秋になると食べることのできる「ぎんなん」はお好きですか?人によってばあの何とも言えない臭いのイメージが消えず、ぎんなんが嫌いな人もいるかもしれません。そもそもそれほどメジャーな食材ではなく、旬の時期にしか食べることができないのであまり知っている方も少ないかもしれませんね。
今回の記事ではぎんなんとはどのような食品なのか、ぎんなんには毒があるというが食べても大丈夫なのか、ぎんなんの栄養素などを解説していきます。
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目次
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ぎんなんはどんな食材?
ぎんなんはいちょうの木になる実の中にある殻に包まれた胚乳種の部分を食べる野菜です。「木の実」に分類されそうですが実は野菜の仲間なのです。いちょうにはオスとメスそれぞれの木がありますが、ぎんなんがなるのはメスの木限定です。
果肉はみなさんもご存知の通り臭すぎるので食べることはできません。また「メチルピリドキシン」という成分が含まれており、食べ過ぎると食中毒の原因となります。ぎんなんは主に愛知県や大分県で収穫されたものが出回っています。
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ぎんなんの旬って?
ぎんなんの旬は9月から12月です。この時期のぎんなんはとても美味しいのですが、一方で旬の時期を外れてしまうと、全く味が異なり美味しくなくなってしまいます。ぎんなんはうまく保存したとしてもみずみずしさが失われてしまい、ぎんなん特有の味わいが少なくなってしまうのであくまで旬の秋限定の食べ物として考えた方が良いでしょう。
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ぎんなんに含まれる主な4つの栄養素
ぎんなんには、ビタミンCやビタミンE、カリウムが含まれています。また、薄皮にはポリフェノールが含まれています。この栄養素には強い抗酸化作用があり、体のサビつきを防止したり生活習慣病を予防する働きがあります。
- ビタミンC:ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。コラーゲンの生成やメラニン生成を抑えるため美肌効果が高いのも大きな特徴です。また、脳を落ち着かせる働きの脳内物質の生成や、ホルモン合成にも関わっています。
- ビタミンE:ビタミンEは、強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあるビタミンです。
- カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
- ポリフェノール:ポリフェノールは、植物に含まれている成分で苦味や色素の成分で、5000種類ほど存在していると言われており、その種類ごとに特徴ある健康効果を持つ栄養素です。共通点はとても強い抗酸化作用を持ち、活性酸素の除去や体の酸化による老化に関わる病気の予防に役立つ栄養素です。
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ぎんなんの毒性とは?
先述した通り、果実には「メトキシピリドキシン」という成分が含まれており、この成分を摂り過ぎることによって中毒症状を起こします。少量ではありますが、ぎんなんの可食部分である胚芽にもめメトキシピリドキシンが含まれていますので、食べ過ぎてしまうと食中毒症状が出る場合があります。
ぎんなんの中毒成分の原因は長年不明とされており、特効薬もできないままの状態でした。メトキシピリドキシンはビタミンB6の分子構造に似ているために、本物のビタミンB6の働きを阻害してしまうようです。
食中毒症状は?
- 下痢
- 嘔吐
- 痙攣
ビタミンB6の働きが悪くなることで起こる症状の一つに下痢や嘔吐があります。ビタミンB6は神経の伝達にも関わる重要な栄養素なので、その働きが阻害されることでお腹にも影響を及ぼします。
そして、一番怖いのが痙攣です。下痢や嘔吐よりも頻度は稀ですが、人によっては痙攣を起こすまでに症状が悪化することがあるので食べ過ぎは禁物なのです。
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1日の摂取目安量は何個まで?
ぎんなん中毒は1日に食べる量をコントロールすることでしか、中毒症状を防ぐことはできません。おつまみとしても人気なので、つい食べ過ぎてしまった…なんてことがないように気をつけましょう。大人の場合と子供の場合、それぞれの1日の摂取目安量をご紹介します。
大人の場合
大人の場合は、1日に10個を目安として食べるようにしましょう。串焼きなど何個もあるとついつい食べてしまいますが、下痢や嘔吐・痙攣といった中毒症状が起こる可能性があることを忘れないようにしましょう。
子供の場合
子供の場合は、1日に3個以内に抑える方が安全です。中には5〜6個食べて中毒を起こした症例があるようなので、与えすぎないよう注意してください。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?謎の多いぎんなんという食材について色々と新しい発見があったのではないでしょうか。茶碗蒸しに入っていたり、おつまみとして食べるのがとてもおいしいぎんなんですが、食べる時には少し注意点もあることがわかりましたね。
この記事をまとめると
- ぎんなんの果実には毒性があるので食べてはいけない!
- 可食部分である胚芽も食べ過ぎると食中毒症状を引き起こす可能性がある
- ぎんなんはビタミン類やミネラル類が豊富に含まれている
- 大人の場合は1日10個まで、子供の場合は1日3個までに抑えておこう
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
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