妊娠中(妊婦)でもホウボウは食べられる魚!水銀の危険性・栄養・効果

妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“ホウボウ”は妊婦さんでも食べることができる魚です。ホウボウには、どんな栄養が含まれているのでしょうか?今回は、

  • ホウボウは妊娠中でも食べられる!
  • ホウボウが含む主な栄養素とは?
  • 妊娠中でも安全おいしいレシピ

これらのテーマについて紹介いたします。

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ホウボウってどんな魚?

特徴

“ホウボウ”は、カサゴ目亜目ホウボウ科ホウボウ属に属する魚です。胸ビレが大きいのが特徴で、海底の砂底に生息しています。非常に美味しいと言われる白身魚で、刺身・焼き魚・ムニエル・煮付け・干物など料理のバリエーションは豊富です。

名前の由来は?

『ホウボウ』という名前の由来には、様々な説があります

  • 頭が大きくごつごつしているため「方帽」に由来したという説
  • 海底を「這う魚」という語源が変化したという説
  • 鳴き声が「ほうぼう」という音に似ているという説

ホウボウの身は、ほどよく柔らかくて甘み・旨味があり、しっとりして濃厚な味わいをしています。以前はフグや鯛と並ぶくらいの高級魚として扱われていました。

ホウボウの体長は30〜40cmが平均ですが、中には50cmにまで成長するものもあります。北海道南部から九州・沖縄県までの広い地域で獲ることができます。

旬の時期

ホウボウの旬の時期は、11〜2月となっています。この時期のホウボウは産卵期前で脂がのっており、溶けるような口溶けです。

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ホウボウは妊娠中でも食べられる魚!

ホウボウは、魚介類の中でも妊娠中に食べられる魚です!ホウボウには、他の魚と比べると少ないですが“DHA・EPA”“タンパク質が含まれています。

DHA・EPAは脳の発達に欠かせない

DHA(ドコサヘキサエン酸)EPA(エイコサペタエン酸)は、主に魚に含まれている良質な資質です。この2つは 赤ちゃんの脳の発達に欠かせない栄養素 で、体内で合成することができないため食事から摂る必要があります。

妊娠中の必要量

妊娠中は1日1.6gほどDHAを摂ると良いとされる

(※2020年『日本人の食事摂取基準』より)

ママが食べたDHA・EPAは胎盤を通して赤ちゃんに届き、成長を大きくサポートします。

いつから必要?

DHAやEPAは妊娠20週のから胎児の脳で増え、2歳までの成長の脳の成長と共に蓄積する

出産後も継続的にDHAやEPAを摂り、母乳を通して与えることで赤ちゃんの成長を助ける働きがあります。

妊娠中期以降はタンパク質量を増やして

ホウボウは脂質が低く、高タンパクの魚です。タンパク質は体を作る上で欠かせない栄養素ですが、妊娠中は妊娠前よりも摂取量を増やす必要があります。妊娠初期・中期・後期それぞれの摂取目安量はこちらです。

たんぱく質の摂取目安量
  • 妊娠前の成人女性…50g/1日
  • 妊娠初期…50g/1日
  • 妊娠中期…60g/1日
  • 妊娠後期…75g/1日

妊娠中期以降、胎児の成長に合わせて摂取すべきたんぱく質量がアップします。1日50gだった妊娠前・妊娠初期よりも+10g必要量が増えて1日60gを、後期には1日75gを目安に摂ることが望ましいとされています。

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ホウボウに多く含まれる主な3つの栄養素

ホウボウをはじめとする魚類には、DHAEPAといった脳に働きかける栄養素が含まれています。サプリにも使われており、脳の老化防止にも効果があると言われています。また、白身魚なので脂質が少なく、たんぱく質が豊富に含まれているのも特徴です。

  • DHA(ドコサへキサエン酸):DHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳や血管、加えて代謝にも関わる多くの健康効果を持つ栄養素です。脳の栄養素としての働きは特に有名で、脳の発達や神経の機能維持に使われています。眼精疲労の解消や情報伝達にも使用され、疲労を軽減します。血液の脂質を減少させ、脂肪燃焼も助ける栄養素です。
  • IPA/EPA(イコサペンタエン酸):IPA(イコサペンタエン酸)はEPAにとも呼ばれ、人間の血管性の病気を予防する働きが特に強く、ドロドロになっている血液をサラサラにする力が強い脂質です。そのため、心筋梗塞や脳梗塞と言った病気や高血圧の改善効果があります。最近の研究ではアレルギー症状の改善も報告されている栄養素です。
  • たんぱく質:たんぱく質は20種類のアミノ酸が複数個結合することで作られています。結合するアミノ酸が種類や配列によって様々な臓器や組織の材料になります。特に筋肉の材料として使用されるため、多くの摂取が望ましいです。食品では魚や肉、大豆に多く含まれており、様々な種類を多く摂ることが大切です。

妊娠中でも安全おいしいホウボウのおススメレシピ

妊娠中にホウボウを食べるには、どんなレシピがあるのでしょうか?妊婦さんでも安心して食べられるオススメのホウボウレシピをご紹介!栄養たっぷりなので是非お試しください♩

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トマト煮込み

ホウボウをトマトで煮込むと、ほっくり柔らかくなり美味しいです。トマトにはβカロテンやビタミンCが含まれているので、栄養面も◎です。

煮付け

煮付けはハードルが高いイメージがありますが、調味料と一緒に煮込むだけなので意外と難しくないんです◎

ホウボウの水銀は危険?

魚な種類によって水銀が含まれているものがあります。水銀は、自然界の食物連鎖により魚の体内に溜まっているものです。

妊娠中に水銀を摂取した場合、胎盤を通じて胎児に届きやすく、摂り過ぎると『中枢神経障害』を起こします。中枢神経障害の主な影響には、感覚障害・運動失調・視野狭窄・聴力障害などがあります。

妊娠中、絶対に水銀を含む魚を食べてはいけないわけではありません、しかし、ホウボウに含まれる水銀量は少ないので、妊娠中でも安心して食べることができる魚となっています◎

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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • ホウボウは妊娠中にもオススメの魚!
  • ホウボウに含まれるDHA・EPA:胎児の脳の発達に大きく関わる!
  • ホウボウに含まれるたんぱく質:妊娠中はより多く必要なエネルギー源!

ホウボウはたんぱく質が多く、DHAやEPAも含まれている食材です。妊娠中はなかなか調理する気力が出なかったり、食欲がない時もありますが、栄養のため機会があれば食べるようにしましょう。

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