味の素に賞味期限表示はない?腐るとどうなる?開封後の保存方法

卵かけご飯にかけたり、料理に少し入れるととっても美味しい調味料、「味の素」。常に常備しているというご家庭も多いと思います。そんなにたくさん入れるものでもないので、気が付くと何年も使っている・・・賞味期限の記載がないけど大丈夫かな?と心配になることもありますよね。そこで今回は、

  • 味の素って何からできているの?

  • 味の素の賞味期限と保存方法は?

  • 味の素は体に悪いの?

という疑問を解決していきます。

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味の素とはどんな調味料?

どんな味?まずい?美味しい?

味の素は「うま味」を調味料にした商品です。うま味とは、日本で発見された5大味覚の一つです。明治に池田菊苗が妻の買ってきた昆布を見て、うま味成分を研究した、というのが始まりです。では、うま味はどんな味かというと・・・

  • 昆布を食べた時に感じる味
  • 「だし」の味
  • 料理において素材や他の調味料の味を引き立てる味

単体でなめると、昆布をなめているような、ぼんやりとした味わいですが、料理にプラスすると他の素材の味を引き立てるので、格段に「おいしい」と感じることができるのがうま味です。うま味を上手に使うことで、塩分を控えることができたり、健康的な食事を作ることも出来ます。

日本人は昔から「だし」を取る文化がありましたから、他の人種のひとよりもうま味を感じることができるのだそうですよ。

原料は石油って本当?成分は?

昔の味の素は石油を原料としていたこともあったようですが、現在、世界中で生産されている味の素は、どこの国でもキャッサバやトウモロコシなどのその国で入手しやすい植物が原料となっています。

日本で製造されている味の素の原料はさとうきびです。サトウキビに含まれる「グルタミン酸ナトリウム」という成分がうま味の正体になります。では、味の素の作られる工程を簡単にご紹介しましょう。

  1. サトウキビを絞って糖蜜を作る
  2. 糖蜜を発酵させ、「グルタミン酸酸性菌」を発生させる
  3. 発酵液を酸性にし、グルタミン酸を結晶化させる
  4. グルタミン酸の結晶と水分を分離させる
  5. 水酸化ナトリウムを添加し、グルタミン酸ナトリウムにする
  6. 不純物を取り除き、乾燥させる

味の素も醤油やみそと同じように発酵させて作る調味料だということが分かりますね。ちなみに味の素は化学調味料だから危険、と思われがちですが、化学調味料という名称はNHKが料理番組の中で「味の素」という商品名を使うことができなかったために使われた一般的な名称です。ですが、昭和60年以降からは「うま味調味料」という名称に変更されました。

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アメリカでは禁止されている?

グルタミン酸ナトリウムは適量であれば体に害を与えるものではないとも証明されています。しかし、アメリカでは、グルタミン酸ナトリウムは食べた後に頭痛や顔のほてり、疲労感などの症状が出る「中華料理症候群」を引き起こすとされています。そのためアメリカでは味の素は禁止されているのです。

グルタミン酸ナトリウム(うま味)は、塩味や甘味とちがい、一定の量を超えると味の変化を感じにくくなり、大量に摂取してしまう恐れがあるため、過剰摂取による症状が出やすいのも原因の一つのようです。

アメリカ以外の国では、同様の理由でカナダでも禁止されていて、ヨーロッパでも避けられていることがあるようです。

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味の素の賞味期限はどれくらい?

賞味期限表示がない理由

味の素は塩や砂糖と同様に長期間品質が変化しない調味料とされています。これらの食品は国で賞味期限の記載を省略できる、と定められています。賞味期限の記載を省略できる食品は、

  • 塩・砂糖・うま味調味料
  • アイスクリーム
  • チューイングガム
  • でん粉
  • 酒類

などがあります。

開封後の保存期間目安は?

味の素に賞味期限は無いので、開封後でも長期間使い続けることができます。ただし、開封後に気を付けることは・・・

  • ゴミが入らないように気を付ける
  • 湿気ないように常温保存する

ということを守りましょう。調理中蓋をあけっぱなしにしていて何かが入ってしまうと、味の素も腐りやすくなってしまいます。味の素は冷蔵庫で保存する必要性はありませんが、湿気ないようにしっかり蓋押して湿気の少ない戸棚などで保存しましょう。

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味の素は腐るとどうなる?

固まる

固まっていても腐っているという可能性は少ないです。味の素は湿気を帯びると固まってしまうので、ほぐせる程度であれば使うことができます。湿気でほぐせないほど固まりすぎてしまっている場合には使わない方がいいでしょう。

ダニがつく

小麦粉などの粉類はダニが付きやすいです。味の素も湿気のある場所や戸棚に粉類と一緒にしまっていると、ダニが入り込んでしまう可能性があります。

ダニに気が付かずに食べてしまうと、アレルギー反応を起こし、呼吸困難などの症状が出る恐れがあります。ですから、開封後は密閉できる容器や瓶で保存し、ダニの侵入を防ぐようにしましょう。

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味の素が湿気ない保存方法

  • つまようじを一緒に瓶に入れる
  • 炒った米を一緒に入れる

定食屋さんなどで、お塩の便に爪楊枝が入っているのを見たことはありませんか?実はあれは、固まった塩をほぐすためではなく、爪楊枝が瓶の中の湿気を吸い取るのにちょうどいいからなんだそうですよ。

同様の理由で炒ったお米を入れて湿気を摂ることも出来ますが、爪楊枝の方が交換しやすいかもしれません。

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まとめ

味の素に賞味期限が無い理由は長期保存がきく調味料だからだということが分かりましたね!化学調味料と聞くと、体に悪いイメージだし、アメリカでは禁止されているし、大丈夫なの・・・?

この記事をまとめると

  • と不安になるかもしれませんが、安全な調味料だということも分かりました。今回の内容をまとめると

  • 味の素の原料は植物(サトウキビなど)

  • 味の素のうま味はグルタミン酸ナトリウム

  • 過剰に摂取されやすいことから禁止する国もある

  • 保存は湿気に気を付けて常温保存でOK

  • 長期保存ができるので賞味期限の記載を省略することが認められている

ということをご紹介してきました。味の素は手軽に料理のおいしさを引き立ててくれる調味料なので、ぜひ有効活用してみてくださいね。