魚に潜むアニサキスは、加熱と冷凍どちらかの方法で殺すことができます。それぞれ死滅させるための温度が決まっているのですが、何度なら安全に食べることができるのでしょうか?今回は、
- アニサキスを死滅させる方法
- 何度の加熱・冷凍で死滅する?
- 食べてしまったら?死骸でも食中毒は起こる?
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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アニサキスを死滅させる方法
アニサキスが死滅する条件には、2つのパターンがあります。“冷凍処理”と“加熱処理”によるものです。それぞれアニサキスが死滅する温度と時間が決まっており、正しく処理すれば食中毒となることはありません。
加熱
アニサキスは加熱すると死滅するので、焼き魚や天ぷらなどに調理すれば食中毒の危険性はなくなります。加熱によって死滅するアニサキスですが、加熱温度が低いと生き続けることがあります。
アニサキスを殺すための加熱温度は決まっていて、それに達しないと完全に死滅しないため、生焼けだと食中毒になるっ可能性があります。
冷凍
アニサキスは冷凍することでも死滅させることができます。お店のお刺身に使用されている魚は一度冷凍されたものがほとんどで、アニサキスを死滅させるための下処理となっています。
冷凍せずそのままお刺身やお寿司として食べると、アニサキスが生きた状態で混ざっていることがあるので食べると食中毒を起こしてしまいます。冷凍の場合も、死滅させる冷凍温度と冷凍時間が決まっています。
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何度で加熱すれば死滅する?
アニサキスを加熱によって死滅させる場合、加熱温度は何度なら殺すことができるのでしょうか?詳しい加熱温度と加熱時間について解説します。
中心温度60℃で1分以上の加熱
アニサキスを加熱死滅させる際は、 60度以上で1分間以上 加熱することで、完全に危険性をなくすことができます。また、70度以上であれば1分かけずともアニサキスは死滅します。
アニサキスのいる可能性のある魚を加熱する際のポイントは、加熱温度が重要です。電子レンジ加熱だと温度が死滅温度に達しず、また加熱ムラも出るためオススメしません。しっかり火を通し熱処理するには、フライパンや魚焼きグリル・オーブンなど高温で加熱できる方法が良いでしょう。
流行りの低温調理は温度が足りずアニサキスが死滅しないので注意!
加熱すると何色になる?
アニサキスは元々半透明の白色ですが、魚に寄生し血液や体液を吸うことで赤色になっていることが多いです。 加熱したり死滅すると、アニサキスは白色に変色 します。
鮮度が落ちた魚介類は特に注意
魚は鮮度が大事ですが、鮮度が落ちてしまった魚介類は特に注意が必要です。というのも、アニサキスは魚が生きているうちは魚の内臓部分に寄生しています。やがて魚が死ぬと筋肉部分に移動するのですが、その筋肉部分=私たちが普段食べている魚の部位なのです。
魚の鮮度が落ちれば落ちるほどアニサキスは移動している可能性が上がるため、お刺身として食べる部分にアニサキスが含まれている確率も上がっていきます。
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何度で冷凍すれば死滅する?
アニサキスを冷凍によって死滅させる場合、冷凍温度は何度なら殺すことができるのでしょうか?詳しい冷凍温度と冷凍時間について解説します。
-20℃で24時間以上
アニサキスを冷凍死滅させる際は、 マイナス20度で24時間以上 冷凍することで完全に危険性をなくすことができます。
家の冷凍庫で大丈夫?
家庭用の冷凍庫の設定温度は、だいたい-18度となっています。-18度だとアニサキスの死滅温度としては足りないため、24時間以上冷凍しても完全に死なないことがあるので要注意です。
家庭用の冷凍庫ではアニサキスが死ぬくらいの温度にならないので死滅しない
アニサキスの死滅後は食べても大丈夫?
冷凍したり加熱したりするとアニサキスは死滅するのですが、「アニサキスは死滅したとしても、死骸が魚の中に残っているのでは…?」と気になった方はいませんか?
そうなんです、アニサキスは死んでも、その死骸が鯖に残っています。ですが、アニサキスは死んでいれば、食べても問題ありません。アニサキスを持つ魚で加熱処理や冷凍処理されているものを食べている私たちは、普段からアニサキスの死骸を口にしている可能性が高いのです。
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アニサキスを食べてしまったら?
もしアニサキスを食べてしまったら、食後数十分〜十数時間以内に食中毒症状が現れます。アニサキスが胃の粘膜に刺入した時はみぞおち辺りに激しい痛みを生じ、腸の粘膜に刺入した時は下腹部に激しい痛みを生じします。これはアニサキス幼虫が胃壁や腸壁に刺入して食中毒(アニサキス症)を引き起こすからです。
痛みが出るのは主に胃・腸ですが、そのほとんどが胃のケースであることが多いです。また、下痢を起こすこともあります。
治療法
病院に行くと、胃カメラなど内視鏡で確認しながらアニサキスを摘出する処置を受けることができます。
病院に行かないとだめ?自然治癒する?
体内に入ったアニサキスは死滅すれば症状はなくなるので、寿命である4〜5日の痛みを我慢し続ければ症状は自然治癒することができます。しかし、かなりの激痛を伴うので病院に行かず数日耐えるというのは難しいかもしれません。
まとめ
この記事をまとめると
- アニサキスが死滅する加熱温度は60度で1分以上!
- アニサキス死滅する冷凍温度は-20度で24時間以上!
- アニサキスの死骸は食べても無害◎
アニサキスによる食中毒は、年間7,000件近く起きているとも言われています。身近な食中毒なので、生魚を扱う際は調理法に十分注意しましょう。
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