれば食中毒は防げる!適切に保存して安全においしく食べよう

せっかく買ってきたシュークリームで体調を崩してしまっては悲しいですよね。これから暖かくなってくると、思わぬ陽気に持ち運び中の温度が上がってしまうことも。保冷剤や保冷バッグを使って、安心安全に、おいしいシュークリームを楽しんでくださいね!

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