みなさんは夏に食べ物を迎える夏みかんはお好きですか?どうして夏みかんが夏に食べられるのかと言うと、実は夏まで保存しておくことでやっと食べられるようになるからです。これはどういうことかと言うと、夏みかんは収穫したばかりだと酸味が強く苦味が大きいので食べられる状態ではないからです。
元々夏みかんという種類は苦味や酸味が強い種類なので、食べる時期を間違ってしまうとかなり苦い状態のものを食べることになります。今回の記事では酸っぱくて苦い夏みかんを甘くする方法や夏みかんとはどのような果物なのかについて解説していきたいと思います。
スポンサードリンク
目次
|
|
夏みかんってどんな果物?
夏みかんは、実った果実が冬を越して次の夏が食べごろになることから、その名前が付きました。別名「夏橙」や「夏代々」とも言われています。日本が原産で、山口県が発祥の地と言われています。現在の生産地は熊本県・鹿児島県・愛媛県となっています。
旬の時期
夏みかんの実がなるのは秋〜冬にかけた時期ですが、この時点では酸味が強く食べることができません!夏みかんは収穫して貯蔵しておくことで酸味を抜いたり、木につけたまま春〜夏まで待って完熟させることで甘みを持ちます。そのため、旬の時期は4〜6月頃となります。
夏みかんに含まれる主な栄養
夏みかんには柑橘類の代表であるビタミンCやクエン酸が豊富に含まれています。また、食物繊維の一種であるペクチンやビタミンPなどがあります。
- ビタミンC:ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。コラーゲンの生成やメラニン生成を抑えるため美肌効果が高いのも大きな特徴です。また、脳を落ち着かせる働きの脳内物質の生成や、ホルモン合成にも関わっています。
- ビタミンP:ビタミンPは、ビタミンCの吸収を助ける栄養素で、ポリフェノールの一種になります。毛細血管の壁の柔軟性を上げて柔らかくすることで、血流改善や内出血の予防効果があります。その結果血圧を抑える働きも持っています。柑橘類の薄皮に含まれている栄養素です。
- ペクチン:ペクチンは、植物の細胞壁に含まれている多糖類で、砂糖やさんを加えることでゼリーの様なとろみに変化します。水溶性と不溶性の2種類に分類することができ、主な働きは便秘・下痢の解消、コレステロール値、血糖値を下げる栄養素です。
- クエン酸:クエン酸は人間のエネルギー代謝でクエン酸が作られる過程があります。そのため、エネルギーを作り出す材料になり、疲労解消効果があります。血流を改善させ、冷え性の解消効果や体の不調の原因になる体のHpを戻す働きも持っている栄養素です。
夏みかんを食べる事で得られる効果効能
夏みかんに含まれているビタミンCやクエン酸には強い抗酸化作用があり、がん細胞の抑制や免疫力アップ効果などがあります。抗酸化作用は体の老化の原因となる活性酸素と戦う働きがあるため、アンチエイジングにも効果的です。
ビタミンCにはシミやそばかすにも効くので、美容好きな方は必見です。また、疲労回復効果もあるので疲れた時にもオススメの果物となっています。
- 老化の抑制
- 高血圧予防・改善
- 抗ストレス作用
- 疲労回復
どうして夏みかんは酸味と苦味が強いの?
夏みかんが他のみかんと違って酸味と苦味が強い理由は「クエン酸」が豊富に含まれているからです。クエン酸はレモンやグレープフルーツに多く含まれている酸味の成分です。
とても身体に良いクエン酸なのですが含有量が多いと、酸味が強くなりすぎてかなり食べづらくなってしまいます。夏みかんは秋から冬にかけて実がなりますが、なってすぐはクエン酸の量が非常に多く酸味がかなり強いのです。
クエン酸は酸味を作りますが、夏みかんの苦味の原因は「皮に多く含まれるリモネンと種に多く含まれるナリンギン」です。 夏みかんの果肉だけを食べるなら苦味が強くなりませんが、種と皮を使ってジャムを作る時などに厄介になってきます。
スポンサードリンク
酸味を取り除く方法
では夏みかんの酸味を取り除いて甘くする方法を紹介していきます。甘くする方法まとめると以下の通りになります。
- 温める
- 熟成させる
- 刺激を与える
甘くする方法①:温める
みかんは温めることで酸っぱい原因となっているクエン酸を分解する「アコニターゼ」という酵素が活発になり、酸味を抑えることができます。一番簡単な方法は電子レンジで30秒ほど加熱することです。加熱しすぎると夏みかんが破裂してしまうので、目を離さずに電子レンジで加熱するようにしてください。
甘くする方法②:熟成させる
夏みかんは熟成させるとクエン酸が徐々に減っていきます。なので保存期間を少し長めにとるということも甘くする方法のひとつです。裏技としてはリンゴやバナナと一緒にポリ袋に入れて冷蔵庫のなかで保存しておけば、りんごやバナナから放出されるエチレンガスと呼ばれるガスが熟成を促してくれます。
甘くする方法③:刺激を加える
夏みかんを食べる前に手で揉んだりゴロゴロ転がするようにすると、先ほど温めるというところで紹介したアコニターゼが活発になり酸味を抑えてくれます。こちらはすぐに食べたい人に向けた方法ですので、先ほど紹介した方法よりも効力は少なめです。
スポンサードリンク
皮の苦味をとる方法
お次は夏みかんの苦味をとる方法です。主にマーマレードジャムを作る時に活用してください。
皮と種を水にさらしてから作る
夏みかんに含まれる苦味成分は水に溶ける性質を持ちます。マーマレードジャムを作る前に水に一晩浸しておいて、それから通常の作り方のようにしっかりと茹でこぼすことで苦み成分のナリンギンが溶け出して苦くなくなります。
割れていない種を使う
もう一つの苦味の原因になる種の中に含まれるペクチンは、水に浸しても取ることができません。なので使わないようにすることが一番です。
マーマレードジャムを作る際はとろみをつけるために種を一緒に煮込む必要がありますが、割れている種をはじいてから煮込むようにしてください。これだけでだいぶ苦味が弱まります。
スポンサードリンク
まとめ
いかがでしたでしょうか?夏みかんは強い酸味と苦味から、あまり好きではないと言った人もいるかもしれませんが、非常に栄養価に優れた柑橘類の一つです。酸味も苦味も少しの工夫で抑えることができますので是非食べてみてくださいね!
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
スポンサードリンク